WeChat(微信)、オンライン投資ファンドの開設で銀行サービスに進出

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AlibabaやBaidu(百度、NASDAQ:BIDU)に並び、Tencent(騰訊、HKG:0700)は中国で最も人気のメッセージアプリWeChat(微信)の最新版に機能を追加することにより、個人向け金融サービス競争に参入した。

WeChatは「Wealth(理財)」セクションを備え、ユーザがTencentのサードパーティー決済システムであるTenPay(財付通)を経由してスマートフォンから直接、新しい金融ファンドに貯蓄することが可能となった。

当初、ユーザが貯蓄できる金額に制限は設けられないと思われていたが、TechWebによれば、100万元(16万5,400米ドル)の上限が設けられているという。ファンドの年率は6.435%、最低投資額は設定されていない。このファンドはHuaxia Bank(華夏銀行)によって運営されている。

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昨年行われたWeChatのバージョン5.0へのアップデートにおいて、Tencentはすでにユーザが銀行カードとWeChatアカウントを連携させ、オンラインおよびオフラインでの買い物に使える機能を追加していた。

それ以降、WeChatを使って、ユーザがタクシー料金映画チケット、宝くじ、割り勘といった商品やサービスの支払いをすることが可能となっていた。

BaiduのBaifa Fund(百発基金)は、3つの中でも一番高い金利を維持しているが、ユーザがトータルで投資できる額に上限を設けた。民営化された消費者向けの金融サービスの戦いはAlibaba(阿里巴巴)とTencentの間で本格的に始まろうとしている。

Baiduには、広く人気がありユーザ登録が必要な商品やサービスは全くなく、今でもほとんど検索エンジンとして利用されている。AlibabaのTaobao(淘宝)やAlipay(支付宝)、そしてTencentのWeChatは共に人気が非常にあり、登録を必要としたサービスであるため、固定利用者の獲得につながっている。

AlibabaのYuebao(余額宝)は現時点で一番人気を維持している。昨日、同社は4900万人以上いる顧客の預金高が2500億元(413億米ドル)以上に達したことを発表した。

【原文】

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