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知識やスキルのマーケットプレイスの「ココナラ」が総額5.4億円の資金調達を実施、ココナラ経済圏に向けた事業戦略も発表

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知識やスキルのCtoCのマーケットプレイスプラットフォーム「ココナラ」を運営するココナラ社は、11月24日にジャフコ、ニッセイ・キャピタル、SMBC ベンチャーキャピタル、VOYAGE VENTURESらから総額5億4000万円の資金調達を行ったと発表した。入金は11月中旬完了済とのこと。 2012年7月にリリースしたココナラは、2015年11月現在で登録ユーザ数は20万を越え、出品サービス数も…

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知識やスキルのCtoCのマーケットプレイスプラットフォーム「ココナラ」を運営するココナラ社は、11月24日にジャフコ、ニッセイ・キャピタル、SMBC ベンチャーキャピタル、VOYAGE VENTURESらから総額5億4000万円の資金調達を行ったと発表した。入金は11月中旬完了済とのこと。

2012年7月にリリースしたココナラは、2015年11月現在で登録ユーザ数は20万を越え、出品サービス数も5万件(今年4月に出品数3万を突破)を超えている。

「過去3年間を見ていくと、月次で成長率13%をキープながら安定的に成長を図ってきました。その多くが口コミによるため、この3年間で確実にココナラというサービスの純粋想起ができる環境になってきました」(ココナラ代表取締役社長の南氏)

ココナラは個人間のスキル売買で出品者に対して利用者が購入するモデルであり、公募型のクラウドソーシングと違いユーザのニーズや悩みを解決するためのマッチングであると南氏は話す。出品されているもののカテゴリーも多岐にわたり、占いや心の悩みを相談したり、イラストやデザイン、趣味や旅行先の相談など、これまで友人など一部を除いて誰に聴けばいいかわからない価値を提供する、相談プラットホーム、という立ち位置を取ってきた。そのため、500円というワンコインを軸にしたマッチングを推し進めてきた。

ユーザの購入継続率も高く、定着したら使い続けるユーザサイクルができている。リピートユーザの分析をすると、ヘビーユーザーのうち30%以上が5カテゴリー以上での購入体験があるユーザで、ヘビーユーザーのうち7割以上が3カテゴリー以上。さらにヘビーユーザーの25%が出品者だという。購入体験から出品、そして複数カテゴリーでの購入体験によって、日常生活のなかにココナラが次第に浸透してきている証拠だ、と南氏は話す。

ここで、ココナラの注目すべき数字がある。月あたりのユーザの購入金額をみると、もうすぐ6000円に突破するという。ココナラでは500円からの出品額だが、人気な出品者は購入オプションなどの高額サービスの提供や、1分100円からの有料電話相談などが可能だ。事実、月額80万円以上稼ぐ出品者もいるほどだ。また、月内で複数回の購入を行うユーザも多い。利用する件数の向上や継続率の高さと単価の向上という相乗効果によって、ユーザ一人あたりの月内購入金額(ARPU)が成長しているのだ。

「CtoCの魅力は、出品者が購入したり購入者が出品者になるなど、互いのサイクルがまわりやすく、需要サイドと供給サイドの獲得コストが低い。同時に、特定のカテゴリーに依存せず、多様性をもたせたことによって、なんでも揃っている、何かあればココナラで相談できるかも、といった関係づくりができてきた。今回の資金調達は、この状態から一歩前に踏み出すための大きな転換点だと捉えています」(南氏)

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ココナラ代表取締役社長の南氏

多種多様なカテゴリーに幅を広げながら、相談窓口としての入り口を抑えたココナラ。今回の資金調達では相談窓口としての面を広げるだけでなく、集客エンジンをつくる基礎固めだという。ビジネスモデルも、これまでの取引成立の手数料収入だけでなく、サービス提供者からの課金による広告型の収入源の確保や、相談のその先にあるソリューションの提供までをビジネス領域として拡大する「ココナラプラットホーム構想」を掲げた記者会見を本日行った。

「既存で確立したユーザの定着率とサービス自体の純粋想起を通じて集客の窓口を確立しました。そこからさまざま大きな産業がある領域につなぐことができる。例えば占いや離婚相談に来た人に法律相談の広告を見せたり、旅行の行き先を悩んで相談に来た人に旅行パッケージのサービスを提供することで旅行マーケットと接続できたり。相談というハードルの低いところから、あらゆるジャンルの大きなマーケットへと橋渡しする。Googleで検索するのではなく、ココナラで相談してそこから取りに行く、ということが可能になる」(南氏)

