
マイクロソフトはコードリポジトリーのGitHubと買収交渉をしていたことを、Business Insiderが報道した。GitHubは、2015年にSequoia Capital が主導した2億5000万ドルの資金調達ラウンドをクローズしたのち、20億ドルの評価額を得ていた。
買収の可能性に関する対話はここ数年続いていたが、ここ最近の数ヶ月になって、マーケティング提携に関する話の中で再度買収に関する真剣な話し合いがされるようになったと関係者がBusiness Insiderに伝えている。GitHubはマイクロソフトが提案するよりも多くの額を望んでいると報じられている。現在もこの話が進行中なのかどうかは不明だ。
マイクロソフトがGitHubの買収に興味を示していることが報じられ始めたのは2016年のことで、GitHubはこの件を否定していた。
GitHubは、2017年8月に同社を去ったChris Wanstrath CEOの代わりをまだ見つけていない。グーグルの役員であるSridhar Ramaswamy氏がCEOに検討されていたことがあったと関係者は語った。
今年3月時点で、GitHubは2400万の人々に日常的に利用されており、協同作業、コードの共有のために使われ、JavaScriptやPython、C++といった言語の8000万のソースコードリポジトリーをホストしている。
何百万名という開発者に加えて、NASAのような公的機関やグーグルやアップル、アマゾン、マイクロソフトといった主要なテック企業もまたGitHubにいる。マイクロソフトは1800のリポジトリーと、他のテック大手企業に比べても圧倒的に多い数のリポジトリーを共有している。
Y Combinatorの卒業生であるGitHubは2008年に創業し、現在サンフランシスコに拠点を置く。ここ数年で、開発者向けの中心的なコミュニティへと成長した。
法人向け、教育向けのサービスに加えて、GitHubは様々なタスクのオープンソースコードを共有するための人気の場所となった。最近の事例では、アルゴリズムにおけるバイアスの検知を目的としたAudit AI、IntelのAI LabのディープラーニングNLPライブラリなどがある。
この買収が実現すれば、マイクロソフトのGitHubの買収はテック大手企業がより幅広い開発者コミュニティに近づくことを目的とした買収の中でも最大級のものとなる。昨年は、Googleが100万以上のAI開発者によって利用されてきたサービスである機械学習競技ウェブサイトのKaggleを買収している。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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