中国のインターネット企業が海外に進出しない5つの理由

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chinese-flag-315x251これまで、国外で5000万以上のユーザを誇るWeChat(微信)でTencent(騰訊)が成功していることについては多くを語ってきた。だが、実際には、中国のインターネット企業が国境を超えることはあまりない。

海外へ進出しても成功できないようだ。中国のネット企業がWeChatで見られるような成功を収められない理由は何なのだろうか?以下にいくつか考えられる理由を挙げてみた。

      関心のなさ。率直に言って、多くの中国のインターネット企業は海外マーケットに関心がない。その理由は、中国市場があまりにも大きく、今後10年間で急速な成長が続くとみられているからだ。多くの機会が約束されている国内市場があるのに、どうしてわざわざ海外でリスクを冒す必要があるだろうか?
      専門知識の不足。多くの西洋のインターネット企業が中国のインターネットにうまく適応できず、中国の競合企業に負けてしまっているように、中国のインターネット企業が海外に進出する際にも同様の課題に直面する。中国のサービスを海外ユーザのニーズや要望に適応させるのは困難かつ費用がかかる他、サービスをうまく順応させるために必要な人材を見つけるのも容易でないことが多い。
      政治的な問題。中国の法律は、海外進出をしようとしている企業に問題をもたらすことがある。Tencentが2月に経験した例では、中国政府は係争中の領土を中国のものと主張した地図を使用することを中国企業に求めているが、ベトナムではこの地図が受け入れられなかった(ベトナムも同じ領域の領有権を主張しているからだ)。しかし、地図上の問題の部分を取り除くということは、中国の法を犯すことになる。配慮すべき政治的立場が1つしかない中国国内に留まることで、これらの問題を避けようとする企業もある。
      「中国ブランド」が弊害となる。これについては私が以前記事にしたが、固定概念という理由や、政府の検閲、中国と近隣諸国の政治上の争いといった理由から、中国人ではないネットユーザーの多くは、中国のサービスをどうしても使いたがらない。そして実際に、必死で中国のサービスを回避しようとすることがよくある。単に中国のテクノロジー企業であるということが、国際市場において不利な立場になってしまうのだ。よって多くの企業は、あえて流れに逆らおうとはしない。
      実績のある競合サービス。中国のインターネットサービスはかなりユニークなプラットフォームへと進化してきたが、大手のサービスのほとんどは、成功を収めている欧米のいわばコピーとして開始された。しかし、欧米企業が提供するそれらのサービスは依然として存在し、中国以外ではユーザ、ブランド認知度、勢いにおいて中国のサービスを圧倒している。

多くの場合、中国のテクノロジー企業は国内での競争に気を配ることで手一杯な状態だ。Googleなどを相手に世界で戦うには莫大な時間と費用を要する。そのためここでもまた、多くの企業は十分すぎるぐらい巨大な国内市場に注力し、実績のある海外競合企業とはわざわざ戦わないという選択をしている。

これらの課題があるものの、中国企業の多くは少なくとも海外進出に向けた最初の歩みを踏み出している。例えば、Baiduはシンガポールでの研究所設立、インドネシアのポータルサイトの立ち上げ、タイ向けのセキュリティスイート製品の販売など東南アジアでの活動を積極的に展開している。

ご存知の通り、Tencentには上述した海外では好調なWeChatがある。他の企業が、生み出せる利益の可能性がリスクに値すると判断し追従するのもそう先のことではないだろう。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】