中国の越境金融およびリスク管理サービスを提供する XTransfer は17日、シリーズ D ラウンドで1億3,800万米ドルを調達したと発表した。この調達により、同社はユニコーンとなった。ユニコーンとは、時価総額が10億米ドル以上の未上場のスタートアップのことだ。
重要視すべき理由:
- 今回の資金調達は、中小企業を支援するサービスに対する投資家の信頼を示すものだ。
- 今回の資金調達は、中国の越境貿易が新型コロナ感染拡大後に回復したことを受けてのものだ。中国税関総署のデータによると、今年1~8月の中国の輸出入量は、前年同期比23.7%増となっている。
詳細情報:
- アメリカの投資会社 D1 Capital Partners が今回のラウンドをリードし、既存の投資家が参加した。
- XTransfer の声明によると、今回調達した資金は、同社の製品のアップグレード、ビッグデータや人工知能への投資、アンチマネーロンダリング(AML)のリスク管理システムの強化、海外展開のための人材確保などに使用される。
越境 EC は、政策的な支援により飛躍的に成長している。輸出企業にとって、今回の海外展開は、販売チャネルの多様化や注文の細分化など、数年前とは大きく異なるものとなっている。熾烈な市場競争の中で、デジタル化は大きなトレンドとなっている。(XTransfer 創業者兼 CEO の Bill Deng=鄧国標氏)
背景:
- 2017年に設立された Xtransfer は、B2B 越境金融サービスを専門としている。主に中国の約15万社の中小企業を顧客としている。
- XTransfer は、クライアントから外国為替サービス料を徴収することで収益を上げている。
- 上海に本社を置く同社は調達総額を公表していないが、2019年のシリーズ B ラウンドの時点で3,000万米ドルを調達していた。その後、シリーズ C ラウンドでは非開示の調達を2回実施している。
- 過去のラウンドの投資家には、Yunqi Partners(雲啓資本)、Gaorong Capital(高榕資本)、01 Capital、eWTP Capital、Telstra Ventures、MindWorks Capital(概念資本)、Lavender Hill Capital Partners などがいる。
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