矛盾した思考を持つチームを作れ−−アエリア須田氏が語る「ビジネスに必要な武器とチーム作り」

by Eguchi Shintaro Eguchi Shintaro on 2013.7.30

事業には苦労や困難が待ち構えている。そうした壁を乗り越えるためには、様々な判断軸をもとに決定をし、決めたらとことん進むことで道を切り拓く意思が必要だ。

アエリア取締役の須田仁之氏は、これまでにイマジニア、ブロードメディア、アエリアなどのいくつもの企業のIPOを経験した人物だ。

同氏がMOVIDA SCHOOLで語った、ビジネスに必要な武器とチーム作りについてまとめた。

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ブロードメディアのIPO事例分析

新卒でたまたま入社したイマジニアでIPOを知り、その後、ブロードメディアやアエリアでは自らがIPOを牽引する立場になった。

ソフトバンクの子会社として衛星放送事業を展開していたブロードメディアでは、社員5人ながらすぐに利益10億円を出し、創業から上場準備をしていた。コンサル出身の上司が優秀で数字に強く、ハードネゴシエーターだった。また、ビジネスモデルはスカパーの販売をするための代理店網を構築し、ハードウェア代金を顧客に無料で配り月額フィーで回収するモデルを組んだ。投資リスクが大きく、獲得後のユーザ管理は大変で簡単にはできないかもしれないが、確実なビジネスモデルだった。

ゼロリセットで再スタートを図った

アエリアは創業当初に5億円の資金調達を実施したが、経営に難がありすぐに資金が尽きてきた。そこで、ブロードメディアのIPO実績をもとに途中から私が参画し、4年を費やした事業を売却し株主に返済してゼロリセットで再スタートした。そこから、一年半で上場を果たすことができた。

ビジネスモデルは、大規模サイトの運営などの受託開発、受託で得たノウハウをもとにサービスを展開したモバイルゲーム事業、ブロードバンド先進国の韓国に目をつけ、サービスを輸入しローカライズするオンライン事業を軸に展開した。

若い時はノリとハッタリで強気に攻める

アエリアの場合は、4年仕込んだ事業を売却してゼロから再スタートした。それは、自らを危機的状況に追い込み、発破をかけるためでもあった。若い頃は、とにかく若さを武器にノリとハッタリで強気の姿勢をとって攻めていった。創業直後で資金調達をした時は、私は他の会社のサラリーマンだったが二足のわらじ状態で手伝いをした。フルコミットできない人材であっても、何かと巻き込んで形にしていくのはとても重要だと感じた。その結果、短期間でゼロスタートでも形にすることができた。

波が来たら躊躇なく突っ込め

大きなビジネスチャンスの波が来たと思ったら、とにかく前のめりで突っ込んで行くことだ。その波に乗れるかどうかで変わってくる。そのためには、日々感度を高めておき、波にいつでも乗れる準備をしておき躊躇なく突っ込むことだ。ベンチャーの価値は「無茶」が出来ること。無茶だと思っても前のめりで突っ込むことだ。

資金調達やビジネスモデルをしっかりと考えること

よく「事業プラン」を見てくださいと言われるのだが、既に類似サービスがあるプランで何の差別化も書いてないものなどは論外。もっと徹底的に調べて欲しい。また、チームを作れない人もいるが、仲間になる人をとことん探すか、それでも駄目ならば自分でやるしかない。

資金調達ができない人は、自己資金でやるか、そもそもとしてビジネスモデルができていない可能性があるため、再度練り直す必要がある。プロダクトやサービスができない人は、2の手や3の手、4の手を考えて打っていこう。試行錯誤することが大事だ。

経営的な致命傷を負わないよう計画性を持とう

資金調達をしたが、儲からない人もいるだろう。その時はそもそも儲からないプランかもしれないという考えを持ち、もう一度ゼロベースで考えてみよう。それでもダメなら、違うのをやり直すしかない。また、できるだけコストを切り詰め、節約し資金をショートさせないようにしよう。そのためには、経営としての致命傷を負わないように計画性を持ち、お金の使い方に対して慎重になることだ。

組織としてのコミュニケーションを忘れるな

事業を進めて行くと、役員や仲間との別れがあることもしばしばある。優秀ならば、あらゆる引き止め工作をしよう。そして、別れが起きたことに対して反省し再発防止の策を考えよう。それでも駄目ならば、出戻りを了承し譲歩する。

組織として10人を超えるほどの規模になると、それに付随する問題が出始めてくる。組織をマネジメントするためには、調整は必要だ。面倒だと考えず、しっかりと解決のための施策を打とう。その多くは、日々のコミュニケーションによって解決することも多い。

矛盾した思考を持つチームを作れ

チームをしっかりと作れと言われるが、なぜチームを作れと言われるか。なぜ、自分と違う異なるタイプの性格や人材でチームを編成したほうがいいと言われるのか。それは、ビジネスを進めていく上で、日々矛盾した問題にぶつかることが多いからだ。時に楽観と悲観、現実と妄想の思考の間を行き来しながらチームの中で思考をブラッシュアップし、ビジネスを進め解決策を見出すことが重要だ。

早めに失敗し、失敗を糧に前に進め

ベンチャーは、とても難易度の高いゲームだ。日々、気合を入れてハードワークし続けなければいけない。だからこそ、とにかく優秀な人を巻き込もう。ベンチャーの多くの失敗は、実力が無いに尽きる。実力をつけることが第一だ。

実力をつけるためには、経験や場数がどうしても必要になってくる。やってみないと分からないことも多い。早めに失敗をし、徹底的に反省をして次のステップの糧としよう。そして反省の結果、最後は楽観的になること。これが大事だ。

時間の使い方、努力の方向性を間違えるな

実力のある人に相談をすることは大事だ。あの人だったらどういう判断をするか、などの判断思考を真似てみることだ。ビジネスは、時間の使い方、努力の方向性との戦いだ。努力の1つとして、芸は細かくなっておいたほうがいい。神は細部に宿ると言われるように、プロダクトやサービスのみならず、資料やプレゼンなどの細かなところにまで注力できるか。小さなこだわり1つで物事が変わってくる。どんなことにも意識をもって行動して欲しい。

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