非接触カードからの当然の進展として、ウエアラブルデバイスがターゲットにするのはモバイル決済だ。Xiaomi(小米)の人気スマート・フィットネス・トラッカーMi Band(小米手環)を製造する Huami(安徽華米科技)は、Alibaba(阿里巴巴)の決済サービスである Alipay(支付宝)と提携し、モバイル決済機能を取り入れたスマート・リストバンドを開発することとなった。
ユーザは Mi Bandを Alipay のアカウントを接続し、Alipay 対応可能な店舗でパスワードを入力することなく、Mi Band を近づけるだけで決済が可能になる。トランザクションが生じるときには、Bluetooth 経由でスマートフォンと接続しID認証する。
セキュリティに関する懸念について、Xiaomi と Huami は決済を安全なものにするため、Mi Band が業界の暗号化標準を採用することになるだろうと語っている。デバイスごとに異なるIDを持ち、プリセットされた Alipay アカウントと一致したときのみ決済が処理されるので、ユーザは Mi Band を紛失したとしても、第三者が不正に決済をする心配が無い。
Alipay はモバイル決済、アラート、バウチャー認証の機能を Huami に開放する。Alipay はより多くのハードウェア製造会社と協力を計画しており、カスタマイズされた機能が開発できるようパートナーに Alipay へのアクセスを認めることになるだろうとも述べた。
この機能は、Alipay の Android 版バージョン8.6 で利用でき、iOS 版はまもなくローンチする予定だ。
Mi Band は中国でワンタッチのモバイル決済ができる最初のウエアラブルデバイスではない。北京のスタートアップが開発した NFC が利用できるスマート・ブレスレット「Shuashua(刷刷)」は、バスやタクシーのほか、スーパー、レストラン、映画館、病院などで決済に利用ができる。
Mi Band の機能と Alipay の利用範囲が組み合わされば、このプロダクトの決済機能へのアクセシビリティはより高いものになるだろう。Xiaomi によれば、Mi Band は昨年8月の発売以降、昨年の12月上旬現在で100万ロット以上が出荷されている。
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