2019年の国内SaaS市場は、バーティカルSaaSやSaaS特化VCの出現でさらに活性化——スマートキャンプが業界レポート最新版を公開

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Horizon SaaS カオスマップ 2019年版(クリックして拡大)
Image credit: Boxil

SaaS比較「BOXIL(ボクシル)」やインサイドセールス支援「BALES(ベイルズ)」運営のスマートキャンプは11日、日本内外の SaaS やクラウドサービスの実態や業界トレンドをまとめた「SaaS 業界レポート 2019」を公開した。

これは昨年6月、同社が「SaaS 業界レポート 2016-2017」、「SaaS 業界レポート 2018」として公開した資料の第3弾となるものだ。このレポートは、スマートキャンプ取締役 COO の阿部慎平氏、同社デザイナーの森重湧太氏により制作された。

このレポートによれば、SaaS 市場規模は年平均で日本国内約12%、海外約16%で成長を続けているという。また、業務領域(バーティカル)別では、コラボレーション、財務会計、人事給与、営業などで SaaS 化が急速に進んでいることがわかる。

国内 SaaS スタートアップの大型資金調達も続いており、今年に入ってからはアプリ開発のヤプリ(30億円調達、累計40億円調達)、労務管理の SmartHR(61.5億円調達、累計82億円調達)、マーケティングオートメーションのフロムスクラッチ(100億円調達、累計145億円調達)などの躍進が目立つ。また、ALL STAR SAAS FUND、DNX Ventures、Salesforce Ventures、STRIVE といった SaaS に特化した資金注入を明らかにしたファンドの創設も相次いでいる。

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日本のユニコーンに SaaS スタートアップはまだ存在しないが、アメリカには SaaS ユニコーンが55社存在するという。また、アメリカでは2018年、SaaS スタートアップ17社が IPO し、合計で約510億ドルを市場から資金調達した。有名企業には、DropBox、Zuora、DocuSign、SmartSheet、Domo、SurveyMonkey などが上げられる。また、今年に入って、Zoom と Slack が IPO を果たし、上場初日の終値ベースの時価総額はそれぞれ、約159億ドルと約200億ドルに達した。

スマートキャンプでは明日12日、同社初となる SaaS に特化したカンファレンス「SCTX 2019」を開催予定。今回されたレポートはこのイベントで参加者に無料配布されるほか、イベントに参加できない人には10万円で有償頒布の予定。レポートの読み解き方については、ここで参照できる。

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