Viberがビデオ通話とシームレスな通話転送機能を搭載したデスクトップ版をローンチ

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Viber-desktopViber の3.0バージョンがリリースされた。今回の主要なアップデートのハイライトはシームレスな通話転送機能とビデオ通話をサポートした新たなデスクトップクライアントだ。

Viberがデスクトップクライアントのローンチを発表し、WindowsやMacのノートパソコン、デスクトップでも同サービスを利用したチャットや通話ができるようになった。Viberはデスクトップ向けにビデオ通話機能もローンチし、業界の競合サービスよりも有利に立った。

Viber 3.0のローンチについて、e27がViberのCEOであるTalmon Marco氏に話を聞くと、同氏は新たな機能や通信速度の低い環境においても音声会話の質をさらに向上させる大きなアップデートであると語った。

デスクトップ向けにチャットや通話のサービスを導入しても、ユーザエクスペリエンスは利用するデバイス全体においてシームレス—— つまり、通話やチャットを中断することなく1つのデバイスから別のデバイスへと切り替えることができるとMarco氏は言う。

Viberが今やデスクトップに

Marco氏によると、Viber 3.0では注目すべき機能が追加されているという。

      ・Androidアプリケーションはゼロから作り直された。以前のバージョンでは主にiOSのようなユーザインターフェースをベースにしていたが、この新バージョンではAndroidのUXデザインガイドラインを使い、アプリをAndroidのインターフェースとより調和のとれるものにした。
      ・Viberはまた、同社のBlackBerry用アプリケーションに音声通話機能を追加し、BlackBerry OS 5、6、7にも対応する(BlackBerry 10対応もまもなく行われる)。Marco氏によると、Viberはサードパーティが提供する唯一の本格的なBlackBerry向け音声通話・メッセージアプリだという。
      ・デスクトップとモバイルデバイス間でシームレスに通話を転送することができる。「call transfer(転送)」をタップすることにより通話が途切れることなく必要に応じてデスクトップクライアントとモバイルクライアントを行き来することができる。
      ・チャットのやり取りもまたシームレスだ。Viberはまずすべてのデバイスに通知を送るが、デバイスでその通知を受け取り会話を始めると、他のデバイスへ送った通知はミュートされる。
      ・1つのデバイス上でメッセージや会話を削除すると、他のデバイスにあるものも削除される。Viber 3.0では、あるデバイス上ですでに読んだ古いメッセージについての通知を他のデバイス上で出し続けるというクロスデバイスメッセージアプリ(Skypeなど)によくある問題が解決されている。
      ・またViber 3.0では写真の解像度が上がり、メディアの自動ダウンロード機能が追加され、サムネイルが大型化されるなどマルチメディア機能の強化が行われている。
      ・グループ通話でもオンラインステータスがわかるようになった。これにより相手のユーザがオンラインかどうか知ることができる。

Viberはスマートフォン以外に最大50のデスクトップデバイスをサポートしているとMarco氏はいう。しかし、Viberのアカウントはスマートフォンからしか登録することができない。Marco氏によると、これはモバイル優先のユーザエクスペリエンスを維持したいという同社の意図によるものだという。

そしてユーザの連絡先リストが仲間のViberユーザで埋まるようにもするためだ。仲間のViberユーザは電話の連絡先リストに登録されている電話番号から決定される。連絡先を手入力しなければならない他のIMアプリとは対照的だ。

viber

最も便利なアクセスポイント

Marco氏は、今回のアップデートのメインは、ユーザにとって最も便利なアクセスポイントを確保することだと付け加えた。家庭や職場において最も便利なデバイスはデスクトップあるいはラップトップだろうと同氏は言う。

「デスクトップ版のViberがリリースされたことにより、常に最も便利なデバイスでサービスを利用することができます。チャットしながらシームレスにデバイスを切り替えたり、モバイルとデスクトップ間で通話を転送することもできます。」

また、Viberのユーザ数は全世界で2億人に増えており、その3分の1がアジアのユーザだとMarco氏はe27に誇らしげに語った。一方、Viberの運営は引き続きキプロスにある本社が行っており、開発センターがイスラエルとベラルーシにある。Viberは自己資金で運営されているが、事業拡張のため投資家からの資金調達を検討している。

高品質な音声通話

Viberの主要な機能の1つに、通信速度の低い環境においても高品質な音声通話を行うことができることだと同氏は付け加えた。Viber 3.0では帯域幅がなんと8~9 Kbps(そうだ、キロバイト/秒)でも音声通話を行うことができる。

これに対し、以前のバージョン2.3.0では20 Kbps程度の帯域幅が必要だった。これはLTEや3Gなどの高速な接続を必ずしも利用することができない新興市場のユーザにとっては恩恵となる。

加えて、対応言語が新たに8言語増え、現在は合計27言語となった。

Android版Viberの現在の対応言語は、これまでのアラビア語、カタロニア語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、フランス語、ドイツ語、ヘブライ語、イタリア語、日本語、ポルトガル語、ポルトガル語(ブラジル)、ロシア語、スペイン語に、新たにオランダ語、韓国語、スウェーデン語、トルコ語が加わった。

iPhone版Viberの現在の対応言語は、これまでのアラビア語、カタロニア語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、チェコ語、デンマーク語、フィンランド語、フランス語、ドイツ語、ギリシャ語、ヘブライ語、ハンガリー語、イタリア語、日本語、ポーランド語、ポルトガル語、ポルトガル語(ブラジル)、ロシア語、スペイン語に、新たにオランダ語、インドネシア語、韓国語、マレー語、スウェーデン語、タイ語、トルコ語、ベトナム語が加わった。

Viberは無料でダウンロードできる。iPhone用(iTunes App Store)、 Androidスマートフォン用(Google Play)、デスクトップコンピュータ用(viber.com)はこちらから。

【via e27】 @E27sg

【原文】

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