「ルパン三世のような仕事の仕方が好きなんです」ーーPRパーソンが集まるコミュニティサービス「PR Table」が目指す未来

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PRパーソンたちが登録している「PR Table」というコミュニティサービスがある。個人のPRパーソンたちが、自分のスキルや得意領域、プロフィールなどを登録しておくことで、互いに仕事の相談ができるというものだ。

このコミュニティは完全招待制となっており、登録されている人数は100名ほど。サービスを運営するPR Tableの代表取締役社長の大堀 航氏と、代表取締役の大堀 海氏は兄弟で会社を経営している。それぞれ、PRエージェンシーやスタートアップでのPR業務、キャスティングの仕事などを経験してきている。

PRの仕事は個人のネットワークや企画力によるところが大きい。だが、個人では受ける仕事のスケールがなかなか大きくならない。大きな案件を受けるためにはチームになる必要がある、こうした彼ら自身のニーズからこのサービスは誕生した。大堀海氏は、「PR Table」を通じて実現したい働き方をこう表現する。

「ルパン三世のような仕事の仕方がずっと好きなんです。プロジェクトがあるときだけ集まって、互いのスキルを活かしてチームで仕事をする。次に集まるときまでは各自仕事をする。そんな働き方がもっと増えるといいと思っています」

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大堀兄弟が考える「次世代のPRパーソン像」は、何もPRの仕事を経験した人だけに限らない。マーケターやライター、編集者など、ネットワークや企画力を備えた人材を「PRパーソン」だと捉えており、「PR Table」にもそういった人々が参加している。

「PR Table」の機能

「PR Table」には、PRパーソンを検索する機能と、コミュニティに投稿する機能がある。案件に合わせて仕事をお願いしたい相手を探したり、知りたいことや募集したいことなどがあれば、投稿して呼びかけることができる。

3.プロジェクト機能

本日、「PR Table」には新たな機能が追加された。新機能「プロジェクト機能」は、サービスに登録しているユーザが関わったプロジェクトを登録することができるというものだ。

フリーランスが企業と仕事をしようとすると、ポートフォリオの提出を求められることもある。プロジェクト機能では自身のポートフォリオをまとめておくことができ、PDFで出力可能なため、そのまま提出することも可能だ。

ポートフォリオが用意されていれば、コミュニティ内で仕事を相談し合うこともやりやすくなるだろう。

「PR Table」を通じて生まれる仕事

「PR Table」は、PRパーソンを求めている企業とのマッチングを行っている。たとえば、本誌でも紹介したことのあるスマートロック「Akerun」を開発しているフォトシンスは、「PR Table」を通じてPRのアドバイザーを獲得した。

現在、フォトシンスを担当しているPRパーソンは、フォトシンスと毎週の定例会議や、有識者、記者とのクローズドで小規模のサービス説明会を開催するなどネットワーキングをサポートしているという。

現在、「PR Table」を通じたマッチングは完全に無料となっている。大堀兄弟は「このコミュニティは参加者にとって居心地のよいものにしたい。マネタイズは他の面で考えています」と語る。

変化していく「PR」という仕事

大堀兄弟は、事業をスケールさせるための新しいサービスを秋ごろにリリースすることを予定している。こちらのサービスで、マネタイズも狙っていくという。詳しくはまだ言えないとのことだったが、新しい価値観を持ってプロダクト開発に取り組む彼らから生まれるサービスがどのようなものになるのだろうか。

「企業はこれまで技術力やデザインといったものが他社との差別化の要因でした。これから先はコミュニケーションが非常に重要になっていくと考えています。そして、人々の働き方も変化する。企業とスキルを持った優秀な人材との関係性も変化していくはずです。」

そう大堀 航氏は語る。優秀なPRパーソンが集い交流し、PRパーソンを求める企業とのマッチングが行われるコミュニティと、スケールさせるための新サービス。彼らが生み出すプロダクトが、どのような変化をもたらすのか、楽しみだ。

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