シンガポールの新ベンチャービルダー「Startup-O」、初案件となるスタートアップ4社のシード投資を発表

by Tech in Asia Tech in Asia on 2017.6.29

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Photo credit: Pexels.

シンガポールのスタートアップ4社が、Javelin Startup-O Victory Fund からシードラウンドで資金を調達した。このファンドは、シンガポールを拠点とする投資ビークルで、金融サービス企業の Javelin が運営している。

Startup-O はシンガポールを拠点とするベンチャービルダー。資金を通じてスタートアップとシードファンドを結びつけ、スタートアップが投資家や市場エキスパートのネットワークと関われるようにするのが目標だ。対象企業は10週間にわたるプロセスをかけて事業内容が詳細に検討され、助言と評価が与えられる。スタートアップは東南アジアからであればどこからでもネットでこのプログラムに申し込める。

今回シードラウンドで資金を調達したスタートアップ4社の概要:

  • AI 採用チャットボットメーカーの Impress.ai
  • IoT コネクティビティスタートアップの Whizspace
  • オンラインビジネスソフトウェアプロバイダの Serv
  • テック系人材採用スタートアップの HackerTrail

各社は現在、ラウンドに向けた資金を確保するプロセスにあるため、実際にどれほどの金額を調達したかは公表されていない。Startup-O の CEO である Anuj Jain 氏は Tech in Asia に対し、今回の資金は当面はシード投資だが、今後スタートアップ各社はさらに多くの外部投資家とつながるようになると話している。

例えば Impress.ai の場合、シードの資金調達を発表したのは4月だが、現在は追加調達に向けて複数の投資家と話し合いをしているところだ。

Startup-O は7月末までにあと3つの投資案件をまとめる予定だと Jain 氏は話してくれたが、詳細は明かされなかった。

スタートアップビルダー

Startup-O がスタートアップの支援を始めたのは2016年11月のことだった。それ以降、申し込みのあった308社のスタートアップから159社が選抜されてプログラムに参加した。

このプログラムに応募するスタートアップは複数の評価指標を用いて選考される。データはソフトウェアによって高速処理され、最も有望なスタートアップが選ばれる。そしてビジネスモデルに助言が与えられ、テクノロジーと財務に関するデューデリジェンスを実施する Startup-O と協力関係にある専門家と引き合わされる。

このファンドは今後2年で2,000万米ドルの投資を目標としているが、それぞれのバッチでの企業の資金調達は緩やかである。Jain 氏はこのファンドに参加している投資家の情報は明らかにしていない。彼が唯一明らかにしているのは、この投資家たちがエンジェル投資よりは代替的でデータに基づくアプローチを望むハイバリューの個人と、様々なスタートアップをポートフォリオに組み込むことに価値を置くファミリーオフィスから主に構成されているということだ。

Startup-O は支援するスタートアップの株式は一切受け取らない。Jain 氏によると、この会社が価値を置くのは、良好な業績を残せる設立者の能力であり、ファンドによるデューデリジェンスのプロセスで安心感を与えられるという。

先述の10週間にわたるプログラムを終えると、このファンドは1回のバッチにつき3~5社のスタートアップに投資する。金額は1社あたり10万~50万米ドルだ。プログラムの開催頻度は年4回。

私たちはイノベーションが至るところで見受けられる東南アジアにフォーカスしていますが、東南アジアではアーリーステージのスタートアップにとって必要なリソースは依然として保守的、偏向的、そして非効率的です。(Jain 氏)

彼によると、Startup-O の手法により、設立者らはこの機会によってあちこち投資家を探し回る時間を節約できるほか、株式の相当の希薄化も避けられるという。一方ファンドの投資家は、同社により精査された成長企業のポートフォリオにアクセスできる。

Jain 氏が感じているのは、このファンドモデルがアクセラレータよりも持続可能的かつデータ主導であることだ。さらに、手続きはオンラインなので、企業は活動の拠点を移動しなくてもよく、ネットワークや投資家を通じてフォローアップサポートを多く得られるとのことだ。

Startup-O は現在、今年8月に始まる次のバッチに向けた申請を受け付けている。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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