
様々なソーシャルネットワークを管理できるソーシャルメディアダッシュボード大手「Hootsuite」(ふくろうがモチーフ)がインドネシアを「飛び回っている」らしい。昨年9月にはジャカルタから、先月にはブカシ、ジョグジャまで、東南アジア地域で徐々に人気を集めつつある。
以前はBrightKitと呼ばれたこのソーシャルメディアダッシュボードには、主要ソーシャルメディアの多くが統合されている。Facebook、Foursquare、Twitter、Google+、LinkedIn、MySpace、Ping.fm、mixi、WordPressだ。追加で統合されたものに、Adobe SocialFlow、Digg、Flickr、Orkut、Tumblr、YouTubeがあり、350万のユーザが利用する。
Community Coordinatorを務めるStephanie Wiriahardja氏とジャカルタで話した際、彼女は「HootUps」という名のイベントや、インドネシアのユーザによるHootsuiteへの強い関心について興味深い情報を教えてくれた。彼女の主な仕事は、単にインドネシアでその顔として務めるだけでなく、4歳になったスタートアップを国際ユーザに対して宣伝することだ。
私たちは、HootsuiteのVP Communityを務めるDave Olson氏にインタビューをする機会に恵まれた。彼は、世界中に存在するHootsuiteのアンバサダーや支持者、熱心なファンたちに影響力を与え、それを強化する役目を果たす。eメールによるStephanieからの助けを得て、成長しつつあるインドネシアのソーシャルメディア業界に対する見解、その中におけるHootsuiteの存在および今後の計画についてより多くのことを聞き出すことができた。
インターネットやソーシャルメディア、そのコミュニティに対する考えは?
インドネシアでインターネットは急速に成長しつつあります。実際、ジャカルタにおけるインターネットの利用はTVや新聞を合わせたものよりも多いのです。インドネシアの他の主要都市においても、インターネット利用はジャカルタの傾向をゆっくりと追っているようです。
全体では、インドネシアにおけるインターネットユーザ数は2015年までに推定で1億6,800万人に達する見込みです。これはインドネシアの人口全体の70%を占めます。インドネシアの人々によるTwitterの利用はアメリカより遅かったものの、2010年11月以降ブラジル、アメリカに次いで3番目にたくさんツイートする国となっています。Facebookユーザ数が世界で2番目に多い国であることからも、インターネット市場で他の国を圧倒していることがわかります。
XL Axiata、Rexona Men、そしてDunia Ceweといったインドネシアのブランドは、ソーシャルメディアをうまく利用してマーケティングキャンペーンの効果を最大限に引き出してきました。急成長を遂げるこの市場を認識し、多くの企業がマーケティングキャンペーンの一部にソーシャルメディアを組み込み、そしてTwitterのアカウントやFacebookのページを広告や看板、ウェブサイトと連携させることでマーケティングとカスタマーサービスモデルを再構築しています。
また、インドネシアではkopdarと呼ばれるソーシャルメディアのイベントがたくさんあります。これは結びつきの強いオンラインコミュニティによってほぼ一日おきに開催されており、経験やコツ、テクニックを互いに分かち合うものとなっています。これらすべて含めて、インドネシアの人々は情報を共有し同時に楽しい時間を過ごすことが好きなのです。
HootSuiteの取り組みで特にアピールしたい部分はどこですか?
インドネシアからHootsuiteへの新規登録者数は1日につきおよそ1000人です。これは、国別の1日毎の新規登録者数でトップ5に入る数字です。まだHootSuite Proプランを選択するユーザ数は比較的少ないのですが、市場が成長し、私たちがローカライズの取り組みを続けることで変化していくだろうと期待しています。
私たちは昨年9月にインドネシアのコミュニティとつながりを持ち始めてから、すばらしい成果を上げています。2012年6月にはHootUpsを5回開催し、合計で400人を超える人々が参加してくれました。こうしたカジュアルなイベントでダッシュボードとそのメイン機能を紹介し、コツやテクニックを伝えています。
インドネシアのHootSuiteコミュニティを構築し、その名を輝かせ続けるために、ダッシュボードとモバイル用アプリのインドネシア語翻訳に取り組んでいます。また、今後の機能追加や統合に関してもユーザの皆さんの声に耳を傾けています。
HootSuiteはまた、他の国でも大きな成功を収めています。日本では人気の携帯電話でもHootSuiteが利用できるようにしたこと、ブラジルでは現地で人気のソーシャルネットワークOrkutを統合したりしています。これまでのところ、インドネシア語版はインドネシアユーザに人気のiPhone、Android、そしてBlackberry向けにリリースされています。そして、ウェブアプリケーションの翻訳に手を貸してくれる人も招待しています。詳しくは次のURLから。http://translate.hootsuite.com
今年インドネシアでどんなことをしていく予定ですか?
インドネシアには大きなチャンスがあると見ています。そしてインドネシア人の地元の「ふくろう」が現在、インドネシア中を旅して回り、オンラインとオフラインの両方でイベントHootUpsを主催しています。
これには実践的なワークショップの開催、そしてよりHootsuite文化を促すインドネシアのふくろうステッカー、トランプ、ピンバッジや、マスクなどのおまけがあります。
私たちはインドネシア人の友人の助けを借り、7月末までにダッシュボードをインドネシア語に完全にローカライズする予定です。そこから、インドネシアのパワーユーザや企業、そして他国の市場でも私たちの顧客となっている政府関連機関のニーズを満たすような、好ましい支払い方法や可能性のあるプラン設定についてローカライズの方法を探ることになるでしょう。
世界中の多くの一流ブランドや重要な国際組織がHootSuiteを利用していますが、私たちはロケーションやニーズ、予算に関わらずあらゆるユーザの声に耳を傾けています。
@HootSuite_IDあるいは@HootClubでさらなる情報を得ることができます。
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