中国のジェイルブレイクビジネス「91Assistant」、アメリカや香港での上場を望む

【翻訳 by Conyac】 【原文】

昔テックギークにとって趣味だったiPhoneのジェイルブレイクは、今や金になるビジネスだ。昨年4月のワシントン・ポスト紙のレポートによると、アメリカでは主要な裏AppStoreである「Cydia」(りんごの木に穴を開ける虫にちなんで名付けられた)は年間約1000万米ドルを儲け、週間アクティブユーザ数は約450万人に及ぶ。

中国のジェイルブレイク利用者は、アプリをiPhoneにダウンロードするのに主に91Assistant(91手机助手)を利用している。昨年スマートフォン市場で700~800万人民元の収益を得たNetDragon Websoftから出資を受けている。ツールにはAndroidバージョンもある。一般に、中国のiPhoneユーザの70~80%と、Androidユーザーの40~50%は91Assistantを利用しているという。これは中国のモバイルアプリにとって最も重要な流通経路の一つなのだ。

NetDragonのCFOであるJoe Wu氏は、すでにモバイル区分である91 Limitedから脱し、アメリカか香港で上場する計画だと述べた。

iPhone裏市場というビジネス

91Assistantを利用すると、ユーザーはコンピュータを使用して簡単にアプリケーションをダウンロードできる。しかしiPhoneの場合、彼らは最初にその電話やiデバイスを”ジェイルブレイク”しなければいけない。ジェイルブレイクとは、iPhoneからAppleが課している制限を取り除く工程のことだ。

「モバイルフォンに新しいOSをインストールすることに似ている」とJoe氏は言う。「誰かがWindowsがプリインストールされている新しいパソコンを買って、気に入らなくてそのマシンにLinuxをインストールし直すように。」

iPhoneのジェイルブレイクは合法ではあるものの、Appleはこの方法を「製品保証違反」と言っている。ソフトウェアのダウンロードは別にして、91Assistantは画像翻訳や音楽、ビデオその他のデータの取り扱いや電話帳のバックアップなどあらゆる面でユーザーを助けてくれる。

急速な成長

この手のものが最初に中国に現れてから、91Assistantは急速にiPhoneユーザーに広まった。今日、中国のiPhoneユーザーの70~80%、1200~1300万人が91Assistantを使用してアプリケーションをモバイルにダウンロードしている、とJoe氏は言う。

NetDragonはAppStoreのサードパーティ運営を実務とする。これまで取り扱ったアプリケーション数は24万1,658件。アプリケーション販売のためのApple公式チャンネルでJoe氏は、「iTunesの代わりになるものだ」と話す。

91AssistantはAndroid用のバージョンも提供する。中国における全てのAndroidユーザーのうち、2000万人以上、およそ40~50%が利用する。ユーザーの数は今年急速に増加することが展望されている。「中国のスマートフォンユーザーは今年1億人増えるだろう。我々はその半分の5000万人が91Assistantを使ってくれることを期待している」とJoeは述べた。

Joe氏の目算は実現する可能性が大きいだろう。中国で3番目に大きなワイヤレスオペレーターであるChina Telecomが、3月9日よりiPhone 4Sの販売を開始すると発表しており、中国におけるiPhone普及率は上がるはずだ。現時点では、わずかに大きいとされているChina Unicomだけが中国本土でのiPhone販売を行っている。中国のワイヤレス企業最大手のChina Mobileは国内で開発された3Gテクノロジーを駆使しており、いまだAppleとの契約締結には至っていない。

収益と投資

NetDragonは昨年モバイル事業で、およそ7000万人民元から8000万人民元の利益を計上している。この収益は、広告収入とゲーム、eコマース企業とのパートナーシップ締結によるものとなっている。

「弊社のモバイル部門はすでに黒字化している」と、NetDragonのCFOであるJoe Wu氏は述べた。ユーザー基盤が拡大され、モバイルインターネットが発達したため、本年度の収益は3倍になると予測している。

91 Limitedの60%はいまだNetDragonの管理下にあるものの、IDG、Vertex、そしてDT Capitalを含むベンチャーキャピタル企業数社は、91 Limitedに合計3400万米ドルの資金を注ぎ込んでいる。

「本年度、弊社モバイル部門の米国市場もしくは香港市場での上場を考えている。インターネット事業をより熟知している米国市場での上場を目指したい。」

競争者

しかしながら、この91 Assistantの成功は競争相手を市場へと促す結果となった。

Innovation Works(創新工場)によって成長したプロジェクトの1つWandoujia(豌豆荚)はその一例だ。Google Chinaの元代表Lee Kaifu氏がGoogleを2009年に去った後、北京で設立した。業界内部の人間によると、Wandoujiaは2010年にそのサービスを開始し、Androidにのみ焦点を置き、1000万人以上ものユーザーを誘引しているそうだ。

また別の競争相手はiToolsで、iPhoneとその他のiOSデバイスを専門にしている。中国の最大手インターネット企業のTencent(騰訊)の初期メンバーであったFeng Linyi氏とKung Hoising氏の2名により設立されたThink Speed Groupが立ち上げた。彼らはTencentの主要商品であるQQインスタントメッセージングサービスの構築に携わっていた。

iToolsは機器をジュエルブレイクする必要がないため、91 Assistantよりも便利になっており、昨年7月にサービスが開始されてから350万人ものユーザーを獲得している。そのうち40%は中国からだ。

昨年11月、香港株式市場に上場しているCome Sure Group Holdingsは、iToolsの51%を買収する旨の基本合意書に署名した。取引の完了は4月に見込まれている。また当企業はTencentとも潜在的な協力体制についての協議を行っている。「彼らがTencentの支援を得ることができれば、iToolsはたやすく数千万人ものユーザーを獲得することができるだろう」と業界内部の者は述べた。

加えて、Tencentは自身も同様の製品を販売しており、競争が激しいものである事は理解している。「恐れる必要はない。ただベストを尽くすだけだ。」

Qihoo(奇虎)360とのパートナーシップ

しかし明るい面もある。最近、91 Assistantは販売促進の為にQihoo 360 Technologyとパートナーシップを結んだ。Qihoo 360は同国の主要なアンチ・ウィルス提供会社だ。月間で3.5億人の利用ユーザーを誇り、顧客数ベースでは中国で3本の指に入るインターネット企業だ。両社共同製品、360(91) Assistantは素早くマーケット・シェアを得ている。

【via Technode】 @technodechina

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