取引手数料収入から送客手数料などの広告収入、その先にはココナラ自体でビジネスを展開することも考えられる。今回の資金調達の提携先であるVOYAGE VENTURESを通じて、ECナビやPeX、リサーチパネルなどのメディア事業や、Fluctなどのアドテク事業との連携によるマーケティング投資を本格的に開始する予定だという。

あらゆる窓口を抑えながら、自社でビジネスを展開したり、ときにはサービスECを買収するなどしながら次第にリアルなビジネスへと展開する、「ココナラ経済圏」をつくると南氏。2018年上場を目指すと目標を掲げた。

ワンコインという軸をもとにCtoCマーケットプレイスの先を見据えながら、次第にサービスを築いてきたココナラ。今回の事業戦略をもとに一気にサービスをスケールさせようとする考えがそこにはある。急成長ではなくしっかりとユーザコミュニティと文化を作ってきたことによる地盤固めを軸に、今後のサービス成長も期待できるかもしれない。

「ココナラ内のユーザコミュニティ文化ができてきた」−−出品数3万を超えたココナラが目指す次なる展開とは

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500円からのワンコインマーケットプレイスの「ココナラ」が、サービス出品数3万件を突破した記念に、インフォグラフィックスを掲載した。出品されているサービス数は3万件ながら、月間取引数は約17600件とユーザ同士のアクティブな取引が多い。 注目なのは、月商で65万円以上稼ぐユーザがいるなど、生活にとって欠かせないツールにもなっているという点だ。ココナラ上の取引流通額は、非公開ながら、2013年の終わ…

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500円からのワンコインマーケットプレイスの「ココナラ」が、サービス出品数3万件を突破した記念に、インフォグラフィックスを掲載した。出品されているサービス数は3万件ながら、月間取引数は約17600件とユーザ同士のアクティブな取引が多い。

注目なのは、月商で65万円以上稼ぐユーザがいるなど、生活にとって欠かせないツールにもなっているという点だ。ココナラ上の取引流通額は、非公開ながら、2013年の終わりから現代にかけて、月次で約2桁成長を続けているという。さらに、500円以上の有料設定も一部のユーザは可能となっており、現在のココナラの平均購入金額数も、1000円を超えているという。

「出品のユーザ数も約51%が女性。さらにいえば、出品も購入も女性の多くはスマホ経由ですね。スマホだけで気軽に出品する傾向がここ最近顕著になっています」(ココナラ代表取締役社長の南氏)

確実に数字を伸ばしているココナラだが、今のところ広報やマーケティングにはほとんど力をいれておらず、ユーザ数の伸びの多くが口コミなどのソーシャルネットワーク経由。集客に力をいれるよりも、ココナラ内のコミュニティの醸成や出品者や購入者とのコミュニケーションに力をいれるといった、ユーザカスタマーサポートに注力しているという。

「今は、リテンションにフォーカスしています。やはり、知らない他人にお金を払って何かを相談するというのは、思っている以上にハードルが高い。相手をしているのは人間だからこそ、ココナラだったらなにか気軽に相談できるかも、というある種の文化と呼べるようなものを醸成することが大切だと思っています」(南氏)

現在のココナラにおけるKPIも、ユーザ数などではなく、継続率だという。ここでいう継続率とは、一度購入したユーザが、再度購入する率だ。ココナラでは、一度購入したユーザが半年後に購入する率は25%。さらに、半年後だけでなく、一年後、一年半後も継続率は変わらないという。つまり、それだけユーザの生活のなかにおいて純粋想起が図られているといえる。

「あらゆる相談のゲートウェイにココナラはなりたいと考えています。困ったら友達に聞くのと同じように、何か困ったらココナラで聞く、ということが生活の中に溶けんでいることが理想。出品者も、低額や無料ながら、誰かの役に立ちたいという気持ちでものすごく詳細な返信をしてくれるユーザも多い。買い物という感覚よりも、相談する、ということがもっと日常的に起きるような場にしていくつもりです」(南氏)

主婦や一般の人のちょっとした困ったことに応えるココナラ。必ずしもリテラシーが高いとは言えない一般の人たちだらこそ、低額でハードルを下げた窓口によって、マスの小さな需要に応えていく。多くのクラウドソーシングやCtoCで多く見られる、バーティカルでニッチな分野ではなく、横断的な場をもとにシェアを広げている。オンラインだけとパーソナルなつながりが見えるコミュニティは、数字だけでは計れない価値がそこにはある。

