深圳発のIoTバイブレータ下着を開発するCueme(不羈)が、3回のエンジェルラウンドで220万ドルを調達

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この IoT の時代において、スマートフォンはもとより、スマートウォッチ、スマートシューズ、スマートバイクなどを見てきた。しかし、これはおそらく、まだ見たことがないだろう。スマート下着だ。

確かに本物だ。中国・深圳を拠点とするスマート下着のスタートアップ Cueme(不羈)は、ニュースサイトの Lieyunwang(獵雲)に対し、退屈しない下着を開発するため、3回のエンジェルラウンドで合計220万ドルを調達したことを明らかにした。同社は、ブリーフやブラジャーなど、スマートフォンアプリから操作できる男女向けのバイブレータ下着を供給する。

この話に聞き覚えがあるとすれば、それはおそらく、コンドームブランドの Durex が3年前に Fundawear という名前でこのアイデアを世に出したからだ。Durex の考えは、スマートフォン経由で離れた場所から操作できる、バイブレータの備わった下着だった。スマートフォンのある場所をタッチすると、パートナーのパンツの中で、それに対応する場所に振動が伝わるというものだ。

Fundawear は製品化されなかったが、Cueme の創業者 Li Lingxiao(李凌霄)氏は、同じアプローチをとり完成させようとしている。同社は現在、スマート下着上下1万着を量産中で、来月にも Taobao(淘宝)のクラウドファンディング・キャンペーンで購入できるようになる予定だ。予定価格は、スマート下着上下あわせて53ドル。

この下着はスマートフォンと Bluetooth で接続されたコントローラで動作する。同社によれば、下着が安全に(最大で200回まで)洗濯できるよう、コントローラは着脱可能とのことだ。

Li 氏は Cueme をセックストイだとは考えていない。彼は Lieyunwang に、長距離恋愛に悩むカップルが電話越しに相手に触れられるようにするような、ある種の薬のような位置づけで設計したと語っている。自分で自分の身体に触る目的で使うこともできる。例えば女性なら、ブラジャーをつけている間、あらかじめ登録されたプログラムに沿って、胸のマッサージを繰り返すことも可能だ。

Cueme は明らかに表立って商売を始めるだけの準備ができていない。ウェブサイトは整理されていないし、Tech in Asia が、Cueme の公開している連絡先のすべて——営業、テクニカルサポート、カスタマーサポートのアドレスにメールを試みたが、3回とも送信エラーのメッセージが返ってきた。しかし、率直に言って、市場にこのようなプロダクトは他に存在しない。離れて生活する夫婦にとっては、もちろん、シンガポールのスタートアップ Vibease のような選択肢が存在する。しかし、バイブレータ下着という点では、Cueme は幸先の良いスタートを切ることができそうだ。

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【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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