2013年、インドネシアでは教育系スタートアップがさらに加速するか?

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【原文】

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先日、インドネシア通信企業最大手のTelkomselは親会社Telkomとともに、インドネシア全土の高等教育機関100校と中学校(標準都市地域)1000校にwifiアクセスポイントを開設することを発表した。これは、今年末までにインドネシアの高等学校に10万か所のwifiホットスポットを開設し、それ以降にホットスポットをさらに増やして行くという同社の計画に沿ったものだ。

これは素晴らしいニュースだ。インドネシアの学生が今までよりも簡単に、しかも手頃な料金でオンラインにアクセスすることができるようになるからだ。そこで、私が問いたいのは、これがインドネシアに新たな教育系スタートアップを繁栄させる助けになるのかということだ。

筆者は以前、インドネシアにはオンライン学習業界のスタートアップが不足していると述べたことがある。これは、元教師である私が個人的に気になっていることだ。ソーシャルメディアなどの他の業界には数多くのスタートアップが存在し、その差は歴然としている。

こういった状況の最大の原因の1つは、インドネシアの学生がオンラインにアクセスするために必要な設備が不足していることだと考えている。だが、遂にその問題が対処されつつあり、学生はまもなく、わずか1000ルピア(10セント)でインターネットに1日中アクセスできるようになる。だから、起業家は真剣になって教育業界にもう少し目を向け始めるべきである。その理由は3つある。

1.競争の欠如

まず、インドネシアには現在、eラーニングのスタートアップがあまり多く存在していない。私の意見では、インドネシアで1番大きな教育ウェブサイトは同国の教育文化省が開発したRumah Belajar(「学習の場」という意味)だと思う。

Alexaによると、このウェブサイトは同国で447位にランキングされているようだ。同サイトは教師と学生をオンラインでつなぐバーチャル授業を提供し、インドネシアの学生に学習教材(写真下)を提供している。これらの教材のなかには、無料の電子書籍やたくさんの無料オンライン学習教材もあり(なかにはフラッシュ形式のゲームもある)、これに関しては非常に良いと思っている。

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同サービスのマイナス面は、政府がサイト、特にすべての重要なリソースページを適切に維持していないことだ。ダウンロードできない書籍が複数あり、読み込まれない写真もたくさんある。「パスワードをお忘れですか?」というリンクは機能さえしていないと思う。

バーチャル授業のページはいいのだが、オンラインに教師によって提供された教材は1つもない。さらに、このサービスを利用している教師があまりいるとも思えない。というのも、私が同サイトで見つけられる教師は同プラットフォームで教師として教えている管理担当者の人たちだったからだ。

これが、インドネシアでおそらくナンバーワンのeラーニングサイトだ。このサイトはインドネシアの教育業界を象徴している。つまり、興味深いが、コンテンツが不完全で、ユーザインターフェースが非常に悪いということ。

Akademi BerbagiIndonesia Mengajarは、ユーザインターフェースのよい面白い教育サイトの例だが、これらのサイトは完全なeラーニングプラットフォームというよりは、オフラインで行う無料の教育活動だけに活用されている。Akademi Berbagiは現在、何らかの理由でアクセスができなくなっている。

海外発の教育サイトはどうだろうか?英語の表記や音声によるサービスは、インドネシアのほとんどの学生には容易に理解されないだろうと思う。何か新しいことを学ぶ場合には特に難しいだろう。なので、Khan AcademyVuclipの新しい学習チャンネルは興味深いのだが、インドネシアの学生が理解できるほどローカライズがされていない。

2.望ましい環境への接続

credit: magnumphotos.com
credit: magnumphotos.com

次に、学校におけるウェブへのアクセスが向上すれば、教育系ウェブサイトの新規ユーザも増えるかもしれない。以前は、教育系スタートアップが獲得できるユーザのベースは小さかった。

というのも、自宅のパソコンから学習教材にアクセスできるのは中~高レベルの収入が得られる家庭の子供だけで、それ以外の家庭の子供はインターネットカフェに行かなければオンラインにアクセスできず、インターネットカフェでは、子供は勉強するよりもオンラインゲームで遊び始める傾向があるからだ。

だが、今後は、より多くの学生が学校でインターネットにアクセスできるようになり、学校では教師が教育系のサイトにアクセスするよう促すことができるし、おそらく授業にもオンラインの教材がより多く取り入れられるだろう。ゲームに関しては、この新たなwifiネットワークでオンラインゲームへのアクセスを学校が禁止するかどうかは各学校の判断に委ねられる。

Telkomは、2015年までに最大で1000万ヶ所にwifiホットスポットを開設することを目指している。だから、市場の可能性は確実に大きい。インドネシアでスマートフォンが安くなりさらに購入しやすくなっていると事実に加え、今では教育系アプリへのアクセスもしやすくなっている。

もちろん、教育市場の可能性は学生だけではない。親と教師もオンライン教育には大きな関心があり、彼らもまた大事なユーザであり顧客でもある。昨年シンガポールで開催されたStartup Arenaの優勝者は、Teamieという教育系ディスカッションプラットフォームだった。中国では、子供が何を学んでいるかについて親の関与を高めることを目指すSanRenXingのような親向けのソーシャルネットワークもある。

3.始めるには今がいいタイミング

3つめの理由は、素晴らしい教育系スタートアップを作りたいなら、今がその時だということ。この言葉に尽きる。どんな事業でも、ライバルに先駆けて事業をスタートさせることはメリットとなる。現時点ではインドネシアに競合サービスがあまり存在しないことからも(少なくとも、良いユーザインターフェース、もしくはスマートフォンアプリに関しては)、ユーザからの注目を浴びるのは簡単なはずだ。

私は、独自のeコマースサイトを構築したい人、もしくはソーシャルアプリをローンチしたい人にとっては、2013年が素晴らしい1年となるだろうと思う一方で、教育関連のスタートアップがもっと増える1年になってほしいと願っている。インドネシアの教育問題を解決することが、この国の経済を前進させる非常に重要なアプローチであることが証明されるかもしれない。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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