Google、Wikipediaに310万米ドルとクラウドAPIの無料提供を約束

by VentureBeat ゲストライター VentureBeat ゲストライター on 2019.2.1

Image credit: bloomua / 123RF

10億人の潜在的ユーザの獲得を目指す大手検索エンジンの Google が、Wikipedia の親会社である Wikimedia に対する支援を拡大する。両社によると、Google が1月22日、World Economic Forum で、Wikipedia に追加で310万米ドルを提供するほか、Wikipedia の編集者に自社の機械学習ツールをいくつか無料提供することを約束したという。

Google.org は従業員の貢献もあり、Wikimedia Foundation に110万米ドル、Wikimedia Endowment に200万米ドルの寄付を行う。Wikimedia Endowment は、Wikipedia やその他の長期 Wikimedia プロジェクトを支援する独立した基金である。

両社は発表の中で、インドの少数言語による記事数の増加を目指す、2017年にローンチされた共同イニシアチブ「Project Tiger」をさらに拡大させる予定だと語った。編集者にリソースや洞察を提供し、インド、インドネシア、メキシコ、ナイジェリア、中東および北アフリカ(MENA)の各地域における10言語による Wikipedia の記事を新たに作成することを目指す。同イニシアチブは、Growing Local Language Content on Wikipedia(Wikipedia で拡大する現地語コンテンツ)の略語である GLOW へとリブランドされる。

Wikimedia によると Google は、編集者が引用や情報源を探す上で役立つ Google Cloud Custom Search API、および Cloud Vision API へのアクセスも無料で提供することを約束したという。編集者は Cloud Vision API でインド言語によるパブリックドメイン(公有)の本をデジタル化できるため、引用源の幅が広がり信頼度も上がる。

Wikimedia は1月22日の発表に先立つ2週間前に、Google と協力し、過去4年間使用している同社のコンテンツ翻訳ツールに Google Translate を統合し、編集者による記事の翻訳に役立てようとしていると語っている。

昨年の訪問数が1,900億回を超える Wikipedia は、広範囲にわたる記事データベースを約300言語で提供している。このレベルの専門知識は、新興市場で10億人の潜在的ユーザを探し求める Google にとっては不可欠であるが、まだ獲得できていないこれらのユーザの大部分は英語を話さない。

Google で検索・ニュース・アシスタント担当シニア VP を務める Ben Gomes 氏は声明で次のように語っている。

10億人の潜在的ユーザがインターネットにアクセスするようになると、ウェブ上のコンテンツがユーザの多様性を反映することが不可欠になります。 現在、ウェブ上のコンテンツは多くの現地語に対応しておらず、そのため人々がアクセスできる情報が限られています。

当社は現地語コンテンツの数を増やすためのプログラムで連携し、Wikipedia の編集者に技術ツールを提供することでこのようなギャップを埋め、現地の編集者が関連コンテンツを母語で地域社会に提供できるよう後押しすることを目指しています。

ここ数年の間に Google の Wikipedia への依存度が徐々に高くなっており、今では物議を醸している YouTube 動画の下部には Wikipedia の記事の抜粋が表示されるようになった。Google による Wikimedia に対するこれまでの資金提供は750万米ドルを超える。

Wikimedia Foundation でチーフ・アドバンスメント・オフィサーを務める Lisa Gruwell 氏は声明で次のように述べた。

ユーザの役に立ちその多様性を反映するインターネットを実現する上で、Google と Wikimediaはそれぞれが独自の役割を果たしています。世界中の地域社会と緊密に協力しつつ、今後も Google との連携を続けていくことを楽しみにしています。

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【via VentureBeat】 @VentureBeat

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