楽天、シンガポールのサービスアパートメント・スタートアップMetroResidencesに280万米ドルを投資

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Photo credit: MetroResidences

シンガポールに本社を置くサービスアパートメント(長期滞在用ホテル)・スタートアップ MetroResidences は本日(4月10日)、日本の e コマース大手企業楽天から280万米ドルのシリーズ A 資金を調達し、アジアの主要ビジネス都市へ展開する準備が整ったことを発表した。

このスタートアップは2014年中頃に設立された。家具付きマンションを出張者向けに貸し出しており、Fraser や Ascott などの有名サービスアパートメント企業の部屋を最大40%割引で提供している。

同社は物件を所有しておらず、個人の不動産所有者または遊休不動産を持つ大規模な不動産管理会社を利用している。MetroResidences は部屋の運用開始にあたっての手続きや内装、内見、リース、メンテナンスのチェックなどの業務を担当する。物件所有者には不動産管理費とマーケティング費用を請求するが、賃貸や予約に関する手数料は取らない。

共同設立者の James Chua 氏は次のように語る。

私たちは、法人のお客様が様々な場所でいつも同じ過ごし方ができるようなサービスを提供しています。最高の部屋だけを厳選してリストアップしています。

同社には24時間以内の返金保証制度があり、写真と説明がすべて実際の部屋と一致することを保証している。

MetroResidences のリストには400件以上の物件が掲載されている。これまでに同社プラットフォームを通じて、800社以上の法人顧客から11万5,000件以上の予約がなされた。

500 Startups などの投資家からシード資金を受け取ってから1年も経たないうちに、同社の収益は400%以上の増加を見せた。James 氏は正確な数字を明かしていないが、同社は初日から利益を上げているとしている。

楽天による付加価値

チームメンバーは25人で、次のステップは新たな投資家となった楽天の所在地である東京にオフィスを開設することだ。続いて、不動産の賃貸・売買において世界で最も高価な都市の一つである香港でもオフィス開設を計画している。

James 氏は Tech in Asia にこう語っている。

楽天の主要事業の一つは楽天トラベルであり、当社が浸透したい旅行セグメントにおいて強力なインフラとビジネスネットワークを持っています。今回の提携により、当社が拡大したいアジア各都市のマーケットに対し、より迅速にアクセスしていきたいと考えています。

楽天の共同設立者で常務執行役員の小林正忠氏は、「MetroResidences のチームは、宿泊シェアリングエコノミーというユニークなコミットメントを掲げ、強力な市場シェアを着実に築きつつあります」と述べたものの、提携内容への具体的な言及はなかった。

McKinsey & Company のレポートによると、年間1兆米ドルに及ぶビジネス出張者市場の売上のうち、3分の1以上をアジアが占めている。このうち40%の出張者は宿泊シェアリング施設も視野に入れる可能性があるとしている。

テクノロジーの加速

前回の MetroResidences とのインタビュー以降、いくつかの新しい機能が同社のサービスに追加された。予約を検討している顧客向けに、実際の部屋をイメージしやすくするバーチャル見学機能が加わった。

物件オーナー向けにはダッシュボードが新たに構築され、ゲストの滞在期間、支払い金額、日付などの詳細情報を簡単にチェックすることができる。

また、ゲスト向けのアプリも登場し、ここからチェックインやフロントへの連絡を行うことができる。これにより返答時間が短縮され、当事者間のコミュニケーションやフィードバックも改善された。

James 氏は、さらなる技術向上のため、まとまった額の投資を行うとしている。

予約プロセスをシンプルにし、大企業の人事担当者がサービスアパートメントを予約する手間を簡略化したいと考えています。最大で200人の新しいスタッフに部屋を用意するような場面があるかもしれません。このような大量の予約についても対応できるようにしたいです。また、ゲスト用アプリについては、ホテルの電話と同じ機能を持たせたいです。フロントへのリクエストや Uber の予約、フードデリバリーのパートナー企業を使ったルームサービスの注文など様々なサービスを実現していきたいです。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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