PayPalが暗号資産本格参入:3億アカウント利用のインパクト(1/2)

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PayPalは近日にも暗号資産市場に本格参入することになる(編集部注:原文掲載日は10月23日)。同社は米国限定となるものの、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコインの売買・保有が可能となることを発表している。2021年初頭をめどに、同社ペイメントを利用する2,600万の小売り業者で利用することができるとする。また、2021年中ごろにはVenmoや米国以外のその他市場での対応も検討しているという。

PayPalの市場への本格参入は、暗号通貨の流れの中でも最も大きな出来事であるのは間違いない。同社は既に暗号資産の売買を実施する企業としては最大規模となっている。また、PayPalは同社2,600万ものネットワークにおける暗号資産決済の利用にも乗り出していることは特筆すべきだろう。PayPalの世界中におけるネットワークは202の市場で3億500万アカウントが利用しているともいわれており、これらで暗号資産利用が導入されればビッグウェーブになることは間違いない。

PayPalは暗号資産売買により、ユーザーが利益を得られる可能性を模索していることが同社プレスリリースから読み取れる。「2020年12月31日までの期間、暗号資産売買・保有に関するサービス料は無料となります」と述べているが、FAQページを見ればこのカラクリが明らかとなった。

Q:PayPalから暗号通貨を引き出すことは可能でしょうか?

A:現状、PayPalアカウント内で購入した暗号資産のみを保有することができます。また、PayPal内外に関わらず、他のアカウントに暗号資産を送金することはできません。

この制限は、暗号資産そのものの存在意義にクエスチョンマークを立たせてしまう。暗号資産は本来中央集権的な銀行システムとは違い、分散型で一点集中型なコントロール体制であるべきではないからだ。

つまり、もし仮に既に暗号資産を保有していたとても、PayPalアカウントへ移動することはできないのだ。PayPal上で暗号資産を買い、それを利用するにはPayPal内で使い切らなくてはならない。PayPalは暗号通貨の売買を中央集権的に、かつ利用すらも同社プラットフォーム上に限定してしまっているのだ。

これは法定通貨より、悲惨じゃなかろうか?(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】