iPhone12・MagSafe復活:デスクや車、ポケットの中で利用するMagSafe(4/5)

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Case-MateのPower Pad Proのようなマルチデバイスチャージャーは、よりリーズナブルでより優れた充電の利便性を提供するが、iPhoneの充電スピードはMagSafeほどではない/Image Credit: Jeremy Horwitz/VentureBeat

デスクやナイトスタンド、車やポケットの中で利用するMagSafe

(前回からのつづき)MagSafeのもう1つの課題は、水平方向と垂直方向に最適な位置と角度を見つけることだ。Appleは早い段階で、ユーザは金やスチールバンドのApple Watchをナイトスタンドや机の上に置いたままにしておきたくないだろうと予想し、時計を直立させて充電できる磁気充電ドックを作成した。有線のiPhoneドックは、デバイスが垂直から少しだけ傾いた角度になるものが長期間採用されている。Appleは代わりにAirPowerと呼ばれる平面のマルチデバイス対応ワイヤレス充電パッドを発表したが、リリース前に発売中止となったことで悪名高く、市場には多くの競合製品が溢れている。

AppleはMagSafeで何か違う試みをしていることが明らかになった。 MagSafe Duoと呼ばれる折りたたみ式のAppleWatchとiPhoneに対応した充電ソリューションを発表したが、発売日も価格も公表していない。これは、両方のデバイスそれぞれが別の磁気充電盤を利用する設計のようだ。

AirPowerと同様に、iPhoneの画面は水平になり(ナイトスタンドでは見づらく、机に置く方が最適だろう)、iPhoneを取り外したときにも、安定して充電面が水平な状態を保つために十分な重さがあると思われる。これでデバイスをMagSafeから外す際に手動で取り外さなくていはいけないのでは、というここ最近の懸念は解消されたが、AppleはMagSafeDuoに最低でも120ドルの値段をつけようとしている。

個人的にはMagsafeよりも早く、Case-MateのPower Pad Pro(記事冒頭の画像)のようなマルチデバイス向けの卓上充電器を入手することになるだろう。これはiPhoneとApple Watchの画面を直立させて表示し、AirPodsを充電するための専用スペースも備えている。私はこの100ドルのアクセサリをここ一週間ほど使用しているが、MagSafeほど充電が速くなくても、はるかに実用的なソリューションだと思っている。

MagSafeを使用した自動車ソリューションは、素晴らしい結果にもひどい結果にもなり得る可能性がある。 AppleがiPhone 12を発表したことで、BelkinがエレガントなMagSafe車載マウントの発売に向けて取り組んでいることが明らかとなり、多くの人は充電機能も含まれていると考えていた。

ーー MagSafeというのは充電機を意味しますよね?/回答:いいえ、電源インターフェースのない40ドルの磁気マウントです。(訳注:Belkinの該当製品は充電機能はついていない)

AppleとBelkinは、ほとんどの車にUSB-Cポートもしくは20ワット出力の電源はなく、代わりにAppleのCarPlayナビゲーション・エンターテインメント系ソフトウェアで使用するための5ワットのUSB-Aポートがある状況を踏まえ、MagSafeとワイヤレスのCarPlayデータインターフェイスへの移行を検討していると考えるのが妥当だろう。

どんな理由かはさておき、AppleはiPhoneに取り付けてポケットに入れておける革製のMagSafeカードウォレットなどのソリューションも推進しているが、カードを取り出したり、MagSafeで充電する場合にはこれをいちいち取り外す必要がある。私はあまり意味を感じないが、Appleは人々が喜んで買うであろう59ドルの革財布を売るだけで満足しているに違いない。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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