重力発電なんて、不可能に思えるかもしれない。しかし、ロンドンの2人のR&Dデザイナーは、電力を発電し、照明をつけたり、ラジオを動かしたり、充電するのを重力だけで行うという。
彼らは、クラウド・ファンディングの Indiegogo で資金調達の目標額を5.5万ドルに設定したが、調達終了の20日前の段階で調達額は26万3,718ドルに上っており、このプロダクトを1台あたり5ドルで大量生産できるという。
Martin Riddiford と Jim Reeves は重力ランプの研究と開発に4年の歳月を費やした。世界の人口のうち、15億人はいまだ安定した電力供給を受けることができず、彼らは灯油ランプを使っているという。
灯油ランプを使うと燃焼ガスを吸って発ガン率が高まるだけでなく、インドでは、誤って灯油ランプをひっくり返し、毎年250万人がヤケドを負っている。また、発展途上国では、灯油ランプの燃料コストは、世帯収入の10〜20%を占めている。
重力発電のセットは、重力ランプと袋からなっている。20ポンド(9キログラム)の砂や石の入った袋を重力ランプの下に吊るすと、滑車が引っ張り上げられることでエネルギーが生成され、部屋のLED照明を30分間照らすことができる。その後は、砂袋を再び戻せばよい。以下はそのデモビデオだ。
このプロジェクトには既に何千人という支持者がいるが、10ドルの寄付で、Martin や Jim に謝意を伝えることができ、100ドルの寄付で、自分の重力ランプが得られるのに加え、発展途上国の村に3台の重力ランプを寄贈できる。5000ドルの寄付者のうち4人は、ランプの頭の部分に名前かロゴを入れる権利を得られる。
最初に生産される1000台の重力ランプは、非政府組織(NGO)や非営利組織(NPO)の協力により、アフリカやインドに無料で寄贈される。
2人のデザイナーに賛美を。そして、世界をよりよい場所にしようとしている Indiegogo にも拍手を。
出典:Venture Beat 写真出典:Colin Whiteside
【via TechOrange】 @TechOrange
著者紹介:林子雲(リン・ジーユン)
ビジネススクールを卒業。ミュージシャンで、量産ビジネス、ビジネストレンド、デジタルテクノロジーに関心がある。オンラインの世界は無限に飛ぶことのできる觔斗雲のようで、より多くの新しい産業を生み出すことができるだろう。觔斗雲に乗らないのかい?
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