活発な動きをみせる国内スタートアップの人事、KAIZENはCOOに異色の人材を登用も

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スタートアップに移籍する人材の動きについて定点観測的にチェックした記事を掲載させていただく。不定期だが動きの多かった7月についても先月に引き続きまとめてお伝えしたい。

国内スタートアップ、主な人材の動き

Image:KAIZEN platform Inc.のCOO、Erik Ford氏

7月も国内スタートアップ人材の動きは活発だった。まず、注目したいのがウェブサイトのUI改善を手がけるKAIZEN platform Inc.(以下、KAIZEN)の人事だ。COO(最高執行責任者)という企業運営の要に米国スタートアップから招聘した人材をあてる人事を発表した。米国展開を積極的に進めるという外向けのメッセージとしては英断だが、内部的にその多くがまだ国内人員で固められているスタートアップの企業運営にどのような影響がでるのか興味深い。

参考記事リンク:グロースハックのKAIZEN、COOに元・米スタートアップBoost MediaのErik氏が就任

元頓智ドットCTO(最高技術責任者)で、日本Androidの会で監事も務める近藤純司氏が教育系スタートアップのmana.boに参加した。大手企業から奇想天外なスタートアップへの移籍、さらに恐らく親子ほどの年齢差のある若い代表の企業への参加というステップは今後、国内スタートアップ・エコシステムにとって技術者がどう動くべきかを考える上で参考になる。

写真右:近藤純司氏

参考記事リンク:スマホ家庭教師「mana.bo」に元頓智ドットCTOの近藤氏が参加

また、新時代の経済誌をつくるべく、単なるニュース記事のキュレーションサービスからオリジナルのコンテンツ開発に力を入れるNewsPicksは、東洋経済オンライン元編集長の佐々木紀彦氏をユーザーベース執行役員として招聘。SmartNewsやGunosyといった「ポータル」指向のサービスとの違いを徐々に打ち出している。その他にもクラウド会計のfreeeに元グーグルの人材が参加、などの話題があった。

参考記事リンク:NewsPicks編集部が設立、元東洋経済オンライン編集長佐々木紀彦氏はユーザベース執行役員に
参考記事リンク:クラウド会計のfreeeに元グーグル、野澤俊通氏が執行役員として参加
参考記事リンク:シード・アクセラレーターのMOVIDA JAPANが体制を一新、嶋根氏が育成事業のトップに

コラム:共同創業者の探し方

スタートアップする際の共同創業者、もしくは初期メンバーをどうやって探すかという問題は解くのが難しい。それぞれシチュエーションも違うので一概にハウツーとしてまとめられる性質の課題ではないからだ。もし、知っておくべきことがあるとしたらそれは他人の体験談だろう。6月に日本で初開催となったFailConで語られたこの話題もその体験談のひとつとして参考になる。

参考記事リンク:失敗談を共有するFailCon:「Umano」のCEOであるIan Mendiola氏が語る共同ファウンダーの見つけ方

この体験談のポイントはやはり「プロダクトが当たる」までの辛い道のりを一緒に歩けるかどうか、ということにあるかもしれない。その上での役割分担(同じスキルセットだとやることが被って非効率)とか、株の持ち方(50-50は確実にトラブルになる)などのある程度通例になってるノウハウを参考にするのがいい方法に思える。

なお、毎月連載中のEastVenturesフェロー大柴貴紀氏による「影のキーマン」インタビューは、共同創業者、もしくは初期メンバーとしてどういう人材が必要なのかを知る上で参考になる。今月はツイキャス運営をインフラ面から支える大森氏、それと創業3年半というスピードで上場を果たしたフリークアウトの溝口氏を取材している。

Image:ツイキャス運営のモイ、大森正則氏

参考記事リンク:ユーザーさんがパフォーマンスを披露する場を支えるーー隠れたキーマンを調べるお・「ツイキャス」運営のモイ、大森氏インタビュー
参考記事リンク:「本田の描く広告の未来を実現する」ーー隠れたキーマンを調べるお・フリークアウト、溝口氏インタビュー

その他、今月はいくつか人に関するコラムを掲載しているので合わせてご一読いただきたい。

参考記事リンク:Googleにとって学生の学歴がどうでもいい理由
参考記事リンク:30歳にして自らの手で億万長者になった女性起業家Elizabeth Homes
参考記事リンク:スタートアップにおけるデザイナーの存在意義とは?「Design dot BEENOS vol1」レポート #BEENOS

資金調達からみる人材関連サービスの動き

Image:HackerRank

人材系サービスでここ1カ月に資金調達を実施した(※)のはこちら。特に興味深いのがエンジニアがゲームを楽しむようにスキルを試し、その客観的なランキングから採用のフィルタリングをかける、というアイデアのHackerRank。実際に試してみると人材系サービスというよりはクイズ大会の面持ちになっており、企業側が出した課題を解いたハッカーには面接インタビューの機会が提供される、としている。

同様のアプローチとしてはgithubなどのソーシャルソースから自動的にスキルを可視化してくれるGlidというサービスがあるのだが、それよりもより直接的なものと言えるかもしれない。

参考記事リンク:エンジニアがゲーム感覚でスキルを試す採用プラットフォームHackerRankが900万ドルを調達

その他にもこれらの人材系サービスが資金調達を実施している。

参考記事リンク:言語解析でマッチング精度を高める採用プラットフォームJobandtalentが1,400万ドル調達
参考記事リンク:シンプルな求人情報検索エンジン、その名もSimply Hiredが1,200万ドル調達

※THE BRIDGE調べ。海外主要テクノロジー系メディア数誌を対象に調査し、掲載されたものから主要なものをピックアップしている。