「フォーカスしろ!ユーザー第一!」Pathの創業者が学びを語る

(Photo by @Joi)

Facebook Platformを発明した事で有名になり、その後、プライベートモバイルネットワーク「Path」を創業したDave Morin氏が先日Jason CalacanisとのインタビューでPathとFacebookで学んできた事を語った (ちなみにDaveはOpen Network Labのメンターで、実際にPathのエンジニアがメンターしに来た事もある)。

Pathは2010年にリリースされてたアプリなのだが、先月大幅リニューアルされた「Path 2.0」をリリースした。@yukari77の記事によると月間アクティブが3万人いたPath 1.0が2.0で9倍の27万人に上がったそうだ。

Pathを思いついたきっかけ


Twitterの初期の頃は親友や同じ業界の仲間しか使ってなかったのですごく親密な体験ができたサービスだった。今では世界中の人が使っていて、コミュニケーションプラットフォームからメディアプラットフォームに転換した。私はTwitterの初期の頃で感じた親密感を保ったプライベートネットワークを作りたくてPathを作った。

バージョン1.0では50人までしか友達になれないリミットをつけた。リミットの理由はユーザーに本当の友達だけをPathに追加して欲しかったから。それとダンバー定数 によると人間にとって、平均約150人(100-230人)が「それぞれと安定した関係を維持できる個体数の認知的上限」であると述べていたからです。

Path 1.0で学んだ事


最初はPathに投稿する時は写真を取る事を必須にしてた。それと共に人、物、場所をタギングできるようになっていた。しかし、写真に必須条件とタギングの機能がユーザーが気軽に投稿できないようにしていた事を学んだ。

1.0ではユーザーが面白い使い方をしていた。iPodのスクリーンショットを取って聞いてる音楽を共有したり。自分がいる場所を共有するためだけにほぼ場所と関係ない写真を投稿したり、紙に文章を書いてその写真を取ってブログ的な物を投稿したりしてた。それらのユーザーの使い方やニーズを分析して「Path 2.0」に生かした。

チャレンジングだった事。


Facebookでは毎日コードや機能をリリースしていた。僕はそのペースに慣れていた。毎日いろんな事を試せた。しかしiPhoneアプリは申請してからリリースされるまで2〜3週間かかる。なので試す回数も減るし、一回のリリースで複数の課程を一気に検証できるようにならないといけなかった。

UIものすごいチャレンジングでした。画面面積が小さいモバイルでシンプリシティーを保ちながら高機能な体験を与えるUI/UXを作るのが難しかった。Path 2.0では20種類のバージョンを作って検証した。

プレッシャーもあった。僕がFacebookでFacebook Platformを作った事もあり、周りから高い期待があった。そのプレッシャーの中で自分のペースで開発をするのが難しかった。周りはFacebookを作るのに8年もかかった事に気づいていない。

Withについて


今年6月にWithをリリースした。実はWithは社内のハッカソンで開発したアプリ。Withでは「果たして人は自分と一緒にいる人を共有したいか」を検証するためにリリースした。検証の結果、Path 2.0にその機能を入れる事にした。

起業家へのアドバイス


Facebookで学んだ事は、ユーザー第一でユーザーがサービスどういう風に使っているかを観察・分析してユーザーをエンパワーする事。Facebookを最初リリースした時は、写真アプリが無かった。しかし毎日プロフィール画像を変えるユーザーが沢山いたので写真アプリを入れた。今、その写真アプリはFacebookで最も使われている機能。

私からのアドバイスは常にユーザーと会話をする事、解決したい課題にフォーカスする事、学ぶ事、そしてその学び生かして次のバージョンをリリースする事。

 

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