生涯にわたって効果を発揮する、たった30秒の習慣【寄稿】

ゲストライター by ゲストライター on 2016.2.24

Robyn-Scott起業家で著者。@BrothersforAll@MothersforAll@OneLeapの共同ファウンダーであるRobyn Scottさんによる寄稿記事です。@ATMIndex@WEFのアンバサダー。彼女の活動については、ご本人のWebサイト、またTwitter(@RobynScott)でフォローできます。本記事は、Mediumに投稿された記事をRobynさんから許可を得て翻訳したものです。元の英語記事もどうぞ。


image via. Flickr

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世の中に、その場しのぎの解決策など存在しない。社会科学オタクとして数々の書籍やブログを読み漁り、実際にそれを試してみた私にはわかる。そのほとんどは役立たずだった。だから、この記事のタイトルは決して ”気軽” な気持ちでつけたものではない。

数ヶ月間にわたって、実際にそのアドバイスを実践してみた結果、この記事を書くことにした。これまでにないほどシンプルなたった一つのアドバイスが、過去に受けたどんなアドバイスをも上回ることに納得した上で。

これは、ベストセラー書籍で華々しく説かれたアドバイスではないーーまあ、どの出版社も願い下げだろう:最も雄弁な経営の専門家ですら、この題材で丸々一冊書き上げることに苦労するだろうから。このアドバイスはまた、デジタルな過剰雑音や不幸から生まれたものでもない。これは、19世紀に生まれたとある男性から、50年後、彼のティーンエイジャーの孫に向けて渡されたものだ。

問題の男性は、ビジネス界の黒幕とも言える人物で、私がこれまでに会った人の中で最も興味深い人物の一人でもある。彼は、誰にもお馴染みのブランドの立ち上げをいくつも後押ししてきた。最近では、自分に与えられるものがあると感じた時だけを選んで仕事をし、株価にも影響を及ぼすような危機的状況を打破するために駆り出されている。

時々、十分に興味を惹かれた時にだけ、Fortune 500企業のCEOや政治家などの講演原稿を書き上げる。彼が綴る言葉には、6桁の金額がつく。彼は読書家で、自分の作品も豊富にある。彼が書くのは小説だ。でも、それはあくまで趣味。作品が完成すると、彼はそれを破棄する。それを出版することの意味を感じず、また公表すること全般に価値を感じない。

彼は、地球上で最も権力を持つような影響力者を友人に持っている。ビジネスリーダー、政治家、俳優、アート業界の著名人。でも、彼の名をGoogleで検索してみても、インターネットの深海にはさざなみすら見つからない。

初めて彼に会ったのは、彼のアパートでコーヒーを飲んだ時のことだった。アフリカで活動する高度に政治的なNPOの戦略を議論することが目的だった。彼のテーブルは、多岐分野の能弁な人々で囲まれていた。主催者である彼は、コーヒーを淹れながら、ほぼ黙っていた。

でも、たまに彼が質問や観察を挟むと、それは議題にまつわる霧を晴らし、肝心なことをいっきに明確にした。議論を息詰まらせるぬかるみを、失礼のないよう丁寧に取り除いた。それは巧みだったーまるで、ロンドン・フィルハーモーニー管弦楽団の指揮者が、小さな町の学生オーケストラを取りまとめるように。

だから、彼が彼自身が受けた人生最良のアドバイスを共有してくれた時、私はその虜になった。

もし一つのことしかやらないなら、これをやろう

このアドバイスを受けたのは、彼がティーンエイジャーに成り立ての高校に上がる頃だった。祖父が彼を呼び寄せ、こう言った。

すべての講義、ミーティング、その他の重要な体験の後に、すぐ30秒をかけるんだーそれ以上でも、それ以下でもなく。そして、その中の一番大事なポイントを書き留める。これを必ず実行し、そして書き直すことなくこれしか実行しなくても、お前はきっと大丈夫だ。

彼はその通りにした。祖父は正しかった。それからというもの、人生であらゆる偉業を成し遂げ、それをしながらも人生を豊かに楽しむ余力を持ち続けている。彼はその後、自分の息子たちにもこの約束をつなぎ、彼らもその若き人生ですでに素晴らしい功績を残している。

このアドバイスを数ヶ月実行してみて、わかったことは以下の通りだ:

  1. これはメモ書きではない:ミーティング中にすべてのことを書き留めているからといって、30秒サマリーを避けて通れると思わないこと。簡単ではあるものの、このエクササイズはメモをとることとは異なる。これは解釈し、優先順位をつけ、意思決定する行為である。
  2. これは努力を要する:最も重要なことを決めることには極度の疲労が伴う。大事なことはすべて捉えたと自分に言い聞かせることは驚くほど簡単だ。そして、このメンタルスプリントを免れるための言い訳を考えることもー脳のための100メートル競争かもしれない。
  3. 細部は罠だ:私たちは、表面上ではすべてのことを捉えているからこそ、一握りの肝心なことを決めるという苦役を敬遠してしまいがちだ。卓越性の大部分を占めるのは、消すことの芸術にある。30秒レビューは、私たちが量を言い訳に使うことに終止符を打ってくれる。
  4. すぐに行動すべき:数時間待ってしまうと、事実を思い出せても、ニュアンスを忘れてしまう。そして、これは何が重要であるかを判断する際に大きく影響する。それは誰かが話す際のトーンかもしれないし、とあるシンプルな提案がその他より優れていたこと、またはやり取りの中で頭に浮かんだアイディアの影かもしれない。
  5. 聞く能力と質問力を高めてくれる:30秒レビューの習慣が身につくと、それはあなたの注意の払い方を変えてくれる。それが誰かの講演を聞く時でも、ディスカッションに参加する時でも。まるで不協和音の中にシンプルなメロディーを聞き取るように。集中力を高めて聞き、質の高い質問をすることで、それがアクションに繋がる回答を促進し、30秒レビューの効果が高まる。
  6. 他者をもっと助けられるようになる:30秒レビューは、要は他者にとって何が重要であるかについて観察することだ。異なる関心を取りまとめることが目的だったとしても、他者のニーズを理解し、課題解決を後押しできる。これには驚くに至らない:人を紹介してくれる親切な人たちを何ヶ月と取材する中で、彼らがそれぞれ無意識に独自の30秒ルールを持っていることに気がついた。それは常に、「僕に何かできることはある?」という他者を助けるための質問が中心になっていた。
  7. 回を重ねるごとにスムーズに、そして価値が高まるこれを実践するたびに、30秒レビューはより簡単になる。そして、より役立ち、より楽しくなる。

2015年追記:とある人が、この30秒の習慣を手助けしてくれるアプリを開発してくれた。

(翻訳:三橋ゆか里)

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