「会社をたたむことも考えた」ーー事業転換で生まれた女性向Q&Aの「ママリQ」、BDVなどから資金調達

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2015.3.3

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Connehitoの代表取締役、大湯俊介氏

女性向けQ&Aアプリ「ママリQ」を提供するConnehitoは3月3日、B Dash Venturesおよびプライマルキャピタルを引受先とする第三者割当増資を発表した。調達した金額は総額約1億5000万円で、払込日や株式比率などの詳細は非公開。調達した資金を元に現在提供中のサービス開発を強化するとしている。

Connehitoが現在運営しているのは出産や子育てなどのハウツーをまとめた情報サイト「ママリ」と、ユーザーによるQ&Aアプリの「ママリQ」の二つ。共に女性特有の課題を解決する目的で情報配信およびコミュニティを形成しており、月間の閲覧ユニークユーザー数は合計で100万人を突破、Q&Aのコミュニティは(直近2月の)前月比で140%成長するなど、ユーザーのニーズを掴みつつある状況だという。

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さて、Connehitoの代表取締役、大湯俊介氏のことを知ってる人は少しこのニュースに驚くかもしれない。なぜなら彼は以前クリエイター向けのポートフォリオサービス「Creatty」をずっと運営していたからだ。創業は2012年1月、シードアクセラレーターのMOVIDA JAPANに参加していた当時、私も何度か取材をしていた。

ただ、その時から持っていた疑問ーークリエイター向けという限られた市場でどこまでトラクションが得られるのか、という問題はやはり大きかったらしい。大湯氏が力不足と表現していたように、Etsyのような海外勢とやり合うには少し骨の折れるテーマだったようだ。ーーそして彼らは方向転換を決意する。

「会社をたたむことも考えてました。でも創業メンバーと話し合って、もう一回勝負しようって気持ちを切り替えたのが2013年の年末ぐらいです」(大湯氏)。

そうして生まれたのがママリの原型となるサービスである。彼らが創業時にいくつか考えていたアイデアのひとつに「体の情報をアーカイブする」というものがあり、まず手始めに関連する情報コンテンツをとにかく書きまくったのだそうだ。

「2014年に入って健康全般のサイトを立ち上げて、怪我とか肩こりとかそういう記事をみんなで毎日書いてました。1カ月ぐらいやった時にあまり刺さってる感じがなくって、いろいろ調べてみたんです。そしたら400本ぐらい書いてる記事の中で唯一読まれていたのが陣痛タクシーに関する記事だったんです」(大湯氏)。

大湯氏も実は23歳の若さで結婚し、子供を授かるなど出産や育児についての課題を感じる一人でもあった。この記事の発見と自身の体験が合致した大湯氏は、女性の課題解決にテーマを絞ることを決意。これまでの記事を全て捨ててママリを公開することになる。

ママリ_mamari____妊娠・出産・子育ての疑問を解決するママ応援サイト

前述の通りアクセスは好調ながら、100万人という数字は決して大きくはない。もちろん、今回の調達で更に数字は伸びるだろうが、彼らはどこに事業のポイントを見出しているのだろうか。大湯氏はママリの後に立ち上げたQ&AコミュニティのママリQがその鍵となるという。

「女性のイベントというのは人生においても大きな転換期になるんです。例えば私もそうでしたが、子供のために貯蓄をしたり、保険を買ったり。家もあるでしょうし、車などの購入を考える人も多いと思います。ここに大きな事業チャンスが眠っていると考えています」(大湯氏)。

Q&Aは記事情報を単に読んで終わりというメディアではなく、ユーザーが積極的に参加して自身の持つ問題を共有してくれるところにポイントがある。それらの情報をしっかり分析し、適切に課題を解決するソリューションを提案できれば、そこには確かにビジネスチャンスが見えてくるかもしれない。

ママリQ_-_ママの疑問を解決する女性限定Q_Aアプリ

これはお金の課題に対して適切な解を提案しようとしているマネーフォワードの世界観とも似ている。もちろん個人情報の扱いなどは大いに検討課題に上がってくるだろうが、よい情報とのマッチングを否定する人は少ないだろう。

大湯氏には今回参加したベンチャーキャピタル以外にも、コーチ・ユナイテッドの有安伸宏氏やANRIの佐俣アンリ氏など、若手経営者や投資家で応援している人も多い。私も招待制イベントでスタッフとして活動する大湯氏に会うたびに事業の状況を聞いていたので、今回の方向転換がより多くの人たちのためになることを期待している。

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