Pathが本格的に日本に進出、盛り上がりをみせるクローズドSNSのこれからの行方

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先日、筆者はあるイベントに参加した。それは、クローズドSNSのPathのミートアップイベント。同サービスのコアユーザーが招待され、来日しているPath副社長のMatt Van Horn氏を囲んで、同氏からこれからのpathの戦略や今後についての話を聞くことができた。

Pathは、2010年11月にローンチしたSNS。当初は、50人の友達のみを登録するSNSとして誕生。その後2011年の秋に大幅なリニューアルを図り、UIの改善や50人から150人への人数変更などの改善を図った。現在では、世界で600万人以上ものユーザが使っており、世界19ヶ国でローカライズされている。50%以上がアメリカ以外のユーザで占められており、日本でも人気の高いアプリだ。

今回のミートアップでは、Pathの本格的な日本進出について話された。日本戦略の担当として、かつてAppleで働いていた元リアルネットワークス代表取締役の進藤公彦氏が就任。アジア進出の大きな拠点として、スマートフォンの利用の高さや市場としての魅力から、日本を大きな市場として見据えている。

来日しているMatt氏の経歴も一部話されていたが、その経歴も面白い。学生時代には、Appleのスチューデントキャンペーンとして、大学生たちに対する活動を展開し、その後Lyftと呼ばれれる個人ハイヤーサービスのベンチャーに関わる。Uberなどの個人タクシーサービスがいままさに盛り上がっている市場だ。

Lyftはピンク色の髭をつけたハイヤーと、利用料金の安さで人気を博しているサービスだ。その後はソーシャルニュースサイトのDiggにも関わり、2010年8月にPathのビジネス戦略を開発するために副社長に就任。サンフランシスコを舞台に活動するビジネスディベロッパーだ。

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Pathが誕生した経緯には2つの理由がある。1つは、2014年までにデスクトップからモバイルが主流になるとMatt氏は語る。

現在、モバイルユーザは加速度的に伸びてきています。統計から推測するに2014年には、モバイルユーザがデスクトップユーザの人数を追い抜くと予測しています。新興国を含めて、誰もがモバイルをもち、いつでもどこでもインターネットが使える時代がすぐそこにきているのです。

モバイルを主にしているからこそ、Pathはデスクトップアプリをリリースする予定はなく、モバイルのみのプラットフォームとして開発を進めている。二つ目の理由として挙げられたのは、ソーシャルであることに対するユーザの疲労。Facebookなどの誰とでもつながっている状況が作り出す「ソーシャル疲れ」が、アメリカでは現在起きている。

FacebookやTwitterなどのようなパブリックなものだと、落ち着いて会話する機会を作ることが困難になっています。より個人的なもの、例えば家族や友人、恋人と何気ない会話を楽しむ場所が少なくなっているのです。だからこそ、本当に気が許せる人たち同士とのつながりを作り出すことが、Pathが目指すところです。

既に、アメリカではFacebookの投稿数や接触時間が次第に減少傾向にあるとニュースでも報じられている反面、Pathの投稿頻度はFacebookの10倍にものぼる、というニュースもある。気心のしれた人たちと会話を作る機会を提供し、より日々の生活を充実させることが目的だと同氏は語る。

また、今回の日本への本格的な進出と並行して、もうじきPathがリニューアルを実施する、という話も。さらにライフログにも特化した機能がつくと話しており、すでに米国では導入をしていると語った。アプリのマネタイズに関しても注目だ。クローズドSNSがどのようにしてマネタイズを図っていくか。それも明らかになることが予測される。

盛り上がるクローズドSNSの行方

海外のサービスのみならず、日本国内でもにわかにクローズドSNSは盛り上がりをみせている。

恋人限定のスマートフォンのPairyCouple(旧:pair)Betweenなど、国内外のサービスが昨年リリースされ、注目を浴びている。また、Pathなどのような限定人数でのクローズドSNSとして、9人限定SNSのCloseや、1ヶ月限定で男女10人がクラスをつくるClassなどが先日リリースしたばかり。

PathのMatt氏が語るように、日本でもFacebook疲れやソーシャル疲れなどの言葉もで始めており、パブリックなものから、よりパーソナルやコミュニティを意識したサービスのニーズが高まってくる兆しがある。ソーシャルで誰とでもつながることを楽しむ方向から、お互いに顔が見え、信頼関係が構築されている人たち同士と会話することを楽しむ方向にユーザが向かうのかどうか。これからのSNSとの付き合いも変わってくるのかもしれない。

これらのサービスで気になるのは、サービスの認知とマネタイズ。クローズドであるがゆえに、相手に対してサービスを使ってるかどうかを聞いたり、TwitterやFacebookなどのようにユーザが増えていくことで楽しさが増していくものではないため、大きな拡散も見込めない。マネタイズ方法についても、それぞれのサービスが試行錯誤を繰り返していると考えられる。事業を安定させ、サービスの満足度を高めるために、ユーザ数の増加と課金などのマネタイズとの関係は切っても切れないもの。各サービスがこうした課題とどのように向き合っていくのかにも注目していきたい。

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