スマホ版「Twitch」を可能にするライブスクリーンキャスト「Mirrativ」公開

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まずはこの動画を見てほしい。

何が起こっているか、わかっただろうか?

スマートフォンの画面を「そのまま」スクリーンキャストしているのだ。ーーそしてこのことだけでピンと来た人はカンがいいかもしれないーーそう、あのAmazonが1000億円ものキャッシュで買収したというお化けゲーム実況サービス「Twitch」のスマホ版を可能にするのだ。

ディー・エヌ・エーは8月28日、スマートフォン画面をそのまま生配信できるコミュニケーション・アプリ「MIrrativ(ミラティブ)」の提供を開始した。このアプリを使うことで、スマートフォンにインストールされているゲームやチャットアプリなど、その種類を問わずに操作している状況を生放送することができ、別のユーザーが同じアプリで視聴をすることができる。

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配信者はミラーリングで自分の顔を映して配信したり、音声を付けるなどの設定が可能で、例えば今やっているゲームの実況中継プレイを配信し、他の視聴ユーザーと一緒に楽しむことができる。視聴側は配信されているコンテンツを見ながらコメントやスタンプを送ってコミュニケーションすることも可能だ。

配信にはAndroid5.0以上が対応しており、視聴側はAndroidが4.1以上に対応している。なお、iPhoneとiPadは近日中の配信開始を予定している。また、当面の間はアクセスを限定し、28日については20時から24時に限り配信が可能となるそうだ。視聴および配信共に無料で利用可能で、対応言語は日本語の他に韓国語および英語となっている。

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さて、少しおさらいしておこう。

米Amazonがゲーム実況のTwitchを買収したのが2014年8月頃。当時のユーザー数が5500万人、米国のストリーミングライブビデオのトラフィックボリュームで4割を占めるというお化けサービスで、元々はJustin.tvというライブストリーミング・サービスのコンテンツの一つから始まったものだった。

いわゆるゲーム実況の「はしり」で、さらに最近ではGoogleもゲーム実況コンテンツ「YouTube Gaming」をもうすぐ開始するなど、同カテゴリの注目度も大変高い。

参考記事

プロジェクトを担当したディー・エヌ・エーのMirrativプロデューサー赤川隼一氏は開発の経緯をこう話してくれた。

「Periscopeなどのストリーミングサービスは何かやってることにエッジが効いているか、そうでなければ容姿とか話術といった体を張ったものが多いですよね。で、私はあれを見るのが結構辛い派なんですよ。どちらかというとゲーム実況のようなダラダラしたゆるいコミュニケーションが好きで、例えば小さい頃、ドラクエとか友達の家でやってたりとかしませんでした?

一人がやってる間は漫画とか読みながら、ボス戦が始まったら急にテレビの前に集まったり(笑。あの時のような繋がってる状況をこのスマートフォンでも作りたかったんです」(赤川氏)。

使い道についても、ゲーム実況はもちろんのことながら、(見る人がいるかどうかは全く別として)例えば私がリアルタイムに記事を書くところを実況することも可能だし、チャットしてる様子とか、アプリのハウツーみたいなこともイメージがしやすい。ツイキャスやPeriscope、Meerkatと違って自分の顔をメインに配信しなくても良い、という点が、これまでになかった配信体験を作ってくれそうだ。

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ビジネスモデルについても、赤川氏との話で、ユーザー数がある一定数に到達するまでは課金等の動きはお預けということだったが、スタンプのアイテム課金だったり利用料といった幾つかの方法をいろいろ思案している様子だった。

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