インドネシアのマーケットプレイス最大手Tokopedia、2017年はフィンテック事業に参入

SHARE:
Image credit: Tokopedia

2016年末、Tokopedia は新たなクレジットカード申請の機能をプラットフォームにローンチした。これは、インドネシアのオンラインマーケットプレイスである Tokopedia がフィンテック分野に新たに参入する第一歩となった。また、同社はユーザのローン、保険、投資への申請もより簡易にしていく予定だという。これらのことからビジネスの多様化を狙っているという兆しが強く感じられる。これに先立ち、競合のBukalapakも BukaReksa をローンチしてフィンテックへの参入を始めた。

ここ一年で Tokopedia は積極的に決済チャネルから携帯電話や家庭電気クレジット購入などのサービスに及ぶまで、新しい機能をローンチしてきた。

社会的な位置を確立し始めたばかりにも関わらず、クレジットカードの申請を希望するインドネシアのユーザは、Tokopedia を通してさまざまなプロモーションが用意されているプラットフォームを簡単に使うことができる。

Tokopedia のCEO William Tanuwijaya 氏はDailySocialに次のように語った。

ご存じのように、インドネシアではクレジットカードを持つ人の割合は3%を下回ります。6,000万人が銀行口座を持っていますが、一方で1億人ものインターネットユーザがいるわけです。オンライン利用者の間で大きな差があり、オンラインでの支払いはいまだ不可能なのです。

クレジットカードが広く普及しており、オンライン取引も容易に可能な米国や他の先進国と比べて、インドネシアのeコマースサービスは大きく異なっていると Tanuwijaya 氏は言う。

この問題に取り組み、インドネシアでのeコマース取引を広めていくための戦略の一つに、コンビニや郵便局で現金支払いができる新しい決済チャネルの革新があります。2016年にはクレジットカードも銀行口座も持たないインドネシアのインターネットユーザがオンラインで買い物をし、Indomaret、Alfamart、Alfamidi、セブンイレブン、ローソン、そして郵便局で現金で支払うことができるようになりました。

海外のトップ銀行とのパートナーシップ

ユーザにより良い選択肢を提供するために、Tokopedia はすでに Citibank、HSBC、Standard Charteredとのパートナーシップを結んでいる。また、インドネシアの地元銀行との連携も拡大していく予定だ。クレジットカード申請の新たな機能は、どんな取引においてもキャッシュレス社会を目指す政府を助けることになるとしている。

一つは、クレジットカード発行元との関係を育むこと、もう一つは Tokopedia ユーザがクレジットカードを簡単に申請できるようにすることです。クレジットカード代金を Tokopedia 上でも簡単に支払うことができます。(Tanuwijaya氏)

クレジットカード申請の機能は、現地のマーケットプレイスとしては Tokopedia が初めてローンチしたものだ。この分野では、CekAja や Cermati など金融商品比較サービス企業と直接争うことになる。Tokopedia の強みは巨大なユーザベースと世間の強いブランド認知にある。

2017年のターゲット

2017年を通して、Tokopedia はさらに新しい決済チャネルを提供し、インドネシアの人々の取引を簡単にさせる狙いだ。金融商品が浸透していないことは別として、eコマースはいまだジャワ島など大都市が中心だと同社は考えている。

また、ローン、保険、預金、投資など金融サービスをインドネシア国内にいるユーザへ拡大していく予定だ。

【via DailySocial】 @DailySocial

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録