昨日facbookに投稿された一つの動画が話題になっている。
投稿したのは久保渓氏。2015年2月にモバイル送金・決済のプラットフォーム「WebPay」を展開するウェブペイ・ホールディングスをLINEに売却した連続起業家だ。その後、LINE Payへの事業移行が進み、WebPayそのものの事業は2016年10月に終了を発表。久保氏も2017年5月末の完全なる移行を機会にLINEグループを離れ、新しい活動の準備をしていたようだ。ただ現在は今年6月に設立し、久保氏が代表に就任した600株式会社という情報がfacebookのタイムラインにある以外、表立った活動は特に聞こえてこなかった。
彼が昨日投稿した内容は友人設定されているので、許可をもらった上でスクリーンショットをいくつか掲載させてもらう。




冷蔵庫タイプの据え置き型コンビニは米「Pantry」が思い出される。病院や学校などの施設に設置されたスマート冷蔵庫にクレジットカードをスワイプして解錠。スナックやパンなどの軽食を取り出すと商品についているRFIDタグでなくなったものを認識し、そのクレジットカードに課金する、というタイプのサービスだ。
久保氏もfacebookのタイムライン上でRFIDの活用をコメントしているので、おそらく同様の手法でまずは考えているのだろう。チャットで久保氏にその辺り確認したが、現時点で知り合いのオフィスに数カ所設置するなどテストを進めている状況で、詳細について開示できるようになるのは年明けあたりらしい。
彼のコメントで興味深かったのは商圏メッシュの変化だ。例えば今、私たちのオフィスがある渋谷の特定エリアでは数百メートル範囲でコンビニが乱立している。各社のドミナントが重なって激戦区になっているのは理解できるが、歩いて数歩で何件もコンビニがある状況というのはやはり異様に思われる。
一方で閑散としているかというと決してそうではない。であれば、もっと細かいメッシュに対してこういったスマート冷蔵庫タイプを設置するというのはアリな気がしてくる。もともとオフィスグリコのような簡易形式は浸透しているので理解もしやすいし、なにより決済周りについて久保氏はプロフェッショナルだ。
更にこうなってくるとただ単なるスマート冷蔵庫タイプを仕掛けるだけなのか疑問が湧いてくる。
米Amazonが仕掛けるAmazon GOや中国で加速する無人コンビニ「BingoBox」など無人店舗関連のソリューションは最近話題が多い。どれもスマートフォン普及とそれに併せた決済の自由度が上がったことが拡大の背景にあったりする。QRコードによる決済もBASEやPaymoなどが仕掛けているので、ウォレット方向のチャレンジも想像の範囲に入るだろう。
仮想通貨や決済周辺の話題は本当に面白くなってきた。久保氏は国内でもいち早くこの分野を手がけた一人でもあるので、彼が何を考えているのか、プロダクトとなってリリースされる日が楽しみだ。
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