自動運転技術のWaymo、米フェニックス地区のValley Metroと提携し公共交通にラストマイルを提供

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Image Credit: Waymo

自動運転車は配達や高速道路での運転、長距離輸送のトラックにとって素晴らしいというだけのものではない。2011年に MIT の研究者が推測したように、地方の交通機関のギャップ、つまりバスや列車やライトレールのような公共のインフラと目的地の間のいわゆる「ラストマイル」を埋める力を自動運転車は秘めている。

それこそが Google のスピンオフである Waymo が探ろうとしている研究分野だ。本日(7月31日)同社は Medium への投稿で、自動運転車を活用し公共交通と利用者の間の橋渡しをする「モビリティのソリューションを開発する」ために、フェニックス地区の公共交通機関 Valley Metro と提携を結んだと発表した。

このサービスの料金がどうなるのかを Waymo は述べていないが、Uber や Lyft を利用する場合と同程度の価格になるのかもしれない。Bloomberg の報告によれば、Waymo の Early Rider プログラムの参加者が現在テストを実施している Waymo アプリは仮の価格表示を開始しており、1人が11.3マイル(約18km)の道のりにかかる推定費用は19.15米ドルである。

Waymo の広報担当者は Bloomberg に、その価格は「検討中の様々な価格モデルを反映したものではなく」、「フィードバックをお願い」するためだけに付けられたものであると語った。いずれにせよ、現時点では Valley Metro の乗客に料金を課す計画はない。

8月のローンチが予定されている Waymo と交通当局のパートナーシップの第一段階では、乗客に付近の公共交通機関までの乗車が提供され、それには同社のアプリを使って呼ぶことができる Waymo の自動運転 Chrysler Pacifica ミニバンが使用される。

このプログラムは今年中には、公共交通から「伝統的に十分なサービスを受けていない」として Waymo が注目している Valley Metro RideChoice の乗客へと拡大される予定だ。(RideChoice は高齢者や障がい者にタクシーの割引料金を提供している。)このパイロットプログラムの第二段階の間に、提携する2社はサービスのインパクトや長期的なポテンシャルを評価する共同研究に乗り出すことになっている。

すべてが計画通りに進めば、Waymo は将来的により多くの Valley Metro の乗客へと自動運転の交通輸送を拡大する。

Google はこう記している。

公共交通へのアクセスを向上させる Waymo の技術の採用、そのインパクト、そして長期的なポテンシャル、そういったものを評価する共同研究の基礎を形作ることになります。いかに自動運転車両がグレーターフェニックス・エリア中の乗客の輸送やモビリティのギャップを埋めることができるのか、共同作業を通じてそれを探っていきたいと考えています。

ここ数ヶ月で Waymo はかなりの前進を見せている。3月に同社はアトランタで自動運転のトラックを道路で試すロジスティクステストをローンチし、5月には同社の自動運転 Pacificas の商業化のためのライセンスに関する話し合いを Fiat Chrysler と始めた。そしてちょうど今月(7月)、新たな Jaguar Land Rover の車両を今年中に車列に加えることを明らかにした。

先週(7月第4週)、Waymo の CEO である John Krafcik 氏は、同社の自動運転車が公道上で800万マイル(およそ1,200万 km)、シミュレーションで50億マイル(およそ80億 km)の距離を走行したと発表した。同社は600台の Pacifica ミニバンを公道で展開しており、その一部は Early Rider プログラムに参加している400名以上の住民に使用されている。また追加で8万2,000台もの車両(6万2,000台のミニバンと2万台の Jaguar I-Paces)を8月以降に加えていく計画である。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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