クラウド型RPA「Robotic Crowd」提供のチュートリアル、シリーズAで5億5,200万円を調達——DNX V、SalesforceV、アーキタイプVから

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チュートリアル経営陣と、今回ラウンド参加の投資家の皆さん
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クラウド型 RPA「Robotic Crowd」を開発・提供するチュートリアルは、シリーズ A ラウンドで5億5,200万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DNX Ventures、Salesforce Ventures、アーキタイプベンチャーズ。同社にとっては2018年9月に実施したシードラウンド(ディップから約5,000万円を調達)に続くものだ。

チュートリアルは2014年11月に創業。2018年6月、シードラウンドで出資したディップの運営する AI アクセラレータで、Robotic Crowd を正式ローンチした。RPA とは Robotics Process Automation の略で、言わばルーティンワークの自動化ソリューションだ。完全自動化のためにスクラッチでシステムを組むには及ばないが、毎日発生する煩雑な業務の手軽な省力化に向いている。

当社の場合、人材紹介会社、広告会社、ポータルサイトなどが顧客に多い。例えば、ロボットが人材サイトのダッシュボードにログインし、求職者の情報を取得して、社内で共有するスプレッドシートに転記する、というようなケース。(中略)

さまざまな RPA があるが、機能がシンプル過ぎるとニーズを充足できないので、Robotic Crowd では幅広い業務に対応できるようにしている。SaaS だけではなく、業務を最適化するコンサルティングサービスを提供しているのも強みだ。(CEO 福田志郎氏)

「Robotic Crowd」
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Robotic Crowd には現在60社ほどのユーザがいて、その多くにコンサルティングサービスを提供しており、同社売上全体の3割ほどをサポート料金が占める。クラウド型(SaaS)とあるように、Robotic Crowd が制御する各種業務システムもまたクラウドであることが前提だが、オプションで VPN 接続によりオンプレミスシステムにも対応するため、エンタープライズ需要も取り込める。

SaaS 間連携を半自動化できる iPaaS(integration Platform as a Service)とも比較されることが多い RPA だが、同社によれば、iPaaS はインプットとアウトプットが厳密に定義されていないとうまくはまらないことが多いそうで、事実、Robotic Crowd では、例外的な処理や変則的なフローを求められることも少なくなかったという。

チュートリアルにはこれまで、Robotic Crowd を使うユーザが非常に多く寄せられ、その都度、シングルサインオン、並列処理、文字認識、有名ポータルサイトにおける自動化のテンプレート化などを積極的に行ってきた。これまではインバウンド流入の既存顧客に注力してきたが、今回の調達を受けて、マーケティングやインサイドセールスを強化し、新規顧客の開拓を進める。

チュートリアルの皆さん
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チュートリアルは2019年、IBM BlueHub 第5期に採択されている。この分野では先月、シナモン AI がシリーズ C ラウンドで13億円、クラウド RPA「cobit」を開発・提供する BizteX が6.3億円を調達したのが記憶に新しい。

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