
日本テレビ放送網は27日、テレビ開局70年を記念して、スタートアップらとの共創を目指す取り組み「日テレ 共創ラボ」をローンチしたと発表した。次世代体験デザイン(街ナカ)、クリエイティブリビング(家ナカ)、ソーシャルインパクト、子ども・未来(未来世代)の4つの分野で共創するパートナーを募集し、プロジェクトの推進を進める。
日本テレビ放送網は昨年5月、サステナブル投資の一環として、絵本の情報・通販サイトを運営する絵本ナビに出資している。また、日本テレビ放送網は、子育て支援プロジェクト「ママモコモ」や日テレアナウンサーによる「絵本読み聞かせ動画」配信などを実施している。「子ども・未来」のテーマでは、絵本ナビがが持つコンテンツや既存サービスなどをベースに新プロジェクトが進められる。
日本テレビ放送網では、クリエイティブリビングとソーシャルインパクトの分野では、スタートアップとの共創に期待している。とりわけ、クリエイティブリビングの分野は、4つの分野の中でも研究開発的な要素が強く、大学の研究室などとも共同でプロトタイプを作ることなども視野に入れる。すでに着手している研究成果の一部は、3月にオースティンで開催される SXSW でも展示される予定だ。
同社の持株会社が昨年5月に発表した「中期経営計画2022-2024」では、メディアコンテンツ事業、新規事業、生活・健康関連事業、サステナブル投資の領域で1,000億円の投資枠継続を明らかにしている。共創ラボでは、日本テレビ放送網からの投資を前提とするわけではないが、必要に応じて、このサステナブル投資の投資枠の充当も念頭に置いていると見られる。
インパクト投資は民間の財団などがリードし、経済性と社会性を判断要素にデューデリジェンスが行われてきた。事業会社がインパクト投資するケースはまだ稀で、日本テレビ放送網では、共創ラボの活動で、経済性と社会性に加え、戦略性も考慮したいとしている。同社はまた、まだ耳慣れないインパクト投資や共創を、「自ら実践し、誰もがわかりやすく伝えるのもテレビ局の使命だ」と意気込む。
via PR TIMES
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