グーグル会長が、農業技術イノベーションのためのイニシアチブ「FARM 2050」を創設

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farm2050

グーグル(Google)は、2008年10月から再生可能エネルギーを推進するプロジェクト「クリーン・エネルギー2030(Clean Energy 2030)」に着手するなど、エリック・シュミット(Eric Schmidt)現会長をはじめとする経営陣のもとで、地球規模の課題の解決にいち早く取り組み、多額の資金を積極的に投じてきました。

そして、このほど、食料危機という課題に対して、新たなイニシアチブ「ファーム2050(FARM 2050)」が生まれました。

シュミット氏が共同設立者として名を連ねるベンチャーキャピタル「Innovation Endeavors」と世界有数のEMS(電気機器製造受託サービス)企業フレクストロニクスのアクセラレーター部門「Flextronics Lab IX」が共同で創設したもの。

米大手化学メーカーのデュポン(DuPont)や米農業機械メーカーのアグコ(AGCO)らとともに、グーグルも企業パートナーとして参加しています。

国際連合(UN)の予測によると、世界の総人口は2050年までに96億人規模に到達するとみられています。ファーム2050では、2050年までに少なくとも10億人以上の人口増加が見込まれることから、世界の食料生産量を現状に比べて70%増やす必要があると考えています。

そこで、農家、起業家、メーカー、小売業者、各界の研究者や専門家らが既存の枠組みを超えて連携し、農業技術の新たなエコシステム(生態系)を育もうというのが、このイニシアチブの狙いです。

ファーム2050は、現在、食料危機の課題解決に取り組むスタートアップ企業を公募しています。有望と認められた技術やアイデアには、起業のための資金はもとより、パートナー企業が有する多様で高度な専門知識やノウハウも提供していく方針です。

農業技術のイノベーションを資金面からサポートする試みとしては、米カリフォルニア州の「アグテック・イノベーション・ファンド(AgTech Innovation Fund)」やインディアナ州を拠点とする「Cultivian Ventures」といった専門ベンチャーキャピタルによるベンチャー投資ほか、カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)でも専門研究所SATIC(Sustainable AgTech Innovation Center)を通じて助成が行われています。また、2013年には、農業に特化したクラウドファンディングプラットフォーム「AgFunder」も開設されました。

このように、農業技術の分野にも少しづつ“ヒト”と“カネ”が移りつつあるなか、ファーム2050という新たな動きが加わることで、この分野のイノベーションの推進力は、さらに高まりそうです。

(Text = 松岡由希子)

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