禍いの春に、私たちはどのようにビジョンの実現を目指すか

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本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です

ここ最近、新型コロナウイルスの影響を受けて、支援先スタートアップの起業家からの相談が増えています。内容は次のようなケースです。

  • コンタクトしている投資家が一律、投資スタンスを消極化させている
  • 企業価値の評価が平時よりも一段厳しくなっている

そうした印象がある中で、投資家とどのように資金調達の交渉をしていくべきか?

また、新規でお会いする起業家からも、「前向きに投資検討を進めてくれていたVCから、(新型コロナウイルスの影響で)急に投資検討が難しくなったと言われてしまったので、株価を下げてでもクイックに資金調達したい」といった主旨の相談が増えています。

私自身もベンチャーキャピタルのGP(代表)として、投資家から資金をお預かりして独立系のVCを運営している、いわば起業家という立場でもあるので、自分の事業やアイデアが存続できなくなる、チームやメンバーを守れなくなる、というちぎれそうな不安はとてもよくわかるつもりです。だからといって気休めを言うわけではありませんが、そんな不安を抱えている起業家のみなさんにお伝えしたいことがあります。

まず、一時的な様子見はあると思いますが、ここ数年でたくさんのファンドが既に資金を集め終わっているので、新規投資が止まることは原則ありません。私の周りのVCでも、こういう時だからこそ積極的に投資をしていこう、という話が出ています。

ただし、投資案件の選別はこれまで以上に進むと思います。コロナショックがこの先どうなるか、アフターコロナがどうなるか、様々な論調がある中でもその行く末は誰にもわからない。そんな今、誰でも大胆な一手を控えることは避けられません。

このような状況下でも資金を引っ張ってこられるのは、以下のような会社です。(なお、事業領域が魅力的なことは大前提です)

1.「強いチーム」がつくれている

未曾有の状況下でも会社を経営し、事業を推し進めていくのは「人」です。自分たちが実現するビジョンを決して見失わずに今何をすべきかをしっかりと見極め、計画を立ててリソースを配分し、一丸となって実行できる。そんなバランスのよい強いチームを最優先でつくれているという信頼感は強大です。チームの健やかな雰囲気も大切です。

2.経営管理、コスト管理がしっかりとできている

仮説検証フェーズのスタートアップでは、“守備”を後回しにしてしまいがちです。しかしながら、実現可能性の高い計画・戦略はしっかりとした管理が大前提。適切な経営管理ができていてこそ、戦略も裏打ちできます。それは、投資家が知りたい情報を的確に提示できるということにもなります。資金調達が一刻一秒を争う時こそ、“守備”を強化しましょう。

3.コロナショックを楽観的に捉えず、影響を保守的に見積もった上で、事業面や資金調達面で多数の戦略オプション(プランB)を用意している

ポジティブシンキングは欠かせませんが、予測できない事態を楽観的に捉えすぎることはリスクです。多分大丈夫だろうではなく、念のため手を打っておこうという判断ができるか。いかに最悪のケースまでイメージし、一本足打法ではなく選択肢を増やしておけるか。リスクヘッジが必要です。

4.攻めのスタンスがベストエフォートベースで持てている

不安を煽る情報にさらされ、どうしても悲観的・消極的になりがちですが、それでは投資家の応援(資金)を集めることはできません。アフターコロナを見据えて、いつ何にどれだけリソースを投下するか、勝ち筋を描き思い切ってそれを実行できるか。できる限り“攻め”の手を止めないことです。

5.中長期戦略が解像度高く持てている

先行きの見えない中では、誰しも道しるべを持っておきたいものです。中長期的な様々なケースをイメージした複数の戦略シナリオを可視化し、チームと共有することで、慌てたり焦ったりすることなく着実に進んでいけるはずです。

こういう時だからこそ、事業や組織を筋肉質にしましょう。属人的な業務を仕組み化しましょう。(セールス、マーケティング、開発など)あらゆるROIを最大化させましょう。エクイティ、銀行借入、補助金などやれることは全部やりましょう。とにかく先手先手で動きましょう。この状況とうまく向き合いましょう。

あるべき未来を創ろうとしている私たちの前途は、絶対に明るいはず。力を合わせて乗り切りましょう。

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、ジェネシア・ベンチャーズ代表取締役で、ジェネラル・パートナーの田島聡一氏によるもの。Twitterアカウントは@soichi_tajima

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