P&G、1億米ドルをかけてシンガポールにイノベーションセンターを開設へ

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ProcterAndGamble
Procter & Gamble via Flickr by Paul Sableman

Procter & Gamble は、シンガポールにおけるデジタルイノベーションセンターの設立に向けて、今後5年で1億米ドルの投資を行うことを本日(4月18日)発表した。同社が米国外にセンターを設けるのは今回が初。このプロジェクトはシンガポール経済開発庁との協力のもとに行われる。

P&G でアジア太平洋担当プレジデントを務める Magesvaran Suranjan 氏は本日(4月18日)のローンチでこう語っている。

この e センターではアジア太平洋事業向けに、サプライチェーンのマネジメントおよびアナリティクス、e コマースといったデジタルソリューションの開発を行う予定です。そして、サプライチェーンを同期化することにより、より効率的に新興の小売チャネルに対応しつつ、収益の増加と在庫の縮小を実現します。

具体的には、予測アナリティクスとビッグデータの活用による商品の流通とマーケティングの最適化、ロボット工学の活用による反復的タスクの自動化、デジタルコラボレーションの活用による分散したサプライネットワークにおける連携の実現、機械学習アルゴリズムの活用によるサプライチェーンのリードタイムと在庫の改善、などが行われる。

米消費財巨大企業 P&G は、デジタル関連の業務に従事させるために一年目で従業員40名のトレーニングを行う予定。

また、P&G は同センターを通じて、中小企業やスタートアップとの協力関係を拡大することで新たなデジタルソリューションを開発することも目標としている。そのこともあり、SPRING Singapore と共同で、中小企業向けの P&G Leadership College というリーダー育成プログラムの第2弾をキックオフした。

貿易産業大臣の S Iswaran 氏は e センター設立について、シンガポールは P&G のアジア太平洋本部として機能することになり、2,000人にものぼる様々な役割を持ったスタッフが集められると語っている。また、同氏によると P&G はシンガポールで400人の研究者を雇用し、毎年500人以上の管理職のトレーニングを行っていくという。

デジタル化によって、仕事の性質や内容、そして私たちの働き方は大きな影響を受けることになるでしょう。ですから当社は、デジタル経済において成功するために必要なスキルセットを人々に提供するために、産業界や教育機関と引き続き協力していくつもりです。(Iswaran 氏)

P&G は、10億~100億米ドルの年間売上高を誇る21のブランドと、まもなく10億米ドルの水準に達しそうな11のブランドを有している。世界70か国で事業展開し、そのブランドは180か国以上で販売されている。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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