本稿は、Disrupting Japan に投稿された内容を、Disrupting Japan と著者である Tim Romero 氏の許可を得て転載するものです。 Tim Romero 氏は、東京を拠点とする起業家・ポッドキャスター・執筆者です。これまでに4つの企業を設立し、20年以上前に来日以降、他の企業の日本市場参入をリードしました。 彼はポッドキャスト「Disrupting Japan」を…
Platform as a Service(PaaS)はこれまで、アメリカで難しいスタートアップビジネスモデルだったが、Mobingi の創業者で CEO の Wayland Zhang(張卓)氏は、日本で PaaS を受け入れてもらえるようにする方法を見つけた。彼のアプローチは、日本の技術バイヤーが持つユニークな特徴とユニークな性格の両方を取り入れたものだ。
Blue Vision のコンセプトは7年かけて出来上がったものですが、今回のローンチは拡張現実の未来にとって極めて重要な瞬間となるでしょう。まだこの技術が、ゲームから自動運転車まで数限りない業界や分野にもたらす影響のほんの一部をかすった程度ですが、今日の投資によりその可能性の実現も近くなります。
絶好調のAR
ここ数年前に誕生したばかりの AR 技術だが、高性能なスマートフォンの登場により、その真の可能性を見せ始めている。まだ大規模なニュースはないものの、AR は少しずつ業界に浸透しつつある。例えば、DroneBase は最近 AR を航空ドローン画像に利用するため1,200万米ドルの投資を受けている。インテリアデザインの領域も長い間 AR の恩恵を受けている。Ikea は買い物客が特定の家具を自分の家に置いた様子をプレビューできる AR を利用したスマート技術を数年にわたって提供している。昨年、Ikea は新たに画面上の好きな場所にバーチャル家具をドラッグアンドドロップで置いてみることができるアプリ「Ikea Place」をローンチした。
GV が Blue Vision Labs へのリードインベスターとなったのは注目すべき事実で、同 VC はちょうど数ヶ月前に 3D インテリアデザインの Modsy への2,300万米ドルの投資ラウンドに参加したばかり。Modsy はデザインの変更後、部屋がどう見えるかを視覚化する技術を提供している。2014年には、Google 自体も頭部装着型 AR ディスプレイを開発する Magic Leap に対する5億4,200万米ドルに上る巨大ラウンドのリードインベスターを務めた。
ベテランゲーム開発者の Jiri Kupiainen 氏と Leo Lännenmäki 氏(Disney に買収されたRocket Pack の出身)が同社を設立した。CMO としてはかつて Supercell で PR やイベントを主導し、直近では Super Evil Megacorp の主力タイトル「Vainglory」の e スポーツタイトルを開発した Heini Vesander 氏、そして CFO には Digital Chocolate や Wooga で財務担当経験のある Eeva Hattara 氏が起用されている。
Matchmade CEO Jiri Kupiainen 氏 Image Credit: Matchmade
Matchmade の CEO、Jiri Kupiainen 氏は2014年にゲームを作るために同社を設立した。最初のタイトルはマルチプラットフォーム対応のゲームだったが、成功はしなかった。そこで同社はゲームの発見、つまり山のようにあるタイトルの中からゲームを見つけてもらうことの難しさを学び、その後ゲーム発見プラットフォーム Play Field を開発するも、うまくはいかなかった。
同社は2017年春に行われた Game Developers Conference でオープンベータ版をローンチした。プラットフォームの改良を続け、今では数多くの国々で利用されている。
Vesander 氏はこう語る。
ゲームのマーケティング、とりわけモバイルゲームについてはここ数年間で劇的な変化が起きています。競争がますます激しくなり、プレイヤーもどんどん選り好みするようになっていく中で、LTV を計算して UA に尽力しているだけではもう不十分です。マーケターはイベントや e スポーツ、インフルエンサーなどほかの要素にも着目しなければいけません。Matchmade 以前には、素晴らしいインフルエンサー・マーケティングのソリューションというものを見たことがありませんでした。チームに参加して、ゲーム会社がインフルエンサーたちとどう協力していくかを自動的にスケールアウトできるよう手助けし、同時にコンテンツ制作者のビジネス拡大の手助けをするのをとても楽しみにしています。
Matchmade プラットフォームの一画面. Image Credit: Matchmade
同社はシリアルアントレプレナーで投資家でもある Henric Suuronen 氏も重役に加えた。同氏は King の傘下に入った Nonstop Games の共同設立者で、Digital Chocolate や Wooga でも様々なプロジェクトを指揮した経験がある。
Suuronen 氏は声明で以下のように述べた。
Matchmade はインフルエンサー・マーケティングの Google AdWords です。Matchmade のビジョンや、同社がもつ素晴らしいチーム、プラットフォームの技術やアプローチを見れば、投資とチームへの参加を決める上で悩むことなどひとつもありませんでした。Matchmade は絶大な可能性を持っています。
本稿は、Disrupting Japan に投稿された内容を、Disrupting Japan と著者である Tim Romero 氏の許可を得て転載するものです。 Tim Romero 氏は、東京を拠点とする起業家・ポッドキャスター・執筆者です。これまでに4つの企業を設立し、20年以上前に来日以降、他の企業の日本市場参入をリードしました。 彼はポッドキャスト「Disrupting Japan」を…
分かりますよ、ここスタジオからでさえ、日本の中企業がこんな風に動けるという考えを聞いてリスナーの皆さんが呆れていらっしゃるのを感じます。疑うのはよく分かります。特に、日本の中企業で働いた経験のある方ならです。確かに、嫌になるほど保守的で、偏狭でさえある中企業も多いです。しかし彼らも今地盤が動いているのを見ています。CEOたちは、変わらねば、そうでないと生き残れないと分かっていますし、実際にすぐにでも変わる必要があります。ビジネスを閉鎖した CEO として記憶されたい人などいません。
CEO らに変革を行う能力はあるでしょうか? 私はあると思います。少なくとも一部の CEO には変革の能力があるでしょうし、それで十分です。まだ疑っているという方がいらっしゃれば、別に悪いとは言いませんが、典型的な、あるいはステレオタイプとなった日本の中企業よりも、非典型的な中企業のことを考えて頂きたいと思います。何しろ、有望な中企業が全部で16万5,000もあることを思い出して下さい。このうちたったの1、2%だけでも現代的な商品の構想、普及、成長技術を上手く採り入れ始めれば、日本経済を大きく変える影響力となるでしょう。
200人企業の文化と方向性を変えるのは、2万人企業の文化と方向性を変えるのよりずっと簡単です。NEC のような10万人企業と比べればなおさらです。300人企業は、(経済産業省が中企業を従業員300人以下の企業と定義しているのを思い出して下さい)未来への真なるビジョンをもったカリスマ的で意欲ある CEO がいれば、方向転換を遂げることができます。そして2,000人企業、さらには2万人企業へと成長する軌道に乗ることができます。