
サイバーエージェントの通称「藤田ファンド」(リンク先はCNET JAPAN)一号案件はBASEだった。
無料でインスタントにコマースを開始できるBASEは10月23日、サイバーエージェントを引受先とする第三者割当増資の実施を発表した。金額は総額2億円で払込日は10月末日の予定。冒頭の通り、本案件はミドル・レイターステージを主にターゲットとするサイバーエージェント投資事業本部での一号案件となる。
また、BASE代表取締役の鶴岡裕太氏によると7月にもサンエイトインベストメントから5000万円の資金調達を実施しており、2013年1月に実施したEastVentures、パーティーファクトリー及び個人からのシード資金と合わせると、総額で2億7300万円を調達したこととなる。
きっかけは家入一真氏と藤田晋氏の「Twitter会話」から
きっかけは8月のこの「Twitter会話」からだ。
たまたま戻った福岡で何故かCA藤田さん @susumu_fujita と呑む夜。BASEへのご出資お待ちしております笑。
— 家入一真 苦情→08044431800 (@hbkr) August 22, 2013
いつの間にか見失いました。BASEなんて喜んで!RT @hbkr: たまたま戻った福岡で何故かCA藤田さん @susumu_fujita と呑む夜。BASEへのご出資お待ちしております笑。
— 藤田晋 (@susumu_fujita) August 22, 2013
「藤田さんと初めて会ったのは4カ月前ほどです。その後、サイバーエージェント・ベンチャーズ主催のRising Expo(9月初旬開催)の後にお会いして主要KPIなどのお話をしました。そこでほぼ決定のようでした」(鶴岡氏)。
8月頃のBASEは伸び盛り、流入元を調べてみるとfacebook、Twitterの次にAmebaがある。そこで鶴岡氏は藤田氏と会う予定になっていた共同創業者で取締役の家入一真氏にアピールを依頼したところ、まさかの出資依頼をツイートしたのが上記の会話だ。「てっきり会って話すると思ってたらツイートだったので驚きました(笑」(鶴岡氏)。藤田氏が興味ありと返信しているのを私も見てこれはと驚いたのを覚えている。
今回調達した資金は主に人材獲得に使われる。現在12名いるメンバーを20人にまで拡張、開発者や運営サポートがメインだそうだ。また、マーケティング関連も強化し、広告投入などの実験も開始するとしている。
「現在は5万店舗ほどで、オープンしてから11カ月ですが、毎月平均すると10%ほどの成長率で店舗獲得しています。またiPhoneアプリを出したことで、売る側の体験や環境は大きく変わっているようです。例えばハンドメイドのユーザーなんかは全てiPhoneで撮影から出品、店舗管理まで実施されているところもあります」(鶴岡氏)。
ウェブの閲覧アクセスは7割がモバイル関連と、完全にスマートフォンシフトしたトレンドを掴んだ流入構成になっているのも、BASEの特徴のひとつだ。事業への移行についても「計画はありますが、順調に成長している間はさらに伸ばせるように注力して無理には事業フェーズに移行するつもりはありません」とのこと。
本件については、鶴岡氏と家入氏の対談があるのでこちらを合わせてご覧頂きたい
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