買取モール運営のウリドキネット、スマホでバーコードをスキャンするだけの買取アプリ「PICOL(ピコル)」β版を4日正午〜終日提供

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PICOL
Image credit: Uridoki Net

買取モール「ウリドキ」を運営するウリドキネットは4日、スマートフォンのカメラで商品のバーコードをスキャンするだけで、不用品を買い取ってもらえるアプリ「PICOL(ピコル)」をβ版公開した。iOS でのみ利用できる。本格運用に向けてのトライアルリリースという位置付けで、4日の正午から終日サービスが提供される。累計買取価格が300万円に達した時点でβサービスを終了する予定。当初の買取対象カテゴリはゲーム機とゲームソフトに限定。本格運用時には書籍・DVD・フィギュアをはじめ、JAN コードを持った多岐にわたる商品を対象とすることを検討する。

ユーザは専用アプリで買取依頼商品のバーコードをスキャンした後、当該商品の保存状態(付属物欠品なし・付属物欠品あり・傷なし)を選択。アプリに表示された金額(3,000円〜5万円)を受け入れれば、PICOL のアカウント上に相当金額が入金され、必要に応じて銀行振込で受け取れるしくみだ。買取依頼商品は、5日以内に運送会社が自宅まで無料集荷に来てくれる。

PICOL の「バーコード読み取り画面」、「アイテムのコンディション選択画面」、「査定結果画面」
Image credit: Uridoki Net

買取相当額を電子マネーやポイントで受け取れるような機能も期待したいところだが、古物営業法の定める本人確認プロセスでは、ユーザが提示した氏名、銀行口座、身分証明が一意に紐づいている必要があるため、当面、買取相当額の受け取り手段は銀行振込に限定されるそうだ。

この分野では、バンクが運営する「CASH」、メルカリが運営する「メルカリ NOW」のほか、(一見互いに競合しそうな)バンクおよびメルカリの双方から出資を受けるジラフが今月中に「スママダッシュ」をリリースすることを明らかにしている。フリマアプリよりも質屋アプリが人気を集める理由として、出品してから現金化されるまでの時間が短いことがよく言われるが、ウリドキネットの創業者で代表取締役 CEO の木暮康雄氏によると、同社の独自調査では、情報が不確定な状況で、販売者が商品を先に発送しなくてはならない点に不安を覚えるユーザが多かったのだという。

ウリドキネットは、ウリドキを2013年12月にローンチしており(当初は買取価格比較サイトとしてβ運用、2016年8月に買取モールにピボットし正式サービスに移行)、β運用の期間を含めると約4年間のキャリアがある。同社は買取会社各社との広範なネットワークを武器に、リアルタイム相場を反映した価格の鮮度や価格数(買取価格を提示できる商品バリエーションの多さ)に自信を見せる。今後、質屋アプリを各社とも、分野毎の強みや戦略的な買取価格の提示で、互いにしのぎを削ることになるのだろう。

左から:ウリドキネット 代表取締役 CEO 木暮康雄氏、CTO 益田恭平氏
Image credit: Uridoki Net

今回の PICOL のリリースとあわせ、ウリドキネットはエウレカの共同創業者で個人投資家の赤坂優氏と、複数の VC(名称非開示)から資金調達したことを明らかにした。ラウンドはプレシリーズ A ラウンド相当で、調達金額は非開示。同社はこれに先立ち、2016年5月にアコード・ベンチャーズ、三菱 UFJ キャピタルなどから5,700万円、2016年6月にみずほキャピタルから1,000万円を調達している。

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