リーディングマークが動画就活サイトrecme(レクミー)をローンチ、サイバーエージェント・ベンチャーズから5,000万円の調達を発表

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写真は、アメリカHireVue社のイメージビデオから。
写真は、アメリカHireVue社のイメージビデオから。

東京に拠点を置くリーディングマークは5日、ユーザが動画をアップロードすることで、就職活動・採用プロセスを簡素化できるサイト「recme(レクミー)」のアルファ版をローンチしたと発表した。recme の立ち上げに際し、同社はサイバーエージェント・ベンチャーズから 5,000万円を調達したことも明らかにした。

リーディングマークは2008年創業者兼代表取締役の飯田悠司氏が東京大学在学時に設立したベンチャーで、年間、日本や中国の有名大学出身の就活生15,000人、一イベントあたり約1,000人の学生を就活イベントに集客している。大手企業を顧客に持ち、各社の新入社員採用のコンサルティングなども手がける。

調査によれば、就活生の内定保有者が内定先に満足している割合は82.6%(マイナビ2012年調べ)であるのに対し、就職後の雇用満足度は16.6%(労働白書2008年度版)と極めて低水準の値を示している。また、平均的な就活生の訪問企業数は100社を超えており、企業の面接官にとっては、目の前に居る学生が自社に入社してくれる可能性は1%未満ということになる。リーディングマークは、動画を使って学生に自身をアピールしてもらうことで、就職活動における需給のミスマッチを無くし、面接におけるムダなプロセスを省こうとしている。

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代表取締役 飯田悠司氏

動画を使った就活のことを、当社ではドー活と呼ぶことにしました。ドー活で、すべての面接プロセスを代替できるとは思っていません。最終面接は Face-to-Face でしょうが、一次面接や二次面接はドー活で置き換えられると考えています。動画を使えば、面接官は書類選考ではわからない応募者の人物像が把握できるでしょう。学生は自分をアピールする動画を撮って、それを複数の企業に提出することもできますし、それぞれの企業からの題目に基づいて、それに対応する動画を撮影し投稿してもらうこともできます。

料金については、企業が recme 上で就活生の採用を募る場合は、完全成功報酬型で1人の採用につき60万円(年内はキャンペーンにより、先着50社は1人目の採用が無料)、企業がホワイトラベルでASP利用する場合は、システム料として月額3万円(年内は無料)で提供するとしている。就活解禁日となる12月1日からサービスの運用を開始し(ベータ版をローンチ)、 この時点でベンチャー50社、大手企業25社を recme 上に揃える計画だ。

海外における動画を使った就活の導入事例を見てみると、アメリカでは HireVue が広く利用されており、同社は2009〜2013年の4ラウンドで総額5,300万ドルを資金調達している(HireVue の詳細については、このブログの記述が詳しい)。日本では、世界展開を図る楽天を筆頭に、動画を使った採用面接が頻繁に行われていると聞くので、この分野の成長の可能性には大いに期待することができるだろう。

リーディングマークでは、recme における初年度の取扱企業数100社、取扱就活生1万人を目指している。

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recme の画面(アルファ版)

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