マーケットプレースのEtsyがSquareタイプのカードリーダーを提供、このモデルが理にかなってるワケとは

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<ピックアップ>Etsy Launches In-Person Payments for US Sellers

気がついたらハンドメイドから通常のコマース・マーケットプレースに拡大したEtsyですが、面白い展開を開始するようです。

決済にSquareタイプのリーダーを提供、こちらはオンラインマーケットプレースのEtsyとシームレスに連動し、例えばオフラインの実店舗でものが売れた場合、このリーダーを使っていればオンラインの在庫にも反映される、という具合なのだそうです。便利。

リーダーは無料で、スワイプ毎に2.75%の手数料が必要ですが、このような有人販売の場合はEtsyのトランザクションフィー3.5%は不要になるとのこと。

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ここまでの概要でピンときた方はコマース関連の情報に敏感な方ですね。そうです、BASEやSTORES.jpなどのコマース、各種フリマアプリにもこれは当てはまるわけです。

そもそもマーケットプレースは手数料モデルですので、利幅が薄く、いくつかの売り上げ構造を作らなければなりません。決済ももちろんその一つですし、よく言われているのは短期融資で「Amazonレンディング」なんかがその例です。メルカリも以前の取材でビジネスモデルのひとつとして興味を示していました。

一方、Squareタイプのビジネスはこちらも手数料ビジネスですから利幅が薄く、当のSquare自体も苦戦が伝えられ、リアルビジネスの買収などで利益構造の改善を試みていると言われている状況です。

つまり、この両者がくっつけばいいわけです。Etsyの事例はその典型でしょう。国内Eコマースの普及率は諸説ありながらやはり10%未満、まだまだリアル店舗が多いわけです。オンラインとオフラインを股にかけるソリューションが「決済」であるならば、コマース事業者がこの分野に目をつけないはずはありません。おそらく近い将来、どこかのプレーヤーがやりだすでしょう。

コマースから始めるのか、決済から始めるのか。ちなみにSquareは当然こんなこと考えてるわけで、結構初期にマーケットプレースを始めましたがあまりその声は聞こえてきません。ということはやはりコマース側からやるのが理にかなっているのかもしれませんね。

via Etsy News Blog

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