無線イヤフォンメーカーの Doppler Labs は、同社の Here One による「AR(拡張現実)リスニング」体験をスポーツイベント、美術館、コンサートホールなどにもたらす目的で、6つの団体組織(訳注:原文では6つとあるが、実際には7つの団体組織の模様)と提携した。 提携したのはニューヨーク・フィルハーモニック、ニューヨーク・メッツ、クリーブランド・キャバリアーズ、ファイン・アート・ミュー…
(上)Here One Image Credit: Doppler Labs
無線イヤフォンメーカーの Doppler Labs は、同社の Here One による「AR(拡張現実)リスニング」体験をスポーツイベント、美術館、コンサートホールなどにもたらす目的で、6つの団体組織(訳注:原文では6つとあるが、実際には7つの団体組織の模様)と提携した。
Doppler Labs はこれらの組織と提携して2017年より、ユニークでコンテクスチュアルなオーディオコンサートの他、優れた音響体験を同社の Here One を通じて提供できるよう取り組んでいく予定だ。例えば、クリーブランド・キャバリアーズのファンなら、Here One のレイヤー付きリスニング機能を使ってゲームのリアルなサウンドとともにスコアをチェックしたり、さまざまなノイズフィルターをかけて会場の歓声を消したりできる。これら全てが友人と一緒に関わりながら、シームレスにできてしまうのだ。
同社によると、これらのサービスの融合はインイヤーARへの応用にとって大きな意味があるという。
ブログの中で次のように述べられている。
私たちが初めて Here One をイメージしたとき、無線でのリスニング体験を変革し、ヘッドフォンでは得られなかった空間へシームレスに融合させるのが狙いでした。体験型テクノロジーを作るというこの情熱は Doppler Labs の最たる使命です。当時、私たちは Here Active Listening をコーチェラ・フェスティバルに参加していた10万ほどの観衆に提供しました。
Image Credit: Doppler Labs
今回の提携により、「没入型のリスニング体験」が可能となるだろう。Here One には「コンピュテーショナルなヒアリング機能」が備わっており、スポーツイベント、コンサート、美術館などどこでもリアルな世界のオーディオ体験ができる。
当社はニューヨーク・フィルと提携しており、カスタマイズされたオーディオ解説を公演中に配信することで、新しいタイプのコンサート体験をもたらしています。例えば、Here One ではニューヨーク・フィルと共同制作されたコンテンツの配信が受けられます。その内容は、チャイコフスキーについてやヴィヴァルディの「四季」を演奏しているソロ奏者、オーケストラの個々のメンバーに関する詳しい解説などです。コンサートの常連客はこの体験と同時にライブの公演を純粋音で聴けるだけでなく、デヴィッド・ゲフィンホールの自然な音響を楽しむこともできるのです。
Doppler Labs はその他にもオーディオを使ってスポーツイベントの体験を高めている。
当社は Here One のテクノロジーをクリーブランド・キャバリアーズのゲームデイで提供し、ファンの方にこれまでにないバスケットボールの試合を体験してもらっています。例えば Here One の専用 Layered Listening(レイヤードリスニング)テクノロジーを使うことで、観衆はリアルタイムでプレイ毎のスポーツ解説やスコア、統計情報、さらに選手からのダイレクトなコンテンツでさえ試合中のリアルな音にかぶせて配信できるのです。また、Here One のスマートノイズフィルター(同チームの本拠地であるクイックン・ローンズ・アリーナ向けにカスタマイズ済み)を使えば、ファンは歓声を消すことができるので、まさにお望みの方法で試合を楽しめます。
Doppler Labs はニューヨーク・メッツとも提携して、Here One のテクノロジーを活用し、ファンの体験向上を目指してシティ・フィールドスタジアムでの音響を最適化している。
Here One とビーコンテクノロジーを使うと、最新情報やオーディオ通知をスタンドから直接受けることができるようになるでしょう。AM ラジオがなくても何ら問題ありません。Here One の Layered Listening 機能があれば、ファンはメッツのオーディオフィードや統計などを、リアルな世界の音にかぶせて流すことができるので、友人と一緒にいて試合の大事な一瞬を逃すこともないのです。
当社のテクノロジーを使えば、来館者はオーディオの通知機能を使って館内を巡ることができるほか、目の前にある絵画を調べ、現代アートの良さを友人や周りの人と語り合えます。その際、Here One のイヤフォンを取り外す必要はありません。当社では Gimlet Media と協力して、Here One のユーザにプレミアムナレーションプログラムを提供していますので、高度なリスニング体験が可能です。Here One の Layered Listening 機能を使えば、ユーザは現実世界の音にプラスしてシームレスにポッドキャストを流せます。例えば、自転車通勤している人は交通の安全を確保しつつお気に入りのポッドキャスト番組を聴けるのです。
さらに MADE とも協力しており、Here One はファッションショーの最中にもオーディオサービスを提供することができる。
当社は MADE と協力して、ファッションイベントの際に Here One のイヤフォンを通して優れたオーディオ体験を提供しています。Here One の Layered Listening 機能により、MADE のゲストはカスタマイズされたオーディオコンテンツ(オリジナルのランウェイ音楽やデザイナーからのデザインに関するインスピレーションなど)を楽しむことができます。しかも他のゲストとファッションスタイルやトレンドについての議論をしながら可能です。
同社は Here Now イヤフォンの生産開始を1月に予定しており、予約注文分の出荷は2月~3月中旬にかけてとみられている。
放送関係者のためのカンファレンス「Inter BEE(国際放送機器展)」には、今年はソラコムのようなスタートアップが参加していた。幕張メッセで、11月16日から3日間にわたって開催された Inter BEE では、Amazon Web Services(AWS)の連結ブースでソラコムを見つけることができた。放送と通信技術の融合が進む中、エバンジェリストの後藤和貴氏は「cloudpack」のコーナーで、ソラコムの使い勝手を改めて確められるモバイルルータを使って、4K のライブストリーミングのデモを行っていた。
(12月2日正午更新:このデモではフレッツ回線を使っていたとのことで、文の一部を削除。)
Cloudpack のブース Image credit: Cloudpack
30以上の国や地域から約38,000人の参加者が集まった Inter BEE は、多くのスタートアップが着目する分野である「未来のメディアビジネス」のトレンドの方向性を見極められる場と言えるだろう。2020年オリンピックは、日本や他のアジア地域でメディア市場の拡大を牽引する力になると考えられている。
公共放送の NHK は、数多くの出展者と並ぶ自社ブースで、「Augmented TV(拡張現実テレビ)」の実現に向けた最近の成果を展示していた。この製品は、伸縮可能な縦型ディスプレイを使って、デジタルサイネージに似た体験を提供する。NHK は公共団体であるため、この製品が利用できるようになれば、多くのスタートアップがその活用方法を模索することができるだろう。
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ソラコムは11月30日、Internet of Things(以下、IoT )向けのモバイル通信・管理プラットフォーム「SORACOM Air」の米国での本格的な展開開始を発表した。米国に拠点のある事業者はデータ通信 SIM カードを1枚単位で購入することが可能で、従来国内で提供されてきた SORACOM Air および提供される全サービスを米国内を始め世界で120の国と地域で利用できる。