Cloudary Corp.(盛大文学、前Shanda Literature)がGoldman SachsとTemasekより1億1000万米ドルを調達したと報じられた(Tencent Tech(騰訊科技)経由の情報)。Cloudaryは2012年の中頃に株式の1.875%をOrbisに売却し1500万米ドルを調達している。
このときの評価額は8億米ドルだった。この最新の調達ラウンドでの評価額は6億米ドルよりも低いと伝えられている(中国語記事)。7月9日、北京でのCloudaryの発表によると、資金はオープンプラットフォームとモバイルサービスの構築に使われるという。
中国最大の文学出版・配信プラットフォームであるCloudaryは、2011年にニューヨーク証券取引所でのIPOをSECに申請した(最大2億米ドルの調達を計画)。2012年末に、元Merrill LynchマネージングディレクターのRobert Chiu(邱文友)氏がShanda Interactive(盛大互動)のプレジデントおよびCloudaryの会長に就任し、これがIPO実現を加速する兆候であるとされた。
噂されていたIPOの時期を前にして、Qidian.com(起点、Cloudaryの6つある出版プラットフォームで最大のサイト)を立ち上げビジネスモデルを作り上げたチームがCloudaryを去り、Tencentのオンラインメディアプラットフォーム上に新たなサイトを構築した。
2007年に設立されたCloudaryは現在、6つの文学出版サイトと印刷書籍、脚本、著作権関連などの複数の事業を運営している。Cloudaryにとって作家は最も貴重であるが、退社した元Qidianチームによって優れた作家が何人かは引き抜かれてしまうとされている。
電子書籍市場やCloudary のビジネスモデルに目をつけていたのはTencent(騰訊)だけでない。Baidu(百度)もまた先月Duoku(多酷)というサイトを立ち上げている。これらの前に、Sina(新浪)やSohu(搜狐)、Netease(網易)といった中国の主要なオンラインメディアはそれぞれQidianと同様なオンライン出版サービスを構築している。先月はじめにはSinaが同事業をスピンオフして別会社を設立すると発表した。
2012年5月に提出されたForm F-1によると、3月31日時点でCloudaryのサイトの作家数は160万人、書籍点数は600万冊だという。Cloudaryは2013年第1四半期に3045万米ドルの売上を記録しており、その69%がオンライン出版によるもので残りがオフラインビジネスによる。
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