次なる展開として、マネタイズや広報、マーケティングに力を入れつつ、トランザクションモデルだけではないサブスクリプションや広告モデルも導入する予定だと南氏は語る。ココナラユーザコミュニティの状況をもとに、仮説検証を踏まえ、新しい展開を見せていくという。

以下、ココナラのインフォグラフィックスを掲載しておく。

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ワンコインスキル販売「ココナラ」が匿名でも可能な1分100円の有料電話相談を開始

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500円というワンコインのスキル販売サービスを提供するココナラは8月28日、個人同士が匿名で利用できる電話相談サービスを開始すると発表した。スマートフォンのみから購入および利用可能で、利用料金は一律1分100円。相談者は新たに設置される電話相談サービスの一覧から選択し、予約した時間もしくは待機している出品者がいれば即座に双方が登録した電話番号に対してココナラ側から電話をかけることになるので、双方が…

coconala500円というワンコインのスキル販売サービスを提供するココナラは8月28日、個人同士が匿名で利用できる電話相談サービスを開始すると発表した。スマートフォンのみから購入および利用可能で、利用料金は一律1分100円。相談者は新たに設置される電話相談サービスの一覧から選択し、予約した時間もしくは待機している出品者がいれば即座に双方が登録した電話番号に対してココナラ側から電話をかけることになるので、双方が電話番号を知ることはない。

相談サービスを出品する側もこれまでのココナラと同様のフローで、本人確認書類の提出をすれば電話相談サービスを提供することができるようになる。また、出品者の受け取る報酬は50%で、出品者と相談者双方の通話料は当面、ココナラが負担するとしている。なお、匿名によるサービス提供も可能。

今回の通話サービスの提供により、即座に回答を得たい相談者や電話でゆっくりと相談をしたいというニーズに応えられるとしている。ココナラのサービス開始は2012年7月、現在の登録ユーザー数は10万人で出品されているサービス数は2万件、酸い席の取引成立数は約13万件となった。

気軽な価格帯で相談できるココナラらしいサービス展開だ。リリースによれば、同様のサービスとしてGoogleの提供する専門家とのビデオチャットサービス「Helpouts」や、国内のAll Aboutが提供する「navitell」などがあるという。ネット全盛になってしまい、つい通話サービスからは離れがちになるが、確かに話を直接聞いた方が早い場合はまだまだ多い。

ただ、ちょっと気になったのはやはり価格だ。クラウドソーシング(ココナラも広義でやはりこのカテゴリに入ると考えている)ビジネスの課題については現在取材中で、近々ランサーズのインタビューについても掲載する予定なのだが、どうしても手数料ビジネスの厳しさはついて回ってくる。こういった小さなスキル販売のような場合ではどのような考えがあるのだろうか。

<関連記事> 「新しい働き方」を担う企業はどうあるべきかーー国内外の4事業者からみるクラウドソーシング事業考

折角の機会なのでココナラ代表取締役の南章行氏にもこの課題を聞いてみた。(太字の質問は筆者、回答は全て南氏)

ーープラットフォームビジネス特有の課題ですが、どうしても手数料の問題はどのようにお考えですか?

ココナラでは、プラットフォーム側がとる手数料率については現状30%、今回の電話サービスは50%なので、今のところ利益率そのものは問題になってはいません。

ーーそうか、ココナラは価格が抑えられてる分、料率は高めなんですね。

料率は、中抜きのインセンティブの強さとのバランスで決まってきます。集客、決済、(評価などの)保証など、プラットフォームが提供しているメリットと、代金のとりっぱぐれリスクや集客のためのコストなどのバランスで、出品者が中抜きをしようとするかどうかを判断するのだと思います。

その点、僕らは単価が低いこともあり、中抜きのインセンティブはあまりないようです。取引単価があがるにつれて、お互いの信用もあがってくるので、とりっぱぐれリスクが減りますし、固定客がついてくるにつれて中抜きが起きやすくなるので、結局プラットフォームとしても手数料をある程度下げざるを得ないのではないでしょうか。

ーーなるほど。別の取材でも聞いているのですが、やはり「クラウドソーシングをメインのビジネスにしよう」という方々を増やすには手数料の問題はどうしても今後、出てくるだろうなと思っていまして。

