国内も動きが多かったテクノロジータレントのスタートアップ移籍をまとめてみた

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Image by Flickr

海外では日常的にメディアに登場する安定した公開企業からのタレント移籍だが、日本でも流れが活発になってきた。「タレントリサイクル」とも表現できるエコシステムが成熟している北米では、主要人員の辞任、辞職についても報じている。

Foursquareの例のように、サービスを大きくピボットした際の人の動きは、その先の企業の方向性を占う上でも重要なポイントになる。

<参考記事> FoursquareのCOOとビジネスデベロップメントのヘッドが会社を去る

ここにはすべて拾いきれていないが、TwitterのCOOが辞任してNestへ移ったり、PayPalの敏腕女性エンジニアリング・ディレクターがPayPalからEventbriteへ移籍するなど、大小テックタレントの移籍は話題になることが多い。また、同様に国内でもここ1カ月ほどのスタートアップへのタレント移籍(関与も含め)の話題が多かった。一連の動きをリストするとこのようになる。

Rubyのまつもとゆきひろ氏、iQON運営のVASILY技術顧問に就任

ソーシャルにファッションコーディネートを共有する iQON 運営の VASILY は6月3日、「Ruby」の開発者で知られるまつもとゆきひろ氏が6月から技術顧問として同社に参加することを発表。

鮮魚流通スタートアップの八面六臂がJCBと提携、販路拡大と新CTOの招聘で成長を加速

靴のEコマースサイト「LOCONDO」で CTO を務めていた斎藤健一氏をCTOとして迎え、アウトソースしていたシステム開発部を組織化、開発全般を内製化した。

【追記あり】KAIZENが元JPモルガン証券の重家氏をCFOに招聘して経営陣を強化、コーポレートブランドも一新

今回経営陣にCFOとして参加する重家雄一氏は、JPモルガン証券にて13年間に渡り資本調達及び財務アドバイザリー業務に携わり、直近は同社にてエグゼクティブ・ディレクターとして投資銀行業務の統括責任者を務めた人物。

24歳のセキュリティハッカーがCTOに就任。アラタナが目指す、ECテクノロジースペシャリスト企業への道

ネットショップの立ち上げから運営効率化まで、ECに関わるすべての業務をワンストップでサポートするアラタナが6月16日、セキュリティ事業のゲヒルンと、自社倉庫にて商品の受注・在庫管理や仕分け、発送を行う物流企業のターミナルを買収したと発表した。さらに、今回のグループ化と同時に、ゲヒルン代表の石森大貴氏は、アラタナグループのCTOとして就任し、ゲヒルンのセキュリティ事業のみならず、アラタナ全体の技術力の向上や技術・人材教育に力を入れていく。

「創業時のペパボに似てるんです」ーー元GMOペパボ取締役の進浩人氏、BASEのCOOに就任 – THE BRIDGE

BASEが順調な成長とともに次のステップを発表した 。 同時にGMOペパボ(前社名はpaperboy&co.)の元取締役、福岡支社長で2014年3月21日の株主総会にて退任していた進浩人氏をCOO(最高執行責任者)として迎え入れた。

予約台帳サービスのトレタがWiLから2億円を調達、元ペパボ常務取締役の吉田氏がCOOとして参加

飲食店向けの予約台帳サービスを提供するトレタは6月27日、WiLを引受先とする2億円の第三者割当増資の実施を発表した。また、同時に7月1日付けでGMOペパボ(前社名はpaperboy&co.)の元常務取締役で、自身が手がけたブックレビューサービス「ブクログ」の代表取締役などを務めた吉田健吾氏を取締役COO(最高執行責任者)として迎え入れることも発表している。

Rettyに元グーグルのエンジニア、樽石氏がCTOとして参加

Retty代表取締役の武田和也氏は6月9日、元グーグルのエンジニアである樽石将人氏をCTO(最高技術責任者)としてチームに迎え入れたことを本誌に教えてくれた。

タレントの移動というのはそのまま価値の移動とも受け取れる。成長企業から新しいスタートアップにリソースの一部が移り、そこで新たな企業価値と雇用を生み出す、そういったサイクルというのがいわゆる「スタートアップ・エコシステム」の具体的な姿と言えるだろう。

スタートアップへの移籍で注意すべき点

一方で、大企業からスタートアップに移籍するというのは、地球から月に移住するような難しさが存在している。同じ企業に見えて、そのギャップを理解しなければ、生存確立も低くなる。

<参考記事> 会社員から起業家になる(もしくはスタートアップに転職する)時に考えたい7つのポイント

このギャップを知る方法はただ一つ、実際の現場に足を踏み入れ、多くの関係者に話を聞き、自分で実際に手を動かしてみることだろう。

このような機会を提供するため、リクルーティングサービスもWantedlyのように会社からの一方的な情報ではなく、繋がりを可視化して「友人づて」の情報を収集できるような仕組みを提供するものや、Combinatorのようにプロジェクト単位での参加でマッチングを試みるものも出てきている。

また、先日開催されたThink Actのように、積極的に大企業とスタートアップの現場を繋いで、人材の交流を促進しようという活動も興味深い。上記のような国内の移動組に経験を尋ねる、というのも(もちろん、失礼のない範囲で、というのは当然だが)チャンスがあればよい経験になると思う。