中国版WeWork「Ucommune(優客工場)」はアメリカでIPOへ

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A WeWork co-working space in Vancouver, Canada. (Image credit: GoToVan/Flickr)

〝中国のWeWork〟である「Ucommune(優客工場)」が9月下旬、2019年度末までにIPO(新規株式公開)を実現するため、アメリカの証券規制機関に目論見書を提出したことがロイターの取材で明らかとなった。

重要視すべき理由:世界最大のコワーキングスペースプロバイダーである WeWork が経営危機に陥り、株式上場計画の廃止へと追い込まれた。また、10月22日にはソフトバンクからの100億米ドルの救済金を受け入れた。それだけに Ucommune のニュースは多くの人を驚かせた。

詳細情報: アメリカの証券取引委員会に提出された機密目論見書とは別に、同社は市場での投資意欲を確認するため、投資家との準備会議を開催。ロイターが引用した関係筋の話によると、この会議は株式公開の是非を判断する上で重要な材料になるという。

  • レポートによると、Bank of America は上場における役割が小さい一方、Citigroup と Credit Suisse はメインとして深く関与するという。
  • Ucommune は TechNode(動点科技)の出資会社である。

背景:ソフトバンクは WeWork に50億米ドルの資金投資、既存株主向けの30億米ドル分の株式を買い付け、またWall Street Journal によると、辞任を発表した CEO の Adam Neumann 氏に17億米ドルを提供したという。その見返りとして、ソフトバンクは同社株式の80%を所有することとなった。

  • 2018年11月のシリーズ D ラウンドで2億米ドルを調達しクローズした後、Ucommune の企業価値が26億米ドルと評価された。なお、同ラウンドのわずか3ヶ月前に獲得した額は4,350万米ドルであるため、前回と比べ資金調達額が大幅に上昇している。
  • 北京に拠点を置く同社は2018年、競合他社の Wedo(微度)、Woo Space(無界空間)、New Space(洪泰創新空間)、Workingdom、建築会社の Daga Architects(大観建築)、インテリジェントワークプレイスプラットフォームの Huojian Technologies(火箭科技)を含む計7社を買収した。
  • 同年、WeWork から「紛らわしいほど似ている」と苦情が出たことを受け、UrWork から現在の社名に変更した
  • 2015年に設立され、現在37ヶ国・200ヶ所にコワーキングスペースを置く。350ヶ所まで同スペースの増築を計画している。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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