ココナラの場合も単価があがるにつれて手数料率の下げ圧力は強まるとは思いますが、一般的なクラウドソーシングよりはビジネス色が薄かったり、単価が少し低めだったりするので、そこまで利益率を大きく下げる必要はないように思います。

ーーただ、単価が低いと幅広く案件を獲得しないといけないですね。

その粗利で人件費や広告費をまかなえるかという点でしょうが、ココナラの場合はあえてバーティカルではなくホリゾンタル(何でもありのプラットフォーム)で戦っているのは、SEOなどに頼らずに「ココナラにいけばなんとなかる」というブランドでの集客をしたいという思いもあります。これが今のペースでいけば、営業のための人件費や広告費はあまりかからないまま成長できるので、利益率は大きな問題にはならないと思います。

どちらかというと、それを達成するまでの時間軸の問題だったり、そもそものスケーラビリティの問題の方が大きいかもしれません。

ーーありがとうございました。

スキル販売で生計を立てられるようになるか、「coconala(ココナラ)」が認定ユーザ限定で高額サービス販売を開始

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知識やスキルのワンコイン販売サイト「coconala(ココナラ)」が、新たにランク認定するユーザに限定した「有料オプション」制度をスタートさせることを発表した。これにより、ココナラのユーザのうち一定基準を満たす優良出品者をランク認定し、これまで一律だったワンコイン、500円以上の高額サービスメニューが追加設定できるようになる。 ココナラが、この仕組みを導入したのは、ユーザに高額の収入を確…

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知識やスキルのワンコイン販売サイト「coconala(ココナラ)」が、新たにランク認定するユーザに限定した「有料オプション」制度をスタートさせることを発表した。これにより、ココナラのユーザのうち一定基準を満たす優良出品者をランク認定し、これまで一律だったワンコイン、500円以上の高額サービスメニューが追加設定できるようになる。

ココナラが、この仕組みを導入したのは、ユーザに高額の収入を確保できるようにするため。ココナラで生計を立てられるユーザの出現を見込んでのことだ。ココナラは、これまでにもサービス提供後に購入者の満足度が高い場合に、任意で追加金額を支払うことが出来る「おひねり」制度が活用されていた。この「おひねり」と合わせて、月に10万円以上稼ぐユーザが存在していた。 今後はおひねり機能に加えて、「有料オプション」を設定できるようになれば、高額収入を得ることが可能になる。

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「有料オプション」制度では、ランクが設定される。ランクには「ポピュラー」「エキスパート」といったものが設定されており、認定されれば基本の出品サービスに加え、任意で「有料オプション」を設定できるようになる。ランクに応じて販売手数料の優遇もあるとのこと。3,000円以上の「有料オプション」を設定する場合には本人 確認を必須とするなど、ユーザーがより安心してやり取りできる仕組みも導入されるという。

現在はまだ準備中のようだが、ランクには「ココナラマスター」というものも存在するようだ。ランクアップは、出品者の販売実績、購入者の満足度といったものがココナラ独自の基準で評価されることで行われる。

coconala(ココナラ)は今年の9月に1億5千万円を資金調達している。グロースに向けて仮説を検証していく、と話していたcoconala(ココナラ)を運営するウェルセルフ代表取締役の南章行氏。グロースに向けた一歩の様子と、さらなるアクションに注目したい。

グロース仮説の検証に向けてーー知識やスキルのワンコイン販売サイトcoconala(ココナラ)が1億5千万円を資金調達

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知識やスキルのワンコイン販売サイト「coconala(ココナラ)」を運営するウェルセルフは、本日、ニッセイ・キャピタル、オプト、アドウェイズ、 及び株式会社アイスタイル代表取締役社長兼 CEOの吉松徹郎氏を割当先とする、1億5000万円の第三者割当増資を実施したことを発表した。 ココナラは、昨年2012年7月3日にリリースしたウェブサービス。ユーザーは誰でもインターネットを通じて、自分の知識やスキ…

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知識やスキルのワンコイン販売サイト「coconala(ココナラ)」を運営するウェルセルフは、本日、ニッセイ・キャピタル、オプト、アドウェイズ、 及び株式会社アイスタイル代表取締役社長兼 CEOの吉松徹郎氏を割当先とする、1億5000万円の第三者割当増資を実施したことを発表した

ココナラは、昨年2012年7月3日にリリースしたウェブサービス。ユーザーは誰でもインターネットを通じて、自分の知識やスキルを活かして、簡単にサービスを出品できるようになっている。初期費用や月会費は無料となっており、サービス提供価格は一律500円。500円というチャレンジしやすい価格設定により、多くの人々の新たな一歩を誘発してきた。2013年8月末時点で登録ユーザー数は63,000人。出品サービス数10,400件、累積の成立取引数は43,000件となっている。

ウェルセルフ代表取締役の南章行氏は、銀行員としてキャリアをスタートした後、企業買収ファンドにて、5件の投資案件を担当。2009年には英国オックスフォード大学経営大学院(MBA)を修了し、自分で事業を行うというチャレンジのため、スタートアップに足を踏み入れた。南氏は仕事の傍ら、NPO法人ブラストビートやNPO法人二枚目の名刺にも参加するなど、個人の自立・自律をサポートする活動に積極的に参加してきた。南氏の背景については、MOVIDA SCHOOLでの講義レポートが詳しい。

あわせて参照されたい:【企画】ユーザをパートナーと考え、共に作っていく意識を持つこと−−ウェルセルフ南氏が語る「サービス立ち上げとコミュニティ作りの心得」

ココナラのバリュー

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人の役に立ちたいと考える人はたくさんいる。ココナラは、そう考える個人をサポートし、会社の外に出て頑張る人々を支援してきた。この世界観を伝えるストーリーと、それを基盤としたコミュニティづくりがココナラにとっては最も重要なことだろう。金銭でのリワードが主な目的になってしまうと、出品されるサービスは金額に相応するものばかりになる。そうではないブランディングを念入りに行い、価格を一律にしたことで良質なサービスが出品されるコミュニティが出来上がった。

サービス出品者は、サービスを購入してくれたユーザーの役に立てたことを実感し、購入したユーザー側は自分が支払った価値以上のフィードバックを受ける。この双方の驚きこそがココナラが提供している体験だ。

グロース仮説の検証

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スタートアップが考えることは、自分たちのバリューとグロースについて。これまでウェルセルフは、ココナラのバリューとは何かを考えながら、成長プランを考えてきた。1年ほどのサービス運営を通じて、ある程度の人たちにとって価値あるサイトになったという実感を得て、グロースに向けての仮説もできてきたため、今回の資金調達を実施した。

資金調達を機に、ココナラは開発体制を強化する。体制を強化し、グロース仮説をひとつひとつ試していく予定だという。具体的に取り組むことは、オプション価格の設定が可能になるような、評価の高い出品者がステップアップしていけるための仕組みを導入する。機能別ジャンル別にスマホアプリを年内には対応し、マルチデバイス対応を進める。そして、通話しながら相談できるような通話機能の導入などだ。

より多くの個人が「自分のストーリーを生きる」ためのサポートをするココナラが、今後どのように成長を遂げていくのか。前例がない領域への挑戦の行く末に注目したい。

ユーザをパートナーと考え、共に作っていく意識を持つこと−−ウェルセルフ南氏が語る「サービス立ち上げとコミュニティ作りの心得」

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サービス立ち上げには、そこに至るきっかけや思いがある。その思いがどれだけ強いか、どれだけ創業者のストーリーと紐付いているかで、サービスの方向性は決まってくる。 CtoCマーケット「ココナラ」を運営しているウェルセルフCEOの南章行氏は、大学卒業後三井住友銀行に入行。その後企業買収ファンドのアドバンテッジパートナーズを経て、在職中に英国オックスフォード大学経営大学院を修了。2つのNPOを立ち上げた後…

サービス立ち上げには、そこに至るきっかけや思いがある。その思いがどれだけ強いか、どれだけ創業者のストーリーと紐付いているかで、サービスの方向性は決まってくる。

CtoCマーケット「ココナラ」を運営しているウェルセルフCEOの南章行氏は、大学卒業後三井住友銀行に入行。その後企業買収ファンドのアドバンテッジパートナーズを経て、在職中に英国オックスフォード大学経営大学院を修了。2つのNPOを立ち上げた後、パートナーと共にウェルセルフを設立した。

同氏がMOVIDA SCHOOLで語ったサービス立ち上げとコミュニティの心得についてまとめた。

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2つのNPO立ち上げがきっかけ

ウェルセルフを立ち上げる前、MBAを取得するためにイギリスへ留学した。その際に、音楽やマルチメディアを通じたプログラムを通じて、高校生を中心とした若者の育成支援を目指す国際NPO「ブラストビート」と出会い、日本法人の立ち上げの手伝いをすることになった。その後日本に帰国してNPOのコンサルティングやNPOと支援者のマッチングを行う「二枚目の名刺」というNPO団体も立ち上げた。2つのNPOを通じて、自分のスキルや能力を別の誰かに提供することそのものが、その人自身にとっても自信や成長につながるという経験をし、その経験が今のココナラのアイデアのベースとなった。

個人をエンパワメントする場を作る

もともとヘルスケアビジネスを始めるためにウェルセルフはスタートしたが、その時点で技術やスキルを数百円で交換できるマイクロサービスプラットフォームというアイデアはあったが、ただそれだけでは魅力がないと感じていた。そこに、ある管理栄養士との出会いがあった。食事のプロである栄養士が、病院内だけでなく一般の人達の相談にものってあげたいと考えているがそうした場がないという話をしてくれた。いきなり個人が栄養相談サービスを立ち上げるのは難しく、やるとしてもビジネスとして成り立たせるためには単価が高くならざるをえない。しかし、こうしたちょっとした人の役に立つものは、値段さえ安ければニーズは潜在的に存在する。そして、人の役に立ちたいという思いを持った人はいくらでもいる。栄養相談のような小さなマーケットでも、たくさん集めたらビジネスになるのではないかと考えた。

自分自身の持っているものが活かされることの喜びは、何もNPOに限った話ではない。より多くの個人をエンパワメントすることは、自分たちがやる意義と合致する。マイクロサービスプラットフォームを小遣い稼ぎサイトではなく個人をエンパワメントするサービスだと捉え直した時に、イメージが何倍にも膨れ上がった。ヘルスケアビジネスを志向している時点で「より多くの個人が自分のストーリーを生きるためのサポートをすること」というミッションステートメントを作っていた。このステートメントは、マイクロサービスプラットフォームをやることになっても変わっていない。あらかじめビジョンがチームで共通化されていたからこそ思いついたビジネスプランだった。

スタート前に実施したクイックな調査

アイデアを正式に検討することになり、自分たちが考えたアイデアが実際に有効かどうかアンケートを実施した。友人をツテに2日で70人から回収し、自分たちの目的やコンセプトが受け入れられるかを確認した。ポイントは、なるべくリアルに想像できるように具体的なサービスやイメージ、想定されるやりとりなどを踏まえた資料を作ったことだ。結果、ニッチなものに幅広くニーズがあることが分かり、プラットフォームとしての形が見えた。わずか一週間で固めたコンセプトだったが、その時に作ったペルソナの仮説はオープン後1年以上たった今も何も変わっていない。

また、友人経由で依頼したアンケートは、きちんと分析結果を返すことが大事だ。誠意を持って返すことで、その後もサポーターになっていただけるからだ。

コンセプトのブラッシュアップを図ること

コンセプトを一週間で固め、次は本当に価値があるサービスかを実証した。無料の掲示板を活用してココナラのMVPとなるやりとりを実施し、オンラインで知らない人に相談する感覚を試した。また、出品者のリクルーティングとニーズ把握のために資格団体57団体に営業するなど、短い時間ながら営業まわりを展開した。

ユーザインタビューや座談会などを通じ、なぜ人に相談するのかといった本質的なバリューを理解するようにも心がけた。他社の似たサービスをリサーチしてどういった相談がされるのかを市場調査し、最終的なビジネスコンセプトのブラッシュアップをするなど、数週間でこれら多くの過程を踏んでいった。

自分たちで実現可能なビジネスか洗い出す

ビジネスとして成長していくには、投資を受けられるかが一つの指標だ。元VCや起業家を巡り、市場の魅力や立ち上げのタイミング、また、どのような立ち上げ戦略を取るべきかなどの意見をいただいた。

自分たちで実現可能なのかを考えるため、今後直面するイシューを洗い出し、それぞれについて経験者にヒアリングも実施した。どれくらいの工数や人員で開発可能なのか、どの程度顧客対応にリソースが必要なのか、どうやったらサービス提供者を集めることができるのかなど、様々なリストを洗い出し一つ一つ地道に確認した。サービスを始めるまでに、どれだけこうした準備をできるかが、その後の展開に大きく左右する。

量が質を生むからこそ、フットワークを大事にする

ビジョンや本質的なビジネスコンセプトは自分たちで考えなければいけないが、それ以外の答えは自分たちの外にあるものだ。だからこそ、ユーザや投資家、競合や協力者、他社事例など参考にできるものは貪欲に参考にしようと動くことだ。

そのためにはフットワークやスピードが大事だ。量が質を作り上げる。どれだけ足で行動したかが自分たちの糧になる。自分たちが持っているアイデアや知識は大したことはないと考え、積極的に外部から得ようとしたほうが良い。

ベータ版を踏まえて、1からやり直す気概を持つ

ベータ版のプロダクトは、作り途中の公式版、ではない。ベータ版の目的は、実際のユーザを通して仮説検証をすることだ。どんな仮説を検証したいのか、どうやったら検証されたと判断できるのかなどの基準をあらかじめ設定しなければいけない。なんとなくベータ版を出し、それをそのまま公式版に引き継いでいく、というものではない。

ベータ版の段階では、サービスに対する理解は2割程度しかないと考え、全速力で仮説検証を繰り返すことが重要だ。中途半端な改善をしても仕方ないので、あらかじめ検証結果をもとに全部作りなおすつもりでいたほうがいい。実際ココナラはベータ版を捨て、1ヶ月でほぼ全て作り直してリリースをした。

サービスの語り部を初めに作る

ココナラは、誰でも参加できるマーケットプレイスだ。モノと違ってクオリティが事前に分からない「サービス」を売買しているため、マーケットプレイスの空気感が肝心だ。そのため、良い出品者を事前に集めコミュニティ感を醸成した。良いコミュニティには良い人が集まるし、その逆も然り。公式ローンチ時のサイトの雰囲気が最も重要と考え、ベータ版の段階で友人を中心に1000人に1通1通メッセージを送って口説き、そのうち400人が登録し、200人が出品してくれた。

さらに、ローンチ前からユーザイベントなどを通じてサービスの語り部となる人を作った。ベータ版の参加者を中心に、サービスの話だけではなく自分たちのビジョン、さらには内部資料なども多く公開し、その上でココナラが広がった世の中はどうなるのかを一緒に考えるワークショップを開催するなどした。それによって、イベント参加者はそれぞれにココナラを自分ごと化し、ローンチ日には各々の言葉でココナラを宣伝してくれる存在となった。

ユーザをパートナーと考え、共に作っていく意識を持つ

ココナラは、目に見えないものを売るマーケットプレイスだ。だからこそ、出品者のモチベーションやサービス全体のコミュニティ感をどう作り上げるかを重視している。出品者向けには常に丁寧な情報開示と迅速なフィードバックなど、出品者をココナラの一人のパートナーとして認めて情報を届けた。時には出品者限定のメッセージの送付やイベントなどを開き、出品者との関係性を築いていくよう努力している。

オンラインのサービスだからこそ、オフラインのコミュニティを作ることはとても大切だ。共感をもとに獲得したユーザは質が高く、そうしたユーザが醸成する空気感がサイトの質の維持に大きく貢献する。現在では63000人以上ものユーザが集い、累積で41000件以上の成立取引数にまで伸びるサービスとなった。

自身の思いをもとに共感をどう得るか

ベンチャーは、基本的にリソースがない存在だ。しかし大企業と違うのは創業メンバー自らが顔を出し、思いを発信できることが強みだ。現代はモノやサービスだけを消費する時代ではない。それらの背景にある人の思いや共感を表現してこそ、新しいマーケットを作っていくことができる。創業者の思いを乗せたり、ユーザのストーリーや背景が見えやすいプロダクトを新しく作ったりできることが、ベンチャーらしい戦い方だと思っている。

共感を得るためには、サービスを形づくるすべての要素が一貫したストーリーのように調和することだ。人とモノを合わせたものが、最終的なプロダクトだと考えてもらいたい。プロダクトの要素一つひとつが自分たちのビジョンと関連があるかはもちろん、運営者側が採用時やユーザと接する時にどう振る舞うかなど、自分たちの言動一つ一つが関係し、サービスと連動していることを意識してもらいたい。

考えたアイデア自体には価値はなく、誰がどこまでやりきるかが重要だ。起業家は24時間誰よりもプロダクトのことを考えているのだから、アイデアをオープンにしたところで誰もその起業家には勝てない。アイデアや思いをオープンにして、全速力で形にすることだ。