韓国のポータル/チャットアプリ大手Daum Kakaoが、独立系VCのKCube Venturesを買収

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韓国最大のウェブポータル Daum とチャットアプリのカカオトークを運営する上場企業 Daum Kakao は、アジア太平洋地域の数社、多くは韓国企業を支援しているアーリーステージVC の KCube Ventures(케이큐브벤처스)を100%買収したと発表した。

Daum Kakao は新しいアーリーステージファンドを立ち上げるべく、KCube Ventures に1,500万ドルを追加で資金注入する見込みだ。また同時に KCube Ventures は Daum Kakao 傘下の VC になる。KCube Ventures はこの合併により、現在および将来の投資先スタートアップが、Daum Kakao の持つオンライン資産やビジネス経験からより多くの支援を享受できることを約束した。なお、KCube 自身は、今後も独立して運営されると説明している。

この進展は、先日、Daum Kakao が9,080万ドルの資産を持つ投資会社 K Venture Group を創設すると発表してからまもなくのことだ。Daum Kakao は Tech in Asia に対し、K Venture Group からは独立して運営されることを確認している。KCube Ventures に対する資金注入は、K Venture ではなく、Daum Kakao から行われる。

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Tech in Asia は、これまでに KCube Ventures から出資を受けたスタートアップを多く取り上げてきた。Twitter を Quora のような Q&A サービスにしてしまう Qaster、ゲーム開発会社の A-33 などがそうだ。そのほかには、映画推薦サービス Watcha(왓챠)を提供する Frograms(프로그램스)、同じ関心を持つ人々で繋がれるコミュニティ Vingle(빙글) などもある。

KCube Ventures は2012年に設立され、これまでに40以上のスタートアップに投資してきた。事業系の投資会社が評価を得られずスタートアップの最後の行き先と言われる中で、Daum Kakao は純然たる VC を迎えることで、この批判を交わせるのかもしれない。

今回の買収までには、Daum と Kakao の合併からまだ一年を経過していない。今回の買収は、成長するモバイルアプリ市場の一角を Daum が得ようとする動きとする見方もあった。Kakao Talk は国際展開に努力しつつも、依然として韓国内の市場を独占するアプリの位置に留まっている。

e27のMohan Belani氏とK Cubeのイム・ジフン氏
B Dash Camp 2013 Spring in Fukuoka で対談する、e27のMohan Belani氏(右)とKCube Ventures のイム・ジフン氏(左)

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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