ポスト・アプリストアの刺客「Playco」:世界から集結、タレント揃いのビッグ・チーム(3/4)

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PlaycoシニアプロデューサーJimmy Griffith氏がかつて手掛けた「Everwing」はFacebookのインスタントゲームだ/Image Credit:Facebook

ポスト・アプリストアの世界

(前回からのつづき)Epic Gamesは、AppleがApp Storeでのゲーム販売に制限をかけたため独占禁止法違反を理由にAppleを提訴している最中だ。もちろん、ウェブリンク経由で配信されるインスタントゲームは、アプリストアを迂回することができる。Carter氏はこの状況をこう語る。

「今、世界ではこれらの大きなプラットフォームで多くのことが起こっています。私たちが今、この会社を始めようと決めた理由の一つは、AppleとGoogleが私たちのコンセプトを受け入れたからです。以前であれば、単に2人で簡単にゲームをプレイできるという考えが、例えば決済モデルの仕組みであったり、そもそも誰がプラットフォームの未来をコントロールするのか、ということと何らかの形で結びついていると感じていたはずです。

そういった大きな話はさておきとしても、全ての出来事はエコシステム一部であるべきものですから、実際には消費者にとって本当に良いことになると思いますし、争いも起こるでしょうね。一方のソーシャルネットワーク側は、人々がどのようにして簡単に一緒にゲームをプレイできるかを知っているので楽観的です。そしてAppleとGoogleは、よい消費者体験を本当に大切にしています。興味深い時代になるでしょうが、インスタントプレイが可能な時代になることは間違いありません」。

Carter氏は同社には大きな軍資金があり、これによって多くのプラットフォームでのインスタントプレイの命題を証明することができ、また、旋風が巻き起こった際には大きなアドバンテージを得ることになるだろうとも語っている。

「技術はすでに現実のものとなっているので、今では企業同士がどのように展開していくのかを話し合っています」とWaldron氏は語る。

問題の一つは、インスタントゲームが広告ベースであり、画面を何度もクリックした後、プレイヤーにダウンロードを完了させ、ダウンロードしたゲームでさらに追加購入するように促すことが多かったことだ。この点についてCarter氏は「インスタントゲームの中での購入もすぐに可能になるはず」と回答する。例えばAppleのApp Clipsは、現在これを可能にしているのだ。Carter氏は、同社が作成してきたプロトタイプに満足しており、今年中に2、3本のゲームを出すことができるとした。

ビッグ・チーム

Carter氏は、彼とWaldron氏がインスタントゲームにおける一流の人材を採用したことが、同社をして多くの資金を調達することができた理由と述べている。このキラー・チームは投資家たちを興奮させた。このチームの構築には本当に力をいれたとCarter氏は語る。

大塚氏は2005年から2015年まで日本にいた際、DeNAの人気ゲームプラットフォーム「Mobage」の構築を手掛けた人物だ。Cross氏はGame ClosureのCarter氏と共にHMTL5ゲーミングに携わった。同じくGame ClosureのベテランであるTom Fairfield氏がPlaycoのボードに参加している。

創業者と経営陣は、ソウル、東京、サンフランシスコ、ロサンゼルスなどの都市でWFHにて参加している。ゲーム会社Chobolabsの元CEOであるDeyan Vitanov氏がチーフマーケティングオフィサーを務め、3億8,000万インストールを突破したインスタントゲーム「EverWing」の生みの親であるJimmy Griffith氏がシニアプロデューサーを務める。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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