加熱するバイクシェアリング業界への投資ーーLimeBikeが7,000万ドルを新たに調達

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Image Credit: LimeBike

LimeBikeは順調に資金を増やしている。専用駐輪場を持たないタイプのバイクシェアリングスタートアップ LimeBikeは本日、新たに7000万ドルをFifth Wall VenturesとRainbow Technologyから調達したことを発表した。今回の資金調達は、昨年10月に発表された5000万ドルのシリーズBラウンドの延長上にある。

2017年3月のローンチ以降、現在までに同社は1億3200万ドルを調達している。このスピードは極端な速さにも感じられる。そもそも、製品はただの自転車なのだ。共同創業者でありCEOのトビー・サン氏は、その点について次のようにコメントしている。

「バイクシェアリングは、資本集約型のビジネスです。私たちはすべてを社内で設計しており、世界でも最高レベルのメーカーと組んでいます。既存製品を使いません。既にお気づきかもしれませんが、バイクシェアリング業界において全てのプレイヤーがこのような形をとれるわけではありません。資金が不足していたり、オペレーションの質が悪ければできないのです」

さらにいえば、1億3200万ドルというのは、他社の資金調達と比較すると大したことはない。中国のライバル Mobike は昨年6月には6億ドルを、Ofoは昨年7月に7億ドルを調達した。

とはいえ、LimeBikeの最大のライバルは、ニューヨーク拠点のJump Bikesと見られている。同社は最近1000万ドルの資金調達ラウンドをクローズしたばかり。興味深いことに、このスタートアップは今年1月初旬にサンフランシスコ市交通局(SFMTA)から、250台の駐輪場なしeバイクのローンチの独占許可を取得した。LimeBike含めて他のバイクシェアリングスタートアップが同様の許可を取得することは今後18ヶ月間できなくなった。

サン氏はこの発表以来、この決定に対して反論をしている。

「最近、行政官のマリア・コーエン氏による特別公聴会がありました。コーエン氏は、入札プロセスが透明性に欠けること、コミュニティの多くのメンバーが当局の決定に不意をつかれていることを懸念しています。市によって様々なアクションが今後もとられるでしょう。私たちがSFMTAに求めているのは、ただ公平性と透明性なのです」

プロダクトの点では、どちらのスタートアップも電気自動車に注力している。LimeBikeは、最近モーター駆動の自転車もラインナップに追加したばかりだ。

今回のラウンドの主導役としてFifth Wall Venturesを選んだのは、LimeBike側にとっては賢明な一手だった。不動産に注力しているVCで、昨年5月に最初のファンドをクローズしたばかりのFifth Wall Venturesは、LimeBikeが商業不動産のオーナーとの戦略的提携を結ぶにあたって支援をすると、発表資料には書かれてある。

不動産業界との連携スタート以外に、LimeBikeは今回新たに得た資金を使って、モバイルアプリと積極的な事業開発を強化する予定だ。現在、同社は米国と欧州(スイスとドイツ)の45のマーケットに進出している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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