ツール・ド・東北でデビューしたLemonadeは友人とのスポーツを楽しくしてくれるフィットネス系ログサービス #tourdetohoku

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経済産業省の統計調査(※1)によると日本のフィットネス人口は300万人で、日本国民のざっくり2%が積極的な運動管理を実施していることになる。逆にいえば大多数は運動が苦手だ、ということにもなる。

そんな人に役立つのが数多くあるスポーツ管理アプリだ。Nike+やRunkeeper、バイクであればRoad Bikeなど海外サービスを使っている読者の方もいるのではないだろうか。

そして今日またひとつ、この分野に新入りが入った。国産だ。

Lemonade Lab Inc. は11月2日、ランとバイクのレコードサービス「Lemonade」のベータ版を公開した。

石巻で開催されたツール・ド・東北の公式サービスとしてお披露目されたLemonadeはiOSAndroid向けアプリで、ランニングとバイク(自転車)のトラッキング(追跡)やログのレコードノート、友人とのソーシャル・タイムラインなどを通じて日々のフィットネス管理をサポートしてくれる。

「友人と運動を楽しむ」というコンセプト

今回、このツール・ド・東北の会場である石巻市に入り、サービスの取材をしてきた。

このツール・ド・東北は、最長160kmのコースとなる三陸の自然を走りながら、被災地域の今も知ることができるロードバイクのレースイベントで今年が初めての開催となる。(記事下にフォトレポートも掲載)

私は朝8時から開始したレースに参加したLemonadeのチームが、タイムラインにポストするレース状況などを眺めながら、今、どこにいるのかをウェブで確認したり、コメントしたりしていた。

通常、同様のレコードアプリは「記録」が中心の導線で、それ以外の友人との共有機能はおまけ的な側面が強い。どちらかというとLemonadeは逆の設計といえるかもしれない。

メインの導線はタイムラインになっており、フォローしている友人がいま何をしているのか、どこにいるのか、そういった情報が並ぶ。

プロジェクトを牽引する加地邦彦氏と孫泰蔵氏

このプロジェクト、実は意外な人が牽引している。孫泰蔵氏と加地邦彦氏だ。加地氏は泰蔵氏の大学時代の後輩で、金融業界経験後にスタートアップしている起業家。


写真:加地邦彦氏

二人は「どうせなら趣味とビジネスをマッチさせたものをやろう」と共通の趣味だった自転車をテーマに選択、「スポーツで盛り上がるサービスにしたい」とプロジェクトをスタートさせた。

これまでのログ系のサービスはよくできている反面、何かが足りない。「知らない人とバーチャルに競っても楽しくない。それは本質じゃない」。スポーツはみんなでやるから楽しい。「どうせならみんなで一緒に走れるサービスを」とLemonadeのコンセプトが決まる。


写真:孫泰蔵氏とLemonadeチーム

トレーニングした結果をタイムラインで共有したり、一緒に走ってる友人がどこにいるのかをマップで確認したり、そのレースを通じてさらにスポーツ仲間が増える。スポーツの前、最中、後と楽しめるものを目指していると、今後の展開を含めて話してくれた。

東京マラソンや皇居ランといった大勢の参加するスポーツでは参加者だけでなく、沿道で応援するユーザーも写真をポストすることもできるので、今後サービスがしっかりと進化していればまた違った楽しみ方も発見できるかもしれない。

ベータ版でまだ完成していない箇所があるそうで、若干チグハグした印象もあるが、純粋に私はタイムラインに参加して楽しかった。

おまけ:ツール・ド・東北フォトレポート


イベントは東北復興支援の一環として開催される。


全国からロードレーサーが石巻に集結。


地元名産やスポンサーなどのブースが並ぶ。


ソフトバンクが設置したバルーン型の電波(Wifiらしい)基地局。


今回、ネット系スタートアップ関係の方も多く参加していた模様。写真は泰蔵氏とトリッピースの石田言行氏。


※1:出典:経済産業省『特定サービス産業動態統計調査

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