
※本記事は提携するVentureBeat「Intuition Robotics raises $36 million to bring AI companions to everyone」の抄訳になります。
イスラエル発のロボティクススタートアップ「Intuition Robotics」はシリーズBにて3600万ドルを調達したと発表した。リード投資家にはSaprx GroupとOurCrowdが参加した。また、Samsung Next、Toyota AI Ventures、Bloomberg Beta、iRobot、Sompo Holdings、Union Tech Ventures、Capital、Capital Portも同ラウンドに参加している。
同社は2015年創業。現在85名の従業員をイスラエル、サンフランシスコ、ギリシャに抱える。高齢者の孤独感を解消させることを目的とした、ソーシャルコンパニオンと呼ばれるロボットの開発で知られている。初期プロダクトは「ElliQ」と呼ばれ1500ドルで既に米国にて発売されている。同プロダクトの主要購買層は80〜90代だそうだ。

ElliQはいわゆるロボット的な見た目ではない。どちらかといえば、デスクランプに近く接続ドックとタブレットスクリーン・小型カメラが付随されている。スマートスピーカであるAlexaやGoogle Assistantと違い、同プロダクトは例えばテレビ視聴中に会話をするなど、積極的なコミュニケーションを取る。
デジタルアシスタントからデジタルコンパニオンへ
同社はデジタルアシスタントをデジタルコンパニオンへと進化を導くプラットフォームとなることを究極的な目標におく。昨年には、サードパーティー製のデバイスにコグニティブAI機能を導入が可能なプラットフォーム「Q」をインハウスで開発した。

同プラットフォームの初期ユーザーは、同社へ出資もしているトヨタリサーチインスティテュート(TRI)である。同社では「Q」を利用し、車内におけるデジタルコンパニオンの開発を試みている。実際に商品としての完成タイムラインは公表されていないが、完成後はドライバーと「車」がアクティブに会話を取ることが出来るようになる。
Intuition Robotics創業者でCEOのDor Skuler氏は「あらゆる可能性の実現のため最善を尽くしている段階です。トヨタから詳細な情報がリリースされることを期待しています」とコメントしている。
同社は今回の調達資金を用いて新たな業界におけるQプラットフォームのユースケースを作ることを目指していくとしている。Dor氏は「スマートデバイスからロボティクス、教育、ホスピタリティーや家具などあらゆる分野への導入を検討しています」と今後の展望についても言及した。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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