THE BRIDGE

Eguchi Shintaro

Eguchi Shintaro

ヒト、コト、モノをつなぐ編集者。ビジネスからデザイン、法律関係など分野を横断して動いています。THE BRIDGEでは、地方の起業家の取材や、ベンチャーに関わる法案や行政の動きなどを追いかけています。

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執筆記事

「人生の最後と向き合うために必要なサービスを提供したい」−−シンプル葬を提供するAmazingLifeがサムライインキュベートから資金調達

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高齢化社会を迎える日本。高齢化に備えるために健康寿命を伸ばすためにヘルスケアなどに力を入れる企業も増えてきた。そうした時代でも、避けては通れないのが人生の終わり際とどう向き合うかだ。最近では、「終活」とも呼ばれ、エンディングノートという自分にもしものことがあった時のために、伝えておきたいことをまとめておくノートを書き綴る人も増えてきた。 家族に迷惑をかけまいと、葬儀に関して事前に取り決めをする人も…

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高齢化社会を迎える日本。高齢化に備えるために健康寿命を伸ばすためにヘルスケアなどに力を入れる企業も増えてきた。そうした時代でも、避けては通れないのが人生の終わり際とどう向き合うかだ。最近では、「終活」とも呼ばれ、エンディングノートという自分にもしものことがあった時のために、伝えておきたいことをまとめておくノートを書き綴る人も増えてきた。

家族に迷惑をかけまいと、葬儀に関して事前に取り決めをする人もいるほどだ。そうした「死」と向き合うビジネスに取り組むスタートアップがAmazingLifeだ。2013年創業の同社代表取締役の篠原豊氏は、ソーシャルコミュニケーションサービスのEverConnectを起業した後、シンガポールのスタートアップDropmysiteの日本事業の統括を担当した起業家だ。

AmazingLifeが取り組んでいるは、終活情報をまとめた「終活なび」や全国の火葬場・葬儀場の情報を収録した「火葬場・葬儀場なび」、スマホで依頼でき、48.8万円からの安価で家族葬が行える「シンプル葬」やお葬式を挙げない、火葬式だけのシンプルな葬儀の「シンプル火葬」などのサービスを提供している。提携する葬儀社とのやりとりをネットで集約し、人件費や固定費を削減。費用の見積もりと申し込みをネットやスマホで完結するという。

葬儀業界は見積もりからさらにそこから追加料金が発生することも多々あり、実際にかかる費用がどのくらいなのかがわからずらいという問題がある。また、多くの葬儀社はウェブに対応しておらず、スマホサイトで表示できるところも少ない。そうした全国の葬儀情報を取りまとめをしている。

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中央:篠原氏

「人口の26%、3,300万人が65歳以上が高齢者で、年間127万人が亡くなるという超高齢化国家となった日本ですが、2015年ついに600万人を超えた「お一人様高齢者」が抱える課題をどう解決するかとが大きな課題です。お一人様高齢者の課題を解決するためには、終活とは何をしなければならないのかという情報を提供するところを大きくシフトさせるための取り組みが必要」(篠原氏)

同時に、終活だけでなく近年では高齢者の見守りや健康状態を把握し、孤独死などの社会課題にも向き合わなければいけない。葬儀やお墓といった準備を生前からワンストップでサポートする必要もある。今回、AmazingLifeではサムライインキュベートから資金調達(金額非公開)を行い、葬儀問題から広くは高齢化問題と向き合うためのサービスに取り組もうとしている。

「現在は78%の人が病院で亡くなっていますが、今後自宅看取りがどんどん増え、遠隔医療や遠隔見守り、訪問系の介護やデリバリーサービスが増えます。弊社はようやくサービスのポートフォリオが揃い、これまで葬儀や墓、散骨、見守り等の個別サービスを提供してきたお客様からのフィードバックをもとにカイゼンもすすんできました。今回の調達した資金をもとに、ITを活用した終活サービスと実際に高齢者の方々へ現場で接してサービスを行っている事業者の方々と共に事業開発することで、ITで効率化されたお一人様高齢者向けサービスの開発の投資を考えています」(篠原氏)

高齢化問題という社会課題と向き合うこうしたスタートアップは、参入障壁含めて地道な取り組みが求められる。しかし、それによって生まれる価値は大きいはずだ。人が避けて通れない問題だからこそ、本人や家族含めてしっかりと話し合える場も今後必要かもしれない。

 

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日本の町工場を活用した新しいあり方と、リアルテックへの長期的な視野と投資が世界にイノベーションを起こす #tbfes

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「Tech and Life」をテーマに開催された「THE BRIDGE Fes」。100社のスタートアップブースが会場にひしめく中、中央のステージではトークセッションが開催された。Fesの様子はこちらで一覧できる。ここでは「世界を目指す日本テクノロジー」と題したプログラムセッションの内容をまとめる。登壇者はTommy K 代表、エンジェル投資家でACCESS共同創業者の鎌田富久氏、リバネス代表取…

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左から、モデレーターの加賀谷友典氏、鎌田富久氏、丸幸弘氏。

「Tech and Life」をテーマに開催された「THE BRIDGE Fes」。100社のスタートアップブースが会場にひしめく中、中央のステージではトークセッションが開催された。Fesの様子はこちらで一覧できる。ここでは「世界を目指す日本テクノロジー」と題したプログラムセッションの内容をまとめる。登壇者はTommy K 代表、エンジェル投資家でACCESS共同創業者の鎌田富久氏、リバネス代表取締役CEOの丸幸弘氏、モデレーターに事業開発プランナーでnecomimi開発者の加賀谷友典氏が登壇した。

誰も取り組んでいない課題を解決するための技術をいかにつくりだすか

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Tommy K 代表、エンジェル投資家でACCESS共同創業者の鎌田富久氏

「技術の内容が地球的課題を解決しようとし、インパクトが大きいか。もしくはその可能性を秘めているかどうか。そしてチームが人の魅力があるかどうか。目的のために10年計画で取り組もうとする気概を持っているかが投資の基準」

ACCESS共同創業者として長年ソフトウェア開発に取り組んできた鎌田氏。同氏は、現在はGoogleに買収されたロボット開発のSCHAFTやプリンテッド・エレクトロニックのAgIC、パーソナルモビリティのWHILLなどのハードウェアベンチャーら対してエンジェル投資を実施。社会課題や新しいテクノロジーベンチャーを生み出すために短期ではなく長期的な視野をもって積極的にハードウェアベンチャー支援している。

大学の研究をもとに世の中にある課題解決のための事業推進に取り組んでいるリバネス。これまでにミドリムシの研究開発のユーグレナの立ちあげから関わりながら事業の成長をサポートしてきた。最近では、中東向けの太陽光パネル清掃ロボットの未来機械や次世代型風力発電機のチャレナジーなど、次世代に向けたテクノロジーベンチャー支援に力をいれている。

誰も取り組んでいない課題を解決するための技術を世界にいかに発信していくか−−両氏が常に抱いている考えでもある。鎌田氏も最後は「人」が起業家を決める要素である。「かわいがる力があるかどうか。創業者のパーソナリティによって色んな人の協力を得られるような姿勢でいれることは大切。ユーグレナもいろんな人たちにかわいがられて多数の人たちが技術を持ち寄ってくれた。熱量をもった振る舞いがあれば技術は後からついてくる。それが世界を変える」と丸氏も話す。

その巻き込むパートナーとして、町工場こそが日本が長年培ってきたノウハウが集積している場所であり、その技術と叡智こそが日本が世界に発信するテクノロジーを生み出す源泉だという。

日本が持つ強みを活かすためにするべきこと

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リバネス代表取締役CEOの丸幸弘氏

テクノロジーベンチャーを作り上げるためには、プロトタイプづくりは欠かせない。「海外の工場では精密な設計図をわたさなければ動くものはでてこない。しかし、日本の工場は動くように設計アドバイスもしてくれる。ただテクノロジーあるだけでなく経験や人がもつノウハウやナレッジによって生み出される見えない価値」なのだ。

「新しい製品はときに輸出規制が起きることもある」と指摘する鎌田氏。技術力の高さとコミュニケーション、ものづくりに対する姿勢やノウハウをもとに国内でプロトタイプや製品のブラッシュアップをすることの価値と向き合うべきだと話す。もちろん、量産は海外で行うほうが効率的かもしれないが、その前段階の製品を磨く段階こそ国内で行うことに意味があるという。

当たり前かもしれないが、町工場の情報はウェブにも載っていないことが多い。いかに足で稼ぎながら地道なネットワークをつくっていくかだ。リバネスはこれまでに墨田区を中心に3000もの町工場を訪問し、小ロット多品種の製造にも対応可能な町工場のネットワークを構築している。これらをもとに、テクノロジーベンチャー支援に最適な工場をマネジメントすることこそ、リバネスの強みでもある。

「世界中のすべてのプロトタイプを日本でやるくらいの気概を持つべきだし、日本の町工場をもとに日本はもっと世界にアピールすることができる」と話す丸氏。鎌田氏も「ものづくりの新しいあり方ができる」と指摘する。

「アメリカで起きたITをただ輸入するのではなく、ものづくりの形からいかにイノベーションの種を掘り起こすか。そのために日本が持っている土壌や文化のプラットフォームづくりが必要になってくる」(丸氏)

「IT系はグローバルに勝つ難しい。言語の問題やシリコンバレーなどに代表されるようにお金の集まり具合が違う。最終的には人とお金の瞬発がソフトウェアに求められる。しかし、ものづくりは時間はかかるが日本の強さが生きる。自分たちがもつ基盤をベースに、そこにサービスやデザインなどを載せることで世界に通用する価値を生み出すことができる」(鎌田氏)

ものづくりに投資をするには圧倒的に時間がかかるのは間違いない。「長期的な視野と粘り強く取り組む姿勢が日本らしさでもある」と鎌田氏が指摘するように、日本の精神性や土壌の強みを日本人が再認識することが今後求められるものといえるだろう。

テクノロジーを軸に地球規模な技術を生み出す起業を「リアルテック」と名づけている丸氏。その根底にある大学の研究は、国の膨大な予算が投入されているものでもある。その大学の技術を活かし、世界を変えるテクノロジー、ゼロから新しい産業を生み出そうとする姿勢とマインドセットが、日本から世界に通用する新たなテクノロジーを作る文化となる、と両氏は話した。

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エンジェル投資家の存在と役割−−事業・経営経験を経たエンジェル投資家がスタートアップ・エコシステムを加速させる #tbfes

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「Tech and Life」をテーマに開催された「THE BRIDGE Fes」。100社のスタートアップブースが会場にひしめく中、中央のステージではトークセッションが開催された。ここでは、「日本版エンジェルの出現と役割」と題したプログラムセッションの内容をまとめる。Fesの様子はこちらで一覧できる。 スタートアップ・エコシステムを語る上で欠かせない「個人投資家」の存在。エンジェル投資家の多くは…

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「Tech and Life」をテーマに開催された「THE BRIDGE Fes」。100社のスタートアップブースが会場にひしめく中、中央のステージではトークセッションが開催された。ここでは、「日本版エンジェルの出現と役割」と題したプログラムセッションの内容をまとめる。Fesの様子はこちらで一覧できる。

スタートアップ・エコシステムを語る上で欠かせない「個人投資家」の存在。エンジェル投資家の多くは元起業家、もしくは現在も会社を経営している事業家だ。自身の経営経験などをもとに、シード期のスタートアップを金銭面や経営面など多岐にわたるサポートを行っている。

エンジェル投資家が日頃考えていることやエンジェル投資家と起業家の関係などについて、元クックパッドCOOで現在は個人投資家として活動している山岸延好氏、コロプラ取締役として現在も経営に携わりながら投資家としても活動している千葉功太郎氏、モデレーターにグロービス・キャピタル・パートナーズの高宮慎一氏が登壇した。

投資先を決めるポイントは「人」

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コロプラ取締役の千葉功太郎氏

普段、なかなか出会う機会が少ないエンジェル投資家。その投資先もあまり公開されていない。まずは、千葉氏、山岸氏それぞれの投資先やジャンルについて話された。

千葉氏は、現在もコロプラの経営に携わりながら個人投資家として活動。コロプラとしても投資活動をしているため、個人と会社と切り分けて投資を行っているという。

「次の若い起業家につなげたい」という思いで、個人としての投資先はtrippieceやスペースマーケット、スマートニュースやFiNCなど20社への投資を実施。またANRIやSkyland Ventures、Incubate Fund、B Dash Venturesといった15社のVCのLPとして投資にも参加している。

「投資する基準はCEOや人がイケているかどうか。なので会ってその場で投資は判断せず、なんども会って話をしたり、ときには事業に対して課題を渡してそれを短期間でどう解決しようとするかをみている。あと、社会性をもった事業への投資も個人的にはテーマ」(千葉氏)

山岸氏は2015年から投資活動をスタートしたばかり。この半年の投資家経験ながら、すでに入金済み10社、投資合意完了が5社の計15社への投資が決定している。クックパッドを退職してから毎月100人以上と面談している山岸氏。

「投資テーマは幅広い。訪問介護から運送系の人材会社、農業系、動画領域などさまざま。テーマの面白さとCEOの人の個性をみながら、10年スパンの長期的な視点で投資をしている」(山岸氏)

投資する、しないにかかわらず積極的に会って話を聞く姿勢で常に行動しており、時にはスタートアップのオフィスに訪問して日々の様子を観察しながらスタートアップと日々議論しているという。

エンジェル投資家だからこそできるメンタリング

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クックパッド元COO、個人投資家の山岸猛好氏

この数年でエンジェル投資家が増えてきたと高宮氏。千葉氏は「常に目線をあげ、自身の事業がどれだけのビジネスか、高い視点でいてほしい」とアドバイスし、山岸氏は「不安が常にあるなかで、軸をぶらさないよう勇気づけている」と、自身の経験をもとにメンタリングなど精神的な支柱としてサポート。また、シード期はプロダクトもお金も組織も不足している。そうしたなか、自身の経営経験から実務面でのサポートも行っている。

「毎週定例を行い、進捗や課題を一緒に取り組んでいる。投資家はいわば一緒に経営に取り組んでいる仲間。同じ目線で取り組んでいきたい。同時に、クックパッドといういまや5000万人に使われているサービスを数人で作っていた時代から知っている。その過程での挑戦や失敗を経験している。それをもとにアドバイスしている」(山岸氏)

起業家と二人三脚の姿勢の山岸氏に対して、千葉氏は起業家がやりやすい環境づくりに専念しているという。

「基本は放置。メンターはありがたいが、自身の経験からも時にジャマになることもあるからうまく距離感を取りながら適宜コミュニケーションしている。もちろん、次のラウンドで投資したり事業として力をいれて展開するときには深くコミットすることもある。タイミングとバランスを重視していきたい」(千葉氏)

千葉氏はメンターとしてFringe81執行役員の尾原和啓氏や資本政策アドバイザーとしてPrivateBANK代表取締役の佐藤貴之氏らをもとにしたメンタリングチームを組成し、投資先へのアドバイスを効果的にしている。また、投資先のスタートアップを集めたクローズドの合宿を開催。スタートアップ同士の情報交換をもとにしながら次の調達や次の会社ステージに向けたコミュニティづくりにも力をいれている。

自身の事業経験をもとに起業家目線でやりとりをするエンジェル投資家も、まだまだ足りないと語る千葉氏。「イグジットや成功した経験者がもっとエンジェル投資にまわってほしい」と話す。

経営と投資は相補関係

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グロービス・キャピタル・パートナーズの高宮慎一氏

千葉氏のように会社経営と個人投資の両輪を走らせる人も一部いる。そうしたときに、株主の利益相反をうまないよう、千葉氏は個人投資をする際には自社の経営会議で審議を実施。コロプラが投資をしたいと判断したときには優先的に投資し、経営会議でクリアになった後に個人投資を行うなど、会社投資と個人投資の調整を図っている。「こうした手間を踏みながらも着実にエンジェル投資の文化を醸成することに力をいれたい」と話す。

山岸氏は、経営と投資は相補関係があると指摘。

「事業を聞いて本気で投資しようと考えたときにはその事業が伸びるためにアイデアを考える。投資後は経営に参加し事業を成長させるために奔走する。経営と投資の狭間にいるなかで、投資の経験が経営に活き、経営の意識が投資判断にもいい影響を与える。事業と投資のバランスもうまくやればいい効果を生み出す」(山岸氏)

スタートアップだからこそ、夢や理念をもとに人を巻き込め

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最後に、事業経験をもつ二人から、シード期にすべきことについてのアドバイスがなされた。千葉氏は、なんと言っても「資本政策」と指摘。「投資家がすべて良い人とは限らない。複数からアドバイスをもらい、レファレンスを取ること。投資は逆戻りできないからこそ、投資額と比率などをしっかりと考えないとほしい」と重要性について熱く語る。

山岸氏は、「シード期だからこそサービスや製品に集中してほしい」と、スタートアップの根源的な取り組みを指摘。「当たり前な話だけど意外とできていない人がいるシード期だからこそ、常にユーザ視点、より良い製品づくりをやってほしい」と話す。

採用やチーム作りに関しても、千葉氏は「さまざま手法で積極的に声をかけること。優秀な人を巻き込むためには夢を共感できるまでなんども説明すること。採用やリクルーティングは事業の根幹にも関わること」と採用やチーム作りの重要性を指摘。

採用はリソースの3割は割くべきと話す山岸氏。「人がいないとすべて自分がオペレーションし、時間がなくなる。悪循環に陥る。売上や上場ではなく、誰にどんなサービスや価値を提供するかという理念をもとに、ひたすら優秀な人を口説こう」と情熱と時間をかけることの大切さを語った。

「この2年でスタートアップシーンは活況になり、エンジェル投資家も台頭してきた。いいエコシステムができるためにも、スタートアップはやらないほうがもったいない。この波を掴んでチャレンジしてほしい」(千葉氏)

「挑戦する人は積極的に応援する。投資するしないにかかわらず相談事も受け付けたい。エンジェル投資家を使う意識で、積極的に声かけてほしい」(山岸氏)

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ワンクリックで立ち上がる手軽なビデオチャットサービス「1meeting」が20万アクティビティを突破

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Hangoutを使いながら、リモートワークをする組織も増えてきた。THE BRIDGEも海外や地方での取材をすることも多く、普段のやりとりはSlackなどのオンラインツールやビデオチャットでのリモート会議も日常的。 そうしたリモートワークに欠かせないビデオチャットサービスにおいて、日本発で着実にサービスを成長させているのが福岡を拠点に活動してるグルーが提供している1meetingだ。 1meeti…

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Hangoutを使いながら、リモートワークをする組織も増えてきた。THE BRIDGEも海外や地方での取材をすることも多く、普段のやりとりはSlackなどのオンラインツールやビデオチャットでのリモート会議も日常的。

そうしたリモートワークに欠かせないビデオチャットサービスにおいて、日本発で着実にサービスを成長させているのが福岡を拠点に活動してるグルーが提供している1meetingだ。

1meetingは、同サイトにいきURLを発行するだけで、すぐにビデオチャットが始められるサービス。ログインやユーザ登録の必要がなく、URLを発行すればすぐにビデオチャットができる。グローバルではappear.inがよく知られているが、その日本版サービスといえるだろう。

「appear.inと機能も同じく、簡単にURLを発行しすぐにビデオチャットが開始できます。ただ、appear.inは英語サイトなのですが1meetingは日本語サイトなので、日本人の方によく使われています」

そう話すのは、グルー代表取締役の迫田孝太氏。2011年創業で、創業当時はgluecastというビデオチャットサービスをリリースしていた。UIや機能などをシンプル化したして2013年から1meetingを運用している。

「2013年当時は、まだWebRTCが盛んではない頃から開発していたこともあり、リアルタイムコミュニケーションに関連した開発のノウハウが溜まってきました」と迫田氏は話す。1meeting自体は無料だが、有償でカスタマイズや法人様向けプライベートミーティングシステムを提供。企業内に組み込むためのカスタマイズパッケージで収益をあげている。

そんな1meetingは、サービス開始から2年を経た2月15日に20万会議室(1meetingが使われた回数)を突破したと発表。日本国内でさまざまな企業に使われているという。一度使ってもらった企業からの継続利用も高く、「サービスに対して着実にファンが増えてきている」という。

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また、グルーは他にもGemediarという動画配信プラットフォームを提供している。さまざまなデバイス向けに動画ファイルを自動変換することができ、またYoutubeなどと違いセキュアでダウンロードなどができない動画配信サービスだ。セミナーや社内向けの配信、商品やサービスのPR動画作成などに使われている。ToB向けに動画配信するサービスで、月額制ながらこちらも解約率が少なく、一度契約した企業が継続利用しているという。

1meetingもGemediarにも共通するものとして、利用者のニーズを汲み取り、自社サービスをもとに開発へとつなげていく道筋だ。スタートアップとはいえ、自社のサービスのみで利用を拡大するのも道だが、自社のサービスの技術やプラットフォームをもとに、法人向けにカスタマイズする道をメインに据え置き、C向けではなくB向けに着実に売上をあげていくスタイルといえる。

迫田氏も福岡で起業しながら、技術の精度や開発のノウハウを蓄積していきながら経営している。今後は、自社のサービスを成長させつつ法人向けに力をいれていきながら事業を成長させると迫田氏は話す。サポート体制や組織づくりを固めながら、どこかのタイミングで出資など企業としての成長も視野にいれているという。

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岩手県八幡平市と提携したNOWALL、エンジニア育成「スパルタキャンプ」を通じて目指す地方のあり方

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2013年に、家入一真氏が「スパルタPHP教室」を始めたのを覚えているだろうか。受講料無料で沖縄で開催される、と宣言したスパルタ教室。そこに主催者・講師で参加していたのが柏木祥太氏だ。 中学生の頃からプログラミングを学び、フリーランスのエンジニアとして活動していた柏木氏。スパルタ教室の講師として参加していた柏木氏は2014年にNOWALLを創業。家入氏が始めたスパルタ教室を引き継ぎ、自身の課題とし…

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写真:起業志民プロジェクト

2013年に、家入一真氏が「スパルタPHP教室」を始めたのを覚えているだろうか。受講料無料で沖縄で開催される、と宣言したスパルタ教室。そこに主催者・講師で参加していたのが柏木祥太氏だ。

中学生の頃からプログラミングを学び、フリーランスのエンジニアとして活動していた柏木氏。スパルタ教室の講師として参加していた柏木氏は2014年にNOWALLを創業。家入氏が始めたスパルタ教室を引き継ぎ、自身の課題としてもエンジニアの育成に力を入れていきたいと考え、教育事業として6ヶ月間の中長期プログラミング学習スクール「ELITES」を2015年にリリース。プログラミングを学ぶだけでなく、仕事として活用できるための実践経験もカリキュラムに組み込んでいるのが特徴だ。

「エンジニアとして独立や転職したい人たち向けにさまざまなカリキュラムを提供しています。オンラインの動画でコンテンツを提供し、面談やメンタリングをオフラインで行いながら、マンツーマンで細かいところをサポートし、技術力をもったエンジニアをしっかりと育てていく環境をつくっています」(柏木氏)

また、当初に取り組んでいたスパルタ教室の流れを組んだ、プログラミングを短期間で学べる一ヶ月間の合宿プログラムである「ELITES CAMP(旧名:スパルタキャンプ)」を各地で実施。土日を使って講師とマンツーマンで細かなところを指導し、平日はオンラインでのコミュニケーションや与えられた課題に取り組む時間となっている。講師も、柏木氏だけでなくフリーランス時代のつながりから複数のエンジニアに講師として参加してもらっているという。

そんなNOWALLに岩手県八幡平市がスパルタキャンプの打診があった。八幡平市は、もともと「起業志民プロジェクト」という起業のためのサポートプログラムを行っていた。そのなかで、市としてプログラミング教室を開催したいという考えがあり、共同でスパルタキャンプを開催することとなった。すでに2回ほどスパルタキャンプが開催され、22名の卒業生がうまれ、エンジニアとしての即戦力として活動しているという。2016年2月下旬にも第3回目が開催される。

「1ヵ月という期間ですが、岩手という現地で参加する人はプログラミングを学びたい意識が高く、参加のモチベーションがあって離脱はほぼゼロです。これまで、地方でこうした本格的なプログラミング学習の機会がなかったから、というのもあるかもしれません。オンラインだけでなく、実際に講師が現地でマンツーマンで教えることの重要性を感じます」(柏木氏)

こうした取り組みを通じて、「起業する人やサービスを作る人を増やしたい」と話す柏木氏。さらに、スパルタキャンプを通じて転職した人もでてきている。こうした活動は業界全体の技術者不足の解消にもつながる。また、地方でこうした本格的な教育が行われることで、東京から地方へ拠点を移したり地元や住みたい場所で暮らしながら仕事をする人も増えてくるかもしれない。

また、教育だけでなく職場経験や転職先の斡旋も柏木氏は見据えている。NOWALLは、教育事業だけでなくシステムインテグレーションや制作案件にも取り組んでおり、実際の制作現場を持っていることによって最先端の現場が抱える課題なども把握できているのが特徴だ。

「現場の技術をダイレクトにフォーカスし、いま制作現場でなにが必要かといったシステム開発のノウハウがある。そこからダイレクトカリキュラムを作っています。即戦力を育成し、教育から仕事や職場の斡旋などをワンストップで行えるような取り組みを行っていきたい」(柏木氏)

(左)八幡平市市長と柏木氏
(左)八幡平市市長と柏木氏

スパルタキャンプを通じて地方でエンジニア育成の可能性を感じたNOWALLは、岩手県八幡平市と包括的業務提携を行い、この春からNOWALL岩手支所の開設。教育事業だけでなくNOWALLの制作の現場を提供し、雇用も生み出す取り組みに力をいれていく。

「地方で子会社をつくり、教育を現場の両輪を走らせることができれば、他の地域へ拠点をつくり、展開していくことも可能。岩手県での実績とロールモデルを確立し、横展開していきたい。スケールするのに時間はかかるかもしれませんが、クオリティの重視と着実な形でひろげていきたい」(柏木氏)

地方のおけるエンジニア育成や雇用の創出などが、一朝一夕でできるものではない。しかし、こうした地道で着実な取り組みを通じて、地方のあり方やエンジニアのあり方も変わっていくかもしれない。

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メニュー情報を軸としたグルメアプリ「SARAH」が栄養素で検索できるヘルスケア機能を実装

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従来の店舗単位での検索ではなくメニュー情報のレビューをもとにしたグルメアプリのSARAH。SARAHはメニュー単位で情報が投稿されているため、ユーザがどんな料理に興味を持ったか、食事履歴や価格など、メニューを通じてさまざまな情報を把握することができる。メニューに紐付いた情報をもとにしたグルメサービスだ。 今回SARAHは「低糖質」や「高タンパク」などの栄養素でメニュー検索できるヘルスケア機能を実装…

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従来の店舗単位での検索ではなくメニュー情報のレビューをもとにしたグルメアプリのSARAH。SARAHはメニュー単位で情報が投稿されているため、ユーザがどんな料理に興味を持ったか、食事履歴や価格など、メニューを通じてさまざまな情報を把握することができる。メニューに紐付いた情報をもとにしたグルメサービスだ。

SARAHの検索画面。
SARAHの検索画面。

今回SARAHは「低糖質」や「高タンパク」などの栄養素でメニュー検索できるヘルスケア機能を実装した。従来の「おでん」などの料理名でのカテゴリでなく、「大根」「玉子」「はんぺん」のようにカテゴリが細かく分かれているという。また、栄養士監修のもと目視でチェックし、素材や調味料をもとに細かな分類を行っている。こうした料理に使われている材料なども参考にすることで、より詳細な栄養素をもとにしたメニューの分類ができるという。

「体重や運動量を解析して生活習慣のアドバイスなどさまざまなヘルスケアサービスがでてきました。SARAHでは、健康管理において重要な食事の、そのなかでも外食メニューの栄養管理ができるツールを目指しています。外食を健康的に楽しむことで、ダイエットやトレーニング中の外食時や、自分の体調に応じた食事を効果的に選ぶことができます」(SARAH代表取締役の高橋洋太氏)

今後は、ヘルシー機能の検索カテゴリーを拡充し、外食と健康促進を掛けあわせたサービスを展開するという。メニューを軸に、ユーザの味覚情報やメニューに付随したさまざまなメタ情報を細かく分類・解析することで見えてくる新たなグルメの楽しみ方を提供するものになりそうだ。

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”いつめん”とのコミュニケーションをもっと気軽に−− REVENTIVE がSNSアプリ「dear」をリリース

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REVENTIVEが、いつめん専用アプリ「dear(ディアー)」を本日リリースしたと発表した。 “いつめん”とは、女子高生や女子大生など、若い世代を中心に使われている「いつものメンバー」の略語。Dearでは、学校やバイト仲間など、さまざまコミュニティでの”いつめん”とコミュニケーションできるメッセージアプリだ。友人らとコミュニケーションするための「チャット」とTwitter…

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REVENTIVEが、いつめん専用アプリ「dear(ディアー)」を本日リリースしたと発表した。

“いつめん”とは、女子高生や女子大生など、若い世代を中心に使われている「いつものメンバー」の略語。Dearでは、学校やバイト仲間など、さまざまコミュニティでの”いつめん”とコミュニケーションできるメッセージアプリだ。友人らとコミュニケーションするための「チャット」とTwitterのようなひとりごとに近い「つぶやき」の機能や、複数のグループをつくりそれぞれでコミュニケーションできる仕組みになっている。

グループ一覧画面
グループ一覧画面

REVENTIVEといえば、2013年にクローズドSNS「Close」をリリースし、ミクシィなどから資金調達を行っている。9人限定のクローズドSNSとしてリリースし、Pathなどの競合との差別化を図ろうとした。ミクシィからの資金調達後、KDDI∞Labo第三期にも採択されたり、DeNAなどからも調達したりしていた。そうしたなかで、「正直いえば、クローズドSNSはなかなかスケールしませんでした」と話すのはREVENTIVEの水田大輔氏。DeNA原田氏らとSNSの新しい形を模索していたという。

「それまで京都を拠点に活動していたため、Closeでは、若い人たちに対したローカライズでききれていなかった。中高生や大学生に対してユーザインタビューを行っていたが、京都と東京の違いは大きかった。そこで、東京に拠点を移し、本格的に若者向けのコミュニケーションサービスがどう作り込めるか、を模索してきた」(水田氏)

投稿を複数のグループに同時に投稿することも可能
投稿を複数のグループに同時に投稿することも可能

中高生などにヒアリングするなかででてきたのが、”いつめん”だ。複数のコミュニティそれぞれに存在する”いつめん”とのコミュニケーションをどう作り出すか。リサーチをしていくなかで、チャットはLINE、つぶやきは鍵付きTwitterアカウントで投稿するなど、それぞれのツールを使い分けながらSNSを活用している。「若い世代は、ぼくたちが思っている以上にツールを自分たちに合った形で使い分けをしている。そのなかで、いつめんとコミュニケーションすることだけに特化したものがつくれないかと考えた」と水田氏。”いつめん”のポップさからくる気軽さに振り切ったという。

「中高生のLINEグループをみると、グループが70とか100近くある子がいて、LINEの通知が凄いことになってて、なんでもかんでもLINEに集約しているが故だな、と感じました。そこで、LINEのいつめんとのやりとりや、Betweenのようなカップル向けを参考にしつつ、LINEで普段やりとりしているいつめんグループを抜き出すような形にしながら、特別な人とのコミュニケーションをする場所、というブランドを作っていければ」(水田氏)

dearは、すでにiOSAndroidでダウンロードすることができる。すでに、以前のCloseは閉鎖し、今回のdearにフォーカスしているという。限定のSNSではなく、より幅をもたせつつもSNSにおけるブランドを構築し、コミュニケーションする楽しさを提供したいと考えている水田氏。群雄割拠なSNSにおいて、差別化できるための機能をどう拡充するかが鍵となるだろう。

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人材獲得に力をいれはじめたSlack、データ解析のPalantirや元Facebookメンバーをエグゼクティブクラスに登用

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<ピックアップ>Slack Hires New Execs From Facebook and Palantir  チーム向けメッセージングツールのSlack。日本でも人気なSlakですが、いよいよIPOか?といった話題も浮き上がっていました。28億ドル評価のSlackですが、人材のリクルートにも力をいれています。 CSO(chief security officer)として登用された…

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<ピックアップ>Slack Hires New Execs From Facebook and Palantir 

チーム向けメッセージングツールのSlack。日本でも人気なSlakですが、いよいよIPOか?といった話題も浮き上がっていました。28億ドル評価のSlackですが、人材のリクルートにも力をいれています。

CSO(chief security officer)として登用されたGeoff Belknap氏は、PalantirのCIO(chief information security officer)を担っていた人物。Palantirといえば、FBIやCIA、米国防省、NY警察などをクライアントに抱える秘密主義のビックデータ解析を主としているベンチャー。2015年夏には4億5千万ドルの資金調達を行い、データマイニング・ソフトウェアとして業界でも注目されている企業です。そんな企業でも重要なポストに就いていた人物をSlackが登用したことから、データ解析やよりエンタープライズ向けへのサービスのブラッシュアップを目論んでいると推測されます

また、chief architectにKeith Adams氏を登用。Adams氏は最近までFacebookに勤めており、それ以前は人工知能に関連したスタートアップや、VMqwareの創業時のメンバーだったりと情報設計に関して知識も経験をもった人物といえます。大企業やFacebookなどの経験が活きてくることは間違いないでしょう。

人材登用に力をいれながら、プロダクトの精度を高めエンタープライズ向けコミュニケーションサービスのシェアを握ろうと動いているSlack。サードパーティ向けのアプリ開発のプラットフォームのリリースなど、新たなエンタープライズインフラとなれるかどうか。2016年もその動向が見逃せないのと同時に、2016年に上場する可能性を秘めた企業としても注目です。

via Re/code

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スマホ動画配信アプリのPeriscope、Twitter上でアカウントなしでも閲覧可能に

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<ピックアップ>Now LIVE: Periscope on Twitter for iOS — Medium Twitter社が提供している、スマホ動画中継アプリの「Periscope」。2015年8月に1000万ユーザを突破し、すでに1億件以上もの中継が配信され一日に40年分の動画量が配信されるほど、手軽な配信ツールとして浸透しています。 そのPeriscopeですが、これまではP…

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<ピックアップ>Now LIVE: Periscope on Twitter for iOS — Medium

Twitter社が提供している、スマホ動画中継アプリの「Periscope」。2015年8月に1000万ユーザを突破し、すでに1億件以上もの中継が配信され一日に40年分の動画量が配信されるほど、手軽な配信ツールとして浸透しています。

そのPeriscopeですが、これまではPeriscopeアプリ内での配信と視聴が可能でしたが、1月12日のブログによると、Twitterを通じて、Periscopeの中継が見られるようになった、と報じています。

これによって、Twitter上でPeriscopeの中継のツイートがタイムラインにまわってきたときには、自動で動画が再生されるようになります。Facebookも動画対応しYoutubeやGIF動画がまわってきますが、TwitterとPeriscopeは自動再生によっていつでもどこでも動画をシームレスに楽しむ環境になっている、といえます。

また、Twitterを通じて閲覧できるということで、Periscopeのアカウントなしでも動画の閲覧ができるということで、GoogleにおけるYoutubeのような関係性にも似たものといえるでしょう。

動画コンテンツの時代と言われているなか、SNSと動画プラットフォームの両方を握ろうとTwitterなりの新しい展開といえるかもしれません。

via Medium Periscope blog

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ウェブ制作のファイル共有・管理ツール「universions」を運営するユニマルが宮崎太陽キャピタルから資金調達

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鹿児島を拠点に活動するITベンチャーのユニマルが、宮崎太陽キャピタルを引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。金額は非公開。 ユニマルは、ウェブクリエーターの制作現場におけるコミュニケーションの効率化、デザイナーからプログラマーまでが使えるファイル管理、共有のための「universions」を中心にウェブ開発やスマートフォンアプリの開発を行う2013年創業の企業だ。 チームでウェブサイトを…

universions

鹿児島を拠点に活動するITベンチャーのユニマルが、宮崎太陽キャピタルを引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。金額は非公開。

ユニマルは、ウェブクリエーターの制作現場におけるコミュニケーションの効率化、デザイナーからプログラマーまでが使えるファイル管理、共有のための「universions」を中心にウェブ開発やスマートフォンアプリの開発を行う2013年創業の企業だ。

チームでウェブサイトを制作する際にありがちな変更内容やファイル管理の煩雑さ。ファイルの上書きや誤削除といった制作現場における「あるある」。最近では、GitHubなどのgitリポジトリサービスを使ってファイルを共有してバージョンを管理する方法もあるが、ウェブ制作ではクライアントやディレクター、デザイナー、コーダー、エンジニアなどさまざまな立場の人たちが関わる。

関係者間のスキルギャップによって、ツールの使い方を説明・共有することに時間を要することもしばしばだ。また、ターミナルなどの黒い画面を使うことや日本語に対応していないUIなど利用する環境もハードルを高めている。

Dropboxでファイル共有を行われている現場も多いが、自動でローカルのディレクトリと同期する反面、不要な大容量のファイル、意図しない削除、同一ファイルの他メンバーによる上書き等も自動で同期してしまい、ミスが起きることもある。

「universionsは、gitリポジトリサービスのファイル管理の履歴管理の容易さ、Dropboxなどのファイル共有サービスの敷居の低さの両方を追求したサービス。ファイルの共有と管理をベースとし、そこにタスクやコメント、チャットなどのコラボレーション機能を乗せている。

ウェブ制作を軸としているため、デザインファイルやプロジェクト資料、ローカルのディレクトリと同期する必要がないファイル専用のファイルストレージ機能があり、PhotoshopやIllustratorのデータをuniversions上でプレビューし、コメントや履歴管理もできるのが特徴」(ユニマル今熊真也氏)

2014年7月に正式版をリリースしたuniversions。ユニマル自身が鹿児島でのIT会社であることから、同じ場所にいなくてもリアルタイムでコミュニケーションを取りながら仕事ができる、チーム内のコラボレーション機能を求めていたことも大きいという。また、プロジェクトごとにファイルが自動で同期されるテスト用ウェブサーバーも用意されており、設定や運用の手間なくウェブサイトの制作と確認がuniversions上で行える。

リリースから1年弱が経ち、universions内の作成プロジェクトは2000件を突破。また2015年4月からはデジタルハリウッドが運営するエンジニア養成講座「ジーズアカデミーTOKYO」の公式ツールに採用されている。当初はフリーランスのクリエーターの利用が多かったが、最近ではウエブ制作会社単位での利用も増え、細かなニーズに対応するためのサービス拡充を目指して今回の資金調達に踏み切った。

「ウェブ制作のフローをカバーするために、本番サーバーへのリリース機能も現在提供している。ユーザが用意しているサーバーにリリースするだけでなく、サーバーの調達から管理・運営までをuniversions上でカバーできるようにしたい。また、外部サービスとの連携強化や外部チャットサービスへの通知、外部リポジトリサービスとのデータ連携、コンバート機能など、既存プロジェクトがのuniversionsへの移行や併用がしやすい仕組みをつくっていきたい」(今熊氏)

また、JavaScriptや大量のコーディング作業、短納期のプロジェクト等にリアルタイムに対応できる人材をアサインできるクラウドソーシングのような機能の実装も検討している。ユニマル自身が地方で起業し、普段は受託などの制作をしているなかから見えてきた課題をサービスにしたuniversionsなだけに、制作現場における課題を円滑に解決するツールを自分たちが一番求めているサービスであるともいえる。

出資先の宮崎太陽キャピタルは、おもに南九州地区のベンチャーに出資をしている投資会社だ。ユニマルが掲げる「地方にいることのデメリットをなくす社会をつくる」というビジョンと、リモートワークなど遠隔でも仕事がスムーズに行えるuniversionsというサービスを応援するために今回の出資となった。

地方にいながら世界各地のクリエイティブを担おうと考える企業も多く、制作環境の快適さからあえて地方に移住したり支店を構える企業も増えてきた。そうした会社のB向けツールとして浸透させ、地方からリモートワークの新しいあり方をユニマルはつくりだそうとしている。

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