ご近所の家庭用3Dプリンターを使って、1,000円から3Dプリントを楽しめる「3D printer network」

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家庭用3Dプリントサービス「3D printer network」

3Dプリンターに興味はあっても、わざわざ3Dプリンターが設備された施設に出向いてまで何かを出力する人はまだまだ少ないのが現状です。また、購入するには高過ぎるし、そもそも使う頻度も高くない。そんな人に対して、より3Dプリンティングを手軽にしてくれるのが家庭用3Dプリントサービス「3D printer network」です。

家庭用3Dプリンター保持者と使いたい人を繋げる

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3D printer networkは、家庭用の3Dプリンター保有者と3Dプリントしたい人を繋げるプラットフォーム。3Dプリンターを既に持っている人の遊休時間を利用して、3Dプリンティングを1,000円から気軽に使うことができます。一方の3Dプリンター保持者は、パートナー登録をすることで造形依頼を請け負うことができ、ちょっとしたお小遣い稼ぎに。3月11日のリリース後、既に数十件のプリンターが登録されています。

家庭用3Dプリンターを使いたいユーザーは、オンラインで3Dデータを入稿することが可能。希望機種、素材、造形サイズなどに応じて、近所の適切な3Dプリンター保持者と繫がることができます。これまでに集まっているのは、UPシリーズ、Cubeシリーズ、MakerBotシリーズなど、20〜30万円前後の家庭用プリンターです。プロダクトの簡単な形状を確認するための試作製作や、雑貨やホビー用品の造形などといった用途で活用されています。

案件にディレクターがつくことで活用の敷居を下げる

3D printer networkの運営会社は、もともと「3Dayプリンター」という業務用に特化した造形サービスを運営しており、その中で「家庭用3Dプリンターで安く造形したい」という声が多く聞かれました。海外には、「3D HUBS」という同様の3Dプリントネットワークサービスが存在しますが、日本ではまだまだ認知が低く、国内の登録台数も15台ほどと数が限られています。

日本で同様のサービスを展開するにあたって、ユーザーと3Dプリンター保持者が直接連絡を取り合うという投げっぱなしの仕組みでは敷居が高いだろうと考えました。また、そもそも3Dプリンターに関する知識不足などから使い方が想像できず、造形したいものがないという課題も。同社の内野博之さんは、クリエイティブに何を創造するという使い方以外にも、例えばカーテンレールの部品が壊れてしまったといった場合など日常的にも3Dプリンターを活用できると話します。

「3Dプリンターを気軽にして敷居を下げるために、1案件に必ず1人がディレクションに入り、3Dデータの作成相談やデータチェックを行うような仕組みにしました。また、面白い3Dデータなどをメルマガで配信して使い方を提案することで、3Dプリンティングそのものを啓蒙していきます」

まずの目標は、2015年末までに3Dプリンターの登録台数1,000台。約10,000台あると言われる日本の家庭用3Dプリンターの10%のユーザー確保を目指します